10 / 243
第一章・無自覚編〜出遭い
子爵による誤算だらけな昼食会〜ルド視点〜(11/24追加)
しおりを挟む
黙って待つルドにオンディビエラ子爵は堂々と言った。
「悪魔の力を借りているからだ」
「ブッ……!」
ルドは吹き出しそうになった口を押さえる。
「どこからそんな発想が? 治療師は定期的に身辺を調査されます。悪魔なんて怪しい存在の力を使ったら、すぐに発覚します。そもそも悪魔を呼び出すなんて、個人で出来ることではありません」
「確かに悪魔は言い過ぎた。だが、クリスティアヌス様が神以外の力を使っていることに間違いはない」
オンディビエラ子爵が強く断言する。ルドは呆れ半分、諦め半分で訊ねた。
「それで私をここに呼んだ理由は?」
ようやく本題に入れたオンディビエラ子爵が椅子にふんぞり返る。
「君からクリスティアヌス様に私の娘の治療をするように頼んでくれ。治療さえしてくれれば、このことは私と君だけの秘密としよう」
(何が秘密としよう、だ!)
ルドは心の中で憤慨した。こういう人間は一度脅しが通ると、何度でも同じことで脅してくる。バカの一つ覚え、と言いたくなるが実際にそうなのだからしょうがない。
神の加護がないのかあるのかは、ひとまず置いておく。まずはこの馬鹿をどうにかしなければ。
そう考えながらルドはオンディビエラ子爵に言った。
「メイドを見つけないのですか? 私が頼んでもクリス様が聞き入れるとは限りません。それよりメイドを見つけたほうが確実に治療をしてもらえます」
ルドの提案をオンディビエラ子爵が鼻で笑う。
「この広い街でメイドを見つけられるわけないだろ」
師匠は見つけて治療しましたけど。と、いう言葉をルドは呑み込んだ。
オンディビエラ子爵が腹立たし気に続ける。
「あれは娘の治療をしないための言い訳だ。どの治療師も治せなかった傷を神の加護がないのに治せるわけがない」
予想外の言葉にルドが首を傾げる。
「そう思っているなら、なぜクリス様に治療を頼むのですか?」
「クリス様は傷を治せると言った。だが、実際は治せなかった。と、なると責任をとってもらわなければならない」
「責任をとる?」
「ああ。責任をとって娘と結婚してもらう」
「けっこん!?」
ルドは再び吹き出しそうになった。どうすれば、そこまで話を飛躍させることができるのか。
驚きを通り越して唖然をしているルドにオンディビエラ子爵が持論を語る。
「年頃の娘の顔に傷があるのだよ? 娘はそのことを気にして、ずっと自室に引きこもっている。それを治せると言って喜ばせ、実は治せませんでした。となると、娘はどうなるか……幸い、娘はクリス様のことを気に入っている。クリス様が嫁にすると言えば、娘は喜ぶだろう」
あまりの話にルドの開いた口が塞がらない。どうするか考えていると、ノックの音がしてドアが開いた。
「本日のお食事はいかがでしょうか?」
白髪混じりの灰色の髪をオールバックにまとめた、初老の男性が部屋に入ってきた。青い瞳は柔らかく、目元のシワも男性を穏やかに魅せている。
その姿を見るやいなや、オンディビエラ子爵は慌てて椅子から立ち上がった。
「やあ、オーナー自ら挨拶に来られるとは。いつもと変わらず美味し……」
オーナーがオンディビエラ子爵を無視して通り過ぎ、ルドの前で頭を下げる。
「お久しぶりでございます」
ルドは椅子に座ったまま笑顔で答えた。
「お久しぶりです。今日はお忍びなので家の者には内密にお願いします」
「そうでしたか。前もって連絡をいただけておりましたら、いつもの料理をご用意いたしましたのですが」
「いえ。たまには違う料理もいいですよ。ただ、ソースの味が少し物足りないように感じました」
ルドの指摘にオーナーがすまなそうに説明した。
「さすが、お気づきになられましたか。いつもの料理に使うソースには、あんこうの肝を入れているのですが、本日は切らしておりまして……他の物で代用いたしましたが、あんこうの肝には劣ります。それで、物足りないように感じたのかと」
海産物を使った料理もあるが、ここは内陸のため痛みやすい内臓は破棄されてから運ばれてくる。そんな痛みやすい食材を特別に準備して、隠し味に使う。
しかも、あんこうの肝は名高い高級食材であるため、そう簡単に仕入れられるものでもない。それを毎回使用し、しかも定番の料理があるほどの常連で。
オンディビエラ子爵がルドと自分との扱われ方の差に、なんとなく気づき始めた。
ルドは横目でオンディビエラ子爵を見た後、視線をオーナーに戻してにこやかに話す。
「そうでしたか。今日は突然、呼び出されたので連絡ができませんでした。次は連絡してから来ます」
「はい、お待ちしております」
ルドとオーナーの親しげな様子に、オンディビエラ子爵が嫌な汗をかき始めていた。
自分でさえ、あのように親しげに声をかけられたことはない。それこそ特別な地位の者でなければ、オーナーに顔を覚えてもらえない。
そこでオンディビエラ子爵の背筋が寒くなった。この若造は、もしかしたら自分より爵位が上なのかもしれない。
嫌な予感がよぎったところで、オーナーが始めてオンデイビエラ子爵に顔を向けた。
「それにしても、この方を突然呼び出すとは無礼な……」
オーナーからの視線が非難めいたものに変わる。居心地が悪くなったオンディビエラ子爵が慌てて立ち上がった。
「で、では、そういうことだ! 考えておいてくれ!」
