弓術師テイマー少女の異世界旅 ~なぜか動物系の魔物たちにめちゃくちゃ好かれるんですけど!?~

妖精 美瑠

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第1章 異世界 出会い編

第5話 ギルドと試練

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 朝。私は宿の布団で目を覚ました。昨日保護したエルフの少女はまだ眠っている。雪と雪風はそのそばで寄り添うように丸くなっていた。



 私はそっと起き上がり、ミルフィーと今日のことを話し合う。

「この子、今日はどうする?」

「フードをかぶせて連れて行こう。ギルドに着いたら預かってもらえるかもしれない。」

 そう決めると、フードつきの外套を少女に着せ、雪風もそばを離れないように歩く。


---

 フォレスト冒険者ギルドは重厚な扉のある建物だった。中へ入ると、多くの人の視線が集まってざわざわとした空気になる。

「魔獣を連れてるぞ。」「フェンリルだ…!」

 私は受付に向かい、少し緊張しながら声を出した。

「あの……冒険者登録と従魔登録をお願いしたいです。」

 受付嬢が驚いたようにこちらを見た直後、奥の扉が開き、一人の厳つい男がゆっくり歩いてくる。筋肉質で鋭い目をした男は、私たちを一度見渡すと静かに言った。

「訓練場に来い。お前の実力を見てやる。」

 私は思わずミルフィーを見上げた。ミルフィーは小さく頷き、「実力は確かよ。頑張りなさい。」と背中を押してくれる。


---

(訓練場)

 屋内に設けられた円形の訓練場。私は弓を握り、雪と雪風も隣に立つ。

「武器はそれだけか。」

「はい。」

「なら構えろ。」

 男が低い体勢を取り、私は矢を番える。雪が前に出て威嚇しつつ距離を測り、私は男の動きを見ながら矢を放った。それは男の肩のすぐ近くをかすめる。

「ほう……。」

 雪風も足元を撹乱し、私が矢を続けて撃つ。弓を引く感触が不思議と滑らかで、私は自分が結構戦えていることに驚いた。

(私、こんなに動けるんだ……。)

 雪が一気に踏み込み、男と真正面で睨み合う形になったところで男が手を挙げた。

「ここまでだ。十分だ。」


---

受付嬢が駆け寄ってきて目を丸くする。

「あ、あの……ギルド長、お疲れ様です!」

「えっ……ギルド長……?」

男は軽く首を鳴らすと、私に向き直る。

「うむ。私はこのギルドの長グラントだ。」

 男は軽く首を鳴らすと、私に向き直る。

「強い魔獣を従え、弓もあれだけ扱える。見所がある。今日から正式に冒険者として認めよう。」

 私は深くお辞儀をする。

「ありがとうございます!」


---

 受付に戻り、正式に冒険者登録と従魔登録の申請を終えることができた。

ユミ・アカガミ:冒険者登録完了

雪・雪風:従魔登録完了


 そして、エルフの少女についてはギルドで保護してもらえることになった。


---

 その後、私は初めてのクエストとして「街の近くで薬草を採取する依頼」を受けることにした。雪と雪風、そしてミルフィーも同行してくれるらしい。


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