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不思議なカフェノート
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「やっぱりこれって奇跡かな?」
「うん、だって、過去の世界にいる知らない誰かからお返事が届くんだよ。これって絶対に奇跡でしょ」
わたしよりも亜子ちゃんが興奮してテーブルを右手でバンバンと叩いている。
「それはそうと亜子ちゃん信じてくれたんだね」
「だって、信じるしかないでしょう。早乙女ちゃんの書いた文章にお返事が書かれているんだもん。どう見てもお返事の文字は早乙女ちゃんではない誰かが書いているんだもんね」
「それって過去の世界にいる人が書いたって信じてくれたんだよね?」
わたしが尋ねると、
「あ、そっか、今の時代の祐介君って人が書いているかもしれないね。あ、でも待てよ」
亜子ちゃんはそう言ってカフェノートをぺらぺらとめくった。そして……。
「あーーー!」
「亜子ちゃんどうしたの?」
「だって、このページ」
亜子ちゃんは開いたノートを指差し、
「ほら、このページ『早乙女ちゃんって意外とドジっ子なんだね(あ、失礼)カフェノートを家に持って帰ってしまったんだね』って書いてあるよね」
亜子ちゃんはカフェノートに書かれている文章を声を出して読みそして、
「『実は俺もカフェノート家に持って帰ってしまいました~(笑)俺達ドジっ子仲間ですね』って書いてあるよね」
「うん、そうだよ」
「これって早乙女ちゃんはノートを自宅に持って帰ったままそのカフェにまだ行ってないんだよね」
亜子ちゃんはノートをバンバン叩いた。
「うん、そうだよ。そのカフェには行ってないよ。だってこのカフェに来てるもん」
「と、言うことは現在の誰かがノートに返事を書いたのではなくて過去の西暦二千に生きている祐介君が返事を書いたってことになるんだよね?」
亜子ちゃんは身を乗り出して言った。かなり興奮しているようだ。
「うん、そうだよ。わたしは今、このカフェにいるよ。昨日はカフェノートを家に持って帰ってしまったのよ。それからまだ、あのカフェに行ってないのに祐介君から返事が来てたと言うことは……」
わたしの言葉の続きを亜子ちゃんが、
「この現在を生きている人は返事を書けない。すなわち過去の時代を生きている祐介君が書いたってことになるよね」と言った。
「ピンポン、正解だよ。ねっ、カフェノートは二千年の祐介君からの返事だよ。亜子ちゃん信じてくれたよね」
わたしは、にんまりと笑った。
「……うん、信じられないことだけど信じるしかないね」
亜子ちゃんは深くうなずいた。
そして……。
「それってさ、めちゃくちゃ奇跡的でわくわくしちゃうよ」
亜子ちゃんはそう言ってテーブルをバンバン叩くものだから食べかけのチョコレートケーキを載せたお皿がガタガタ揺れた。
亜子ちゃんに信じてもらえて良かった。わたしはほっとしてアイスティーをジュルと飲んだのだけど……。
「ねえ、早乙女ちゃん、そのノートに何か書いてみてよ」
亜子ちゃんは言いながらカフェノートを差し出した。
「えっ! ノートに……」
「うん、もしかしたら祐介君からお返事が来るかもしれないでしょ」
亜子ちゃんの目はキラキラと輝いている。これはもうこのカフェノートに興味津々のようだ。
「……うん、でも」
「早乙女ちゃん書いてくれないの?」
亜子ちゃんは上目遣いでお願いするような目で見てくる。
このカフェノートはわたしと祐介君の二人だけの大切なノートだと思っているのであまり書きたくない。けれど、亜子ちゃんにこのカフェノートのことを話したのはこのわたしなのだ。
「じゃあ、ちょっとだけだよ。返事は来るか分からないけれどね」
「わ~い、ありがとう。こんにちはとか在り来たりなことでいいからね」
亜子ちゃんは目を輝かせペンを渡してきた。もう興味津々なのだから困ってしまうではないか。
「うん、だって、過去の世界にいる知らない誰かからお返事が届くんだよ。これって絶対に奇跡でしょ」
わたしよりも亜子ちゃんが興奮してテーブルを右手でバンバンと叩いている。
「それはそうと亜子ちゃん信じてくれたんだね」
「だって、信じるしかないでしょう。早乙女ちゃんの書いた文章にお返事が書かれているんだもん。どう見てもお返事の文字は早乙女ちゃんではない誰かが書いているんだもんね」
「それって過去の世界にいる人が書いたって信じてくれたんだよね?」
わたしが尋ねると、
「あ、そっか、今の時代の祐介君って人が書いているかもしれないね。あ、でも待てよ」
亜子ちゃんはそう言ってカフェノートをぺらぺらとめくった。そして……。
「あーーー!」
「亜子ちゃんどうしたの?」
「だって、このページ」
亜子ちゃんは開いたノートを指差し、
「ほら、このページ『早乙女ちゃんって意外とドジっ子なんだね(あ、失礼)カフェノートを家に持って帰ってしまったんだね』って書いてあるよね」
亜子ちゃんはカフェノートに書かれている文章を声を出して読みそして、
「『実は俺もカフェノート家に持って帰ってしまいました~(笑)俺達ドジっ子仲間ですね』って書いてあるよね」
「うん、そうだよ」
「これって早乙女ちゃんはノートを自宅に持って帰ったままそのカフェにまだ行ってないんだよね」
亜子ちゃんはノートをバンバン叩いた。
「うん、そうだよ。そのカフェには行ってないよ。だってこのカフェに来てるもん」
「と、言うことは現在の誰かがノートに返事を書いたのではなくて過去の西暦二千に生きている祐介君が返事を書いたってことになるんだよね?」
亜子ちゃんは身を乗り出して言った。かなり興奮しているようだ。
「うん、そうだよ。わたしは今、このカフェにいるよ。昨日はカフェノートを家に持って帰ってしまったのよ。それからまだ、あのカフェに行ってないのに祐介君から返事が来てたと言うことは……」
わたしの言葉の続きを亜子ちゃんが、
「この現在を生きている人は返事を書けない。すなわち過去の時代を生きている祐介君が書いたってことになるよね」と言った。
「ピンポン、正解だよ。ねっ、カフェノートは二千年の祐介君からの返事だよ。亜子ちゃん信じてくれたよね」
わたしは、にんまりと笑った。
「……うん、信じられないことだけど信じるしかないね」
亜子ちゃんは深くうなずいた。
そして……。
「それってさ、めちゃくちゃ奇跡的でわくわくしちゃうよ」
亜子ちゃんはそう言ってテーブルをバンバン叩くものだから食べかけのチョコレートケーキを載せたお皿がガタガタ揺れた。
亜子ちゃんに信じてもらえて良かった。わたしはほっとしてアイスティーをジュルと飲んだのだけど……。
「ねえ、早乙女ちゃん、そのノートに何か書いてみてよ」
亜子ちゃんは言いながらカフェノートを差し出した。
「えっ! ノートに……」
「うん、もしかしたら祐介君からお返事が来るかもしれないでしょ」
亜子ちゃんの目はキラキラと輝いている。これはもうこのカフェノートに興味津々のようだ。
「……うん、でも」
「早乙女ちゃん書いてくれないの?」
亜子ちゃんは上目遣いでお願いするような目で見てくる。
このカフェノートはわたしと祐介君の二人だけの大切なノートだと思っているのであまり書きたくない。けれど、亜子ちゃんにこのカフェノートのことを話したのはこのわたしなのだ。
「じゃあ、ちょっとだけだよ。返事は来るか分からないけれどね」
「わ~い、ありがとう。こんにちはとか在り来たりなことでいいからね」
亜子ちゃんは目を輝かせペンを渡してきた。もう興味津々なのだから困ってしまうではないか。
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