早々に立ち去ろうとするオンディビエラ子爵にルドの低い声が絡み付く。
「お待ち下さい、オンディビエラ子爵」
振り返ったオンディビエラ子爵にルドはにっこりと男前の笑顔を向けた。
「先ほどのことについては、後日また話し合いましょう」
「そ、そうだな。失礼する!」
オンディビエラ子爵が逃げ出すように部屋から出て行った。
「まったく、面倒なことを……」
ルドは呟きながら食事を再開する。オーナーが心配そうに声をかけた。
「手伝えることがあれば、なんなりとお申し付け下さい」
「いえ、これぐらい大したことありませんから」
「あなたのお爺様には、大変お世話になっております。私の力など微々たるものですが、なにかありましたら手伝させて下さい」
「ありがとうございます」
ルドは礼を言うと鴨肉を口に入れた。
たしかにクリスが使った治療魔法は普通とは違う。しかし、それが悪魔の力とはとても思えない。
「今は急いで戻ろう」
ルドは残りの料理をさっさと食べ終えた。
「悪魔の力を借りているからだ」
「ブッ……!」
ルドは吹き出しそうになった口を押さえる。
「どこからそんな発想が? 治療師は定期的に身辺を調査されます。悪魔なんて怪しい存在の力を使ったら、すぐに発覚します。そもそも悪魔を呼び出すなんて、個人で出来ることではありません」
「確かに悪魔は言い過ぎた。だが、クリスティアヌス様が神以外の力を使っていることに間違いはない」
オンディビエラ子爵が強く断言する。ルドは呆れ半分、諦め半分で訊ねた。
「それで私をここに呼んだ理由は?」
ようやく本題に入れたオンディビエラ子爵が椅子にふんぞり返る。
「君からクリスティアヌス様に私の娘の治療をするように頼んでくれ。治療さえしてくれれば、このことは私と君だけの秘密としよう」
(何が秘密としよう、だ!)
ルドは心の中で憤慨した。こういう人間は一度脅しが通ると、何度でも同じことで脅してくる。バカの一つ覚え、と言いたくなるが実際にそうなのだからしょうがない。
神の加護がないのかあるのかは、ひとまず置いておく。まずはこの馬鹿をどうにかしなければ。
そう考えながらルドはオンディビエラ子爵に言った。
「メイドを見つけないのですか? 私が頼んでもクリス様が聞き入れるとは限りません。それよりメイドを見つけたほうが確実に治療をしてもらえます」
ルドの提案をオンディビエラ子爵が鼻で笑う。
「この広い街でメイドを見つけられるわけないだろ」
師匠は見つけて治療しましたけど。と、いう言葉をルドは呑み込んだ。
オンディビエラ子爵が腹立たし気に続ける。
「あれは娘の治療をしないための言い訳だ。どの治療師も治せなかった傷を神の加護がないのに治せるわけがない」
予想外の言葉にルドが首を傾げる。
「そう思っているなら、なぜクリス様に治療を頼むのですか?」
「クリス様は傷を治せると言った。だが、実際は治せなかった。と、なると責任をとってもらわなければならない」
「責任をとる?」
「ああ。責任をとって娘と結婚してもらう」
「けっこん!?」
ルドは再び吹き出しそうになった。どうすれば、そこまで話を飛躍させることができるのか。
驚きを通り越して唖然をしているルドにオンディビエラ子爵が持論を語る。
「年頃の娘の顔に傷があるのだよ? 娘はそのことを気にして、ずっと自室に引きこもっている。それを治せると言って喜ばせ、実は治せませんでした。となると、娘はどうなるか……幸い、娘はクリス様のことを気に入っている。クリス様が嫁にすると言えば、娘は喜ぶだろう」
あまりの話にルドの開いた口が塞がらない。どうするか考えていると、ノックの音がしてドアが開いた。
「本日のお食事はいかがでしょうか?」
白髪混じりの灰色の髪をオールバックにまとめた、初老の男性が部屋に入ってきた。青い瞳は柔らかく、目元のシワも男性を穏やかに魅せている。
その姿を見るやいなや、オンディビエラ子爵は慌てて椅子から立ち上がった。
「やあ、オーナー自ら挨拶に来られるとは。いつもと変わらず美味し……」
オーナーがオンディビエラ子爵を無視して通り過ぎ、ルドの前で頭を下げる。
「お久しぶりでございます」
ルドは椅子に座ったまま笑顔で答えた。
「お久しぶりです。今日はお忍びなので家の者には内密にお願いします」
「そうでしたか。前もって連絡をいただけておりましたら、いつもの料理をご用意いたしましたのですが」
「いえ。たまには違う料理もいいですよ。ただ、ソースの味が少し物足りないように感じました」
ルドの指摘にオーナーがすまなそうに説明した。
「さすが、お気づきになられましたか。いつもの料理に使うソースには、あんこうの肝を入れているのですが、本日は切らしておりまして……他の物で代用いたしましたが、あんこうの肝には劣ります。それで、物足りないように感じたのかと」
海産物を使った料理もあるが、ここは内陸のため痛みやすい内臓は破棄されてから運ばれてくる。そんな痛みやすい食材を特別に準備して、隠し味に使う。
しかも、あんこうの肝は名高い高級食材であるため、そう簡単に仕入れられるものでもない。それを毎回使用し、しかも定番の料理があるほどの常連で。
オンディビエラ子爵がルドと自分との扱われ方の差に、なんとなく気づき始めた。
ルドは横目でオンディビエラ子爵を見た後、視線をオーナーに戻してにこやかに話す。
「そうでしたか。今日は突然、呼び出されたので連絡ができませんでした。次は連絡してから来ます」
「はい、お待ちしております」
ルドとオーナーの親しげな様子に、オンディビエラ子爵が嫌な汗をかき始めていた。
自分でさえ、あのように親しげに声をかけられたことはない。それこそ特別な地位の者でなければ、オーナーに顔を覚えてもらえない。
そこでオンディビエラ子爵の背筋が寒くなった。この若造は、もしかしたら自分より爵位が上なのかもしれない。
嫌な予感がよぎったところで、オーナーが始めてオンデイビエラ子爵に顔を向けた。
「それにしても、この方を突然呼び出すとは無礼な……」
オーナーからの視線が非難めいたものに変わる。居心地が悪くなったオンディビエラ子爵が慌てて立ち上がった。
「で、では、そういうことだ! 考えておいてくれ!」
早々に立ち去ろうとするオンディビエラ子爵にルドの低い声が絡み付く。
「お待ち下さい、オンディビエラ子爵」
振り返ったオンディビエラ子爵にルドはにっこりと男前の笑顔を向けた。
「先ほどのことについては、後日また話し合いましょう」
「そ、そうだな。失礼する!」
オンディビエラ子爵が逃げ出すように部屋から出て行った。
「まったく、面倒なことを……」
ルドは呟きながら食事を再開する。オーナーが心配そうに声をかけた。
「手伝えることがあれば、なんなりとお申し付け下さい」
「いえ、これぐらい大したことありませんから」
「あなたのお爺様には、大変お世話になっております。私の力など微々たるものですが、なにかありましたら手伝させて下さい」
「ありがとうございます」
ルドは礼を言うと鴨肉を口に入れた。
たしかにクリスが使った治療魔法は普通とは違う。しかし、それが悪魔の力とはとても思えない。
「今は急いで戻ろう」
ルドは残りの料理をさっさと食べ終えた。
3
あなたにおすすめの小説
病弱な第四皇子は屈強な皇帝となって、兎耳宮廷薬師に求愛する
藤原 秋
恋愛
大規模な自然災害により絶滅寸前となった兎耳族の生き残りは、大帝国の皇帝の計らいにより宮廷で保護という名目の軟禁下に置かれている。
彼らは宮廷内の仕事に従事しながら、一切の外出を許可されず、婚姻は同族間のみと定義づけられ、宮廷内の籠の鳥と化していた。
そんな中、宮廷薬師となった兎耳族のユーファは、帝国に滅ぼされたアズール王国の王子で今は皇宮の側用人となったスレンツェと共に、生まれつき病弱で両親から次期皇帝候補になることはないと見限られた五歳の第四皇子フラムアーク付きとなり、皇子という地位にありながら冷遇された彼を献身的に支えてきた。
フラムアークはユーファに懐き、スレンツェを慕い、成長と共に少しずつ丈夫になっていく。
だがそれは、彼が現実という名の壁に直面し、自らの境遇に立ち向かっていかねばならないことを意味していた―――。
柔和な性格ながら確たる覚悟を内に秘め、男としての牙を隠す第四皇子と、高潔で侠気に富み、自らの過去と戦いながら彼を補佐する亡国の王子、彼らの心の支えとなり、国の制約と湧き起こる感情の狭間で葛藤する亜人の宮廷薬師。
三者三様の立ち位置にある彼らが手を携え合い、ひとつひとつ困難を乗り越えて掴み取る、思慕と軌跡の逆転劇。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
王宮地味女官、只者じゃねぇ
宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。
しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!?
王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。
訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ――
さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。
「おら、案内させてもらいますけんの」
その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。
王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」
副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」
ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」
そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」
けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。
王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。
訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る――
これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。
★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる