159 / 243
狙われたシェットランド領
迎撃の準備
しおりを挟む
アウルスたちが罠から逃げるように小屋に入る様子をルドたちは山脈の麓から観察していた。
オグウェノが覗いていた細長い筒を目から離す。
「あの罠を抜けるとは、なかなか根性があるな。ザスニッツ領の騎士たちは、すぐ魔法の罠に引っかかって即撤退したのに」
「やはり毒矢やナイフも仕掛けておくべきでした」
悔しそうに呟くルドにオグウェノがツッコミを入れる。
「仲間を殺す気か」
「それぐらいでは死にませんよ。少なくとも、自分は死にませんから」
「おまえを基準に考えるな。だが、これで明日の朝まで小屋から出られないだろう」
ルドはオグウェノから渡された筒を覗いた。小屋の窓からアウルスたちが脱出しようと足掻いている姿が見える。
「これは便利ですね。これだけ離れていても目の前にいるように見えるとは」
「望遠鏡といって遠くが見える物だ」
「向こうは、こちらが見ているなんて考えもしないでしょう。あ、脱出を諦めて小屋の中の探索を始めました」
オグウェノが自信満々に断言する。
「どうやってもオレの魔法は破れないけどな」
「まさか、あんな魔法が使えるなんて想像もしませんでした」
魔力を吸収する魔法陣と小屋が壊れないように強化する魔法をかけたのはオグウェノだった。この二つの魔法を同じ場所でするのは誰もが無理だと思ったが、オグウェノはあっさりと実施した。
「あの魔法の形態を考えたのはムワイだ。敵が魔法を使えない状況にして調べるための魔法だが、けっこうエグイよな」
「明らかに発想の方向が間違っていると思います」
「だよな」
そこへクリスがため息を吐きながらやって来た。
「目的を聞き出す前に、魔法師たちが自分で魔法をかけて眠ってしまった。イディが起こそうとしているが反応がない」
オグウェノが肩をすくめる。
「ま、自害しなかっただけマシか」
「たぶん数日でケリがつく、ということなのだろう」
「どういうことですか?」
ルドの質問にクリスが手を出す。それだけで、察したルドは望遠鏡を渡した。
クリスが望遠鏡で小屋を覗きながら説明する。
「魔法でも永遠に眠れるわけではない。数日もすれば目が覚める。その時には終わっているから魔法で眠りについたのだろう。次に目覚めた時には魔法を封じられ、口を割るまで尋問される。それは分かっているはずだ」
「だが、数日でこの山を越えてシェットランド領を侵攻するのは無理だぞ」
そびえ立つ雪深い山々。ルドが眉間にシワを寄せた。
「もしかして……山越えが目的ではないのでしょうか?」
「目的が山越えではない、だと?」
クリスが望遠鏡から顔をあげる。深緑の瞳に睨まれ、ルドが慌てながらも頷いた。
「はい。小屋に入った魔法騎士団もそうですが、ザスニッツ領の騎士たちも、山越えをするには軽装すぎます。とても山越えをする部隊には思えません」
オグウェノも同意する。
「そうだな。山越えをする以前に遠征をする装備ですらない」
「なら、何をしようとしているのだ? あの装備は侵攻をするつもりだろ?」
クリスが再び望遠鏡を覗く。そこにカリストが声をかけた。
「クリス様、器材の配置について相談したいことがあります」
「わかった。行こう」
クリスはルドに望遠鏡を返して歩き出す。オグウェノが周囲を見て苦笑いを浮かべた。
「それにしても、不思議な光景だな」
まったく同じ顔をした数人のイールがテキパキと機材を設置している。顔も背丈も同じため、見分けるには服で判断するしかない。それでも、まったく同じ顔が点在している光景は感覚的に狂う。
「一人一人見ると人間そっくりなんだが、こうして見ると人間ではないと実感するな」
しみじみと話すオグウェノにルドが呟いた。
「……そういうことか」
「どうした?」
「いや、なんでもありません」
クリスは自分とイールを比べていた。
遺伝子が同じということは、イールのように自分と同じ顔をした人が複数いるということ。その光景を想像した時、自分は自分だと、独立した一人の人間だと言えるのか。
人ではないと言われる恐怖。
ルドが望遠鏡をオグウェノに押し付ける。
「ちょっと、離れます」
「は? おい!」
ルドが険しい岩場を軽く走り抜け、カリストと打ち合わせをしているクリスの下へ行く。
「師匠!」
「どうした? なにか動きがあったか?」
クリスは地図から視線をあげた。そこでルドがクリスの手を握る。クリスの顔が一瞬で真っ赤になった。
「おまっ!? いきなっ!?」
「自分はどんなに師匠に似た人が現れても、必ず師匠を見つけます!」
「は? なんだ、突然?」
「師匠は師匠ですから!」
「いや。だから、どうした? なんのことだ?」
琥珀の瞳が深緑の瞳に迫る。
「師匠は一人の人間です。どんなに似た人がいても、師匠は師匠しかいません。だから、自信を持ってください」
「!?」
「それだけです! では!」
言いたいことを言ったルドがさっさと離れる。一方のクリスは沸騰したのではないか、というほど顔が赤くしていた。
呆然とするクリスの背後からラミラがひょっこりと顔を出す。
「熱烈な告白でしたね」
「うわっ!?」
クリスの肩が大きく跳ねた。ラミラがにっこりと微笑む。
「犬は女性恐怖症を克服したようですし、クリス様も素直になったらいかがですか?」
「素直になる?」
「犬のことをどう思っているのですか?」
クリスは迷うことなく断言した。
「犬だ」
ラミラが残念そうに大きくため息を吐く。
「せっかく犬が頑張ったのですから、クリス様ももう少し犬のことを意識してあげてください」
「犬は犬だろ」
「犬ですけど、あれでも人間で男ですよ」
「そうだな。性別はオスだ」
その答えにラミラがカリストに助けを求めた。
「どうにかしてください」
「無理でしょう」
「はぁー」
「なんだ?」
首をかしげたクリスをラミラが睨む。
「オークニーに戻りましたら、カルラにキッチリしごいてもらいますからね」
「しごくってなんだ? 私がなにをした?」
ラミラが極上の微笑みを浮かべた後、スッと無表情になった。
「この話はここまでです。アンドレから連絡がきました」
「そっちを先に報告しろ。で、なにか進展があったか?」
「先発隊からの定時連絡が途絶えたので、本隊が移動速度を上げたそうです」
「いつここに到着する予定だ?」
「明日の朝です」
クリスが器材の配置状況を確認して頷く。
「好都合だな」
「はい」
「他に分かったことは?」
「クラウディウス第二皇子が本隊に合流しました」
クリスは驚くことなく、むしろ予想通りと納得した。
「やっぱり、あいつか」
「はい。あと中身は不明ですが、数人の親衛隊とともに木箱を運んでいるそうです」
「木箱?」
「はい。馬車に乗る程度の大きさなのですが、その木箱とともにクラウディウス第二皇子は移動しているそうです」
クリスが眉間にシワをよせる。
「何をするつもりなのか……」
「詳しいことは分かりませんが、第二皇子自らが出るということは、大がかりなことだと思われます」
「そうだな。こちらは予定通り相手の出鼻をくじくぞ。何をしようとしているかは知らんが、その気を失くしてやる」
「はい」
クリスは枯草が覆う草原を睨んだ。
オグウェノが覗いていた細長い筒を目から離す。
「あの罠を抜けるとは、なかなか根性があるな。ザスニッツ領の騎士たちは、すぐ魔法の罠に引っかかって即撤退したのに」
「やはり毒矢やナイフも仕掛けておくべきでした」
悔しそうに呟くルドにオグウェノがツッコミを入れる。
「仲間を殺す気か」
「それぐらいでは死にませんよ。少なくとも、自分は死にませんから」
「おまえを基準に考えるな。だが、これで明日の朝まで小屋から出られないだろう」
ルドはオグウェノから渡された筒を覗いた。小屋の窓からアウルスたちが脱出しようと足掻いている姿が見える。
「これは便利ですね。これだけ離れていても目の前にいるように見えるとは」
「望遠鏡といって遠くが見える物だ」
「向こうは、こちらが見ているなんて考えもしないでしょう。あ、脱出を諦めて小屋の中の探索を始めました」
オグウェノが自信満々に断言する。
「どうやってもオレの魔法は破れないけどな」
「まさか、あんな魔法が使えるなんて想像もしませんでした」
魔力を吸収する魔法陣と小屋が壊れないように強化する魔法をかけたのはオグウェノだった。この二つの魔法を同じ場所でするのは誰もが無理だと思ったが、オグウェノはあっさりと実施した。
「あの魔法の形態を考えたのはムワイだ。敵が魔法を使えない状況にして調べるための魔法だが、けっこうエグイよな」
「明らかに発想の方向が間違っていると思います」
「だよな」
そこへクリスがため息を吐きながらやって来た。
「目的を聞き出す前に、魔法師たちが自分で魔法をかけて眠ってしまった。イディが起こそうとしているが反応がない」
オグウェノが肩をすくめる。
「ま、自害しなかっただけマシか」
「たぶん数日でケリがつく、ということなのだろう」
「どういうことですか?」
ルドの質問にクリスが手を出す。それだけで、察したルドは望遠鏡を渡した。
クリスが望遠鏡で小屋を覗きながら説明する。
「魔法でも永遠に眠れるわけではない。数日もすれば目が覚める。その時には終わっているから魔法で眠りについたのだろう。次に目覚めた時には魔法を封じられ、口を割るまで尋問される。それは分かっているはずだ」
「だが、数日でこの山を越えてシェットランド領を侵攻するのは無理だぞ」
そびえ立つ雪深い山々。ルドが眉間にシワを寄せた。
「もしかして……山越えが目的ではないのでしょうか?」
「目的が山越えではない、だと?」
クリスが望遠鏡から顔をあげる。深緑の瞳に睨まれ、ルドが慌てながらも頷いた。
「はい。小屋に入った魔法騎士団もそうですが、ザスニッツ領の騎士たちも、山越えをするには軽装すぎます。とても山越えをする部隊には思えません」
オグウェノも同意する。
「そうだな。山越えをする以前に遠征をする装備ですらない」
「なら、何をしようとしているのだ? あの装備は侵攻をするつもりだろ?」
クリスが再び望遠鏡を覗く。そこにカリストが声をかけた。
「クリス様、器材の配置について相談したいことがあります」
「わかった。行こう」
クリスはルドに望遠鏡を返して歩き出す。オグウェノが周囲を見て苦笑いを浮かべた。
「それにしても、不思議な光景だな」
まったく同じ顔をした数人のイールがテキパキと機材を設置している。顔も背丈も同じため、見分けるには服で判断するしかない。それでも、まったく同じ顔が点在している光景は感覚的に狂う。
「一人一人見ると人間そっくりなんだが、こうして見ると人間ではないと実感するな」
しみじみと話すオグウェノにルドが呟いた。
「……そういうことか」
「どうした?」
「いや、なんでもありません」
クリスは自分とイールを比べていた。
遺伝子が同じということは、イールのように自分と同じ顔をした人が複数いるということ。その光景を想像した時、自分は自分だと、独立した一人の人間だと言えるのか。
人ではないと言われる恐怖。
ルドが望遠鏡をオグウェノに押し付ける。
「ちょっと、離れます」
「は? おい!」
ルドが険しい岩場を軽く走り抜け、カリストと打ち合わせをしているクリスの下へ行く。
「師匠!」
「どうした? なにか動きがあったか?」
クリスは地図から視線をあげた。そこでルドがクリスの手を握る。クリスの顔が一瞬で真っ赤になった。
「おまっ!? いきなっ!?」
「自分はどんなに師匠に似た人が現れても、必ず師匠を見つけます!」
「は? なんだ、突然?」
「師匠は師匠ですから!」
「いや。だから、どうした? なんのことだ?」
琥珀の瞳が深緑の瞳に迫る。
「師匠は一人の人間です。どんなに似た人がいても、師匠は師匠しかいません。だから、自信を持ってください」
「!?」
「それだけです! では!」
言いたいことを言ったルドがさっさと離れる。一方のクリスは沸騰したのではないか、というほど顔が赤くしていた。
呆然とするクリスの背後からラミラがひょっこりと顔を出す。
「熱烈な告白でしたね」
「うわっ!?」
クリスの肩が大きく跳ねた。ラミラがにっこりと微笑む。
「犬は女性恐怖症を克服したようですし、クリス様も素直になったらいかがですか?」
「素直になる?」
「犬のことをどう思っているのですか?」
クリスは迷うことなく断言した。
「犬だ」
ラミラが残念そうに大きくため息を吐く。
「せっかく犬が頑張ったのですから、クリス様ももう少し犬のことを意識してあげてください」
「犬は犬だろ」
「犬ですけど、あれでも人間で男ですよ」
「そうだな。性別はオスだ」
その答えにラミラがカリストに助けを求めた。
「どうにかしてください」
「無理でしょう」
「はぁー」
「なんだ?」
首をかしげたクリスをラミラが睨む。
「オークニーに戻りましたら、カルラにキッチリしごいてもらいますからね」
「しごくってなんだ? 私がなにをした?」
ラミラが極上の微笑みを浮かべた後、スッと無表情になった。
「この話はここまでです。アンドレから連絡がきました」
「そっちを先に報告しろ。で、なにか進展があったか?」
「先発隊からの定時連絡が途絶えたので、本隊が移動速度を上げたそうです」
「いつここに到着する予定だ?」
「明日の朝です」
クリスが器材の配置状況を確認して頷く。
「好都合だな」
「はい」
「他に分かったことは?」
「クラウディウス第二皇子が本隊に合流しました」
クリスは驚くことなく、むしろ予想通りと納得した。
「やっぱり、あいつか」
「はい。あと中身は不明ですが、数人の親衛隊とともに木箱を運んでいるそうです」
「木箱?」
「はい。馬車に乗る程度の大きさなのですが、その木箱とともにクラウディウス第二皇子は移動しているそうです」
クリスが眉間にシワをよせる。
「何をするつもりなのか……」
「詳しいことは分かりませんが、第二皇子自らが出るということは、大がかりなことだと思われます」
「そうだな。こちらは予定通り相手の出鼻をくじくぞ。何をしようとしているかは知らんが、その気を失くしてやる」
「はい」
クリスは枯草が覆う草原を睨んだ。
0
あなたにおすすめの小説
病弱な第四皇子は屈強な皇帝となって、兎耳宮廷薬師に求愛する
藤原 秋
恋愛
大規模な自然災害により絶滅寸前となった兎耳族の生き残りは、大帝国の皇帝の計らいにより宮廷で保護という名目の軟禁下に置かれている。
彼らは宮廷内の仕事に従事しながら、一切の外出を許可されず、婚姻は同族間のみと定義づけられ、宮廷内の籠の鳥と化していた。
そんな中、宮廷薬師となった兎耳族のユーファは、帝国に滅ぼされたアズール王国の王子で今は皇宮の側用人となったスレンツェと共に、生まれつき病弱で両親から次期皇帝候補になることはないと見限られた五歳の第四皇子フラムアーク付きとなり、皇子という地位にありながら冷遇された彼を献身的に支えてきた。
フラムアークはユーファに懐き、スレンツェを慕い、成長と共に少しずつ丈夫になっていく。
だがそれは、彼が現実という名の壁に直面し、自らの境遇に立ち向かっていかねばならないことを意味していた―――。
柔和な性格ながら確たる覚悟を内に秘め、男としての牙を隠す第四皇子と、高潔で侠気に富み、自らの過去と戦いながら彼を補佐する亡国の王子、彼らの心の支えとなり、国の制約と湧き起こる感情の狭間で葛藤する亜人の宮廷薬師。
三者三様の立ち位置にある彼らが手を携え合い、ひとつひとつ困難を乗り越えて掴み取る、思慕と軌跡の逆転劇。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
王宮地味女官、只者じゃねぇ
宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。
しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!?
王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。
訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ――
さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。
「おら、案内させてもらいますけんの」
その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。
王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」
副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」
ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」
そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」
けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。
王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。
訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る――
これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。
★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる