異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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わたしアリナの親子丼です

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「モフにゃー主のもぐもぐお魚タイムは長かったよな……」
「うん、でも可愛かったから良しとしようよ」
「あのモフにゃー主は結局お魚を五匹も食べたんだろう」

 ギャップはお口の周りを舌でナメナメしているモフにゃーにチラリと視線を向けて言った。

「うん、モフにゃーってば食いしん坊だよね」
「ああ、呆れるほどな」
「ギャップちゃんもお魚一匹食べたでしょう」
「味見程度にな」
「……味見程度ね」

 ギャップが魚を丸呑みする姿を思い出しゾクッとした。ギャップは魚を噛まずに丸呑みするんだもん。あれには驚いた。やっぱり野生動物だけあるな。

「う~ん、わたしのお腹は満足だにゃん。さあ、お仕事だにゃん」

 モフにゃーは満足げな表情でこちらに向かってきた。

「ん? アリナちゃんにギャップちゃんどうかしたの? わたしの顔に何か付いてるにゃん?」

 モフにゃーの顔をじっと見るわたしとギャップに可愛らしく首を傾げ尋ねる。

「モフにゃーキュートだけど食べ過ぎだよ」
「そっかなにゃん?」

 モフにゃーは布巾を手に取りお口の周りを拭き拭きしながら言った。

「だって、お魚五匹だよ。食べ過ぎだよ」
「にゃはは、だって、美味しかったんだもん」
「お父さんの冷蔵庫は空っぽだね」
「えへへ、照れちゃうにゃん」
「何故照れるの?」
「わかんにゃい」
「モフにゃー主の胃袋は最強だな」
「わ~い、ギャップちゃん褒めてくれてありがとうにゃん」
「俺もモフにゃー主を見習わないとな」
「ギャップちゃん見習わなくていいからね」

 なんて話をしながら、洗い場に戻ってきたわたし達は洗い物と拭き拭きのお仕事をした。

「さあ、ギャップちゃんも洗い物をしてみてね」

 それまでずっとわたしの洗い物をする姿を眺めていたギャップにスポンジを渡した。

「ほぅ。これが洗い物をする道具なのかい」

 ギャップはスポンジをまじまじと見る。

「うん、そのスポンジでお皿をゴシゴシしてね」
「ゴシゴシするぞ」

 ギャップはスポンジをぎゅっと握りしめた。

 そして、油がベタベタにくっついている食器から洗おうとした。

「あ、ギャップちゃん待って」
「ん? 何故だ」
「えっとね、先ずは汚れの少ないものから洗ってね」
「へ? 何故だね」

 ギャップは不思議そうに首を傾げた。

「それはね。油汚れがあるものから先に洗うと汚れの少ない食器にくっつけてしまうかもしれないからだよ」

「ほっ、アリナちゃんは小さいのに洗い物のプロのようだな」

 ギャップは感心したようにわたしを見る。

「だって、わたしは三歳からお父さんとお母さんのお手伝いをしてるもん」

 それに安莉奈時代の記憶もあるからねと心の中で付け加える。

「ふむ、そうなのか偉いな」
「そんなことないよ~ギャップちゃんでは、汚れの少ないものから洗ってね」
「ほ~い! 了解だ」

 ギャップはグラスから洗い始めた。

「ふんふん♪ なんか洗い物って楽しいものだな~」

 ギャップは鼻歌を歌いながら洗い物をする。

 わたしの教えた通りの手順で洗い物をするギャップは初洗い物にしては上出来だった。


「ホッホッホ、なんか汚れたものが綺麗になっていくと清々しい気分になるな」

 ギャップは納豆で汚れた食器も綺麗に洗い上げ満足げな笑みを浮かべる。

「ギャップちゃんって洗い物係に向いているのかもね」

「ふふん、まあな」

 ギャップは得意げに胸を張る。

「あはは、でもさっきは、納豆のネバネバ汚れにうわぁ~ガォ~って騒いでいたよね」

 胸を張るギャップの得意げな顔に視線を向けわたしはクフフと笑う。

「ふん、まあ、そんなこともあったな……」

「あったなって、たった今騒いだばかりだよね」

「うっ……まあな。だって、俺の手にネバネバがくっつくしスポンジもネバネバになるからさ」

 ギャップは肉球のある可愛らしい手とスポンジを交互に見ながら言った。

「納豆の汚れはお皿を水に浸けておいたりお湯で洗い流すのがいいかも」

「アリナちゃんは何も言わなかったじゃないか」

 ギャップはぷくっとほっぺたを膨らませる。

「ごめんね。納豆を食べたのは久しぶりだったんだもん」

「そのせいで俺の手とスポンジはヌルヌルネバネバになったんだぞ」

「えへへ。ごめんね。今は綺麗になったから大丈夫でしょう」

「まあ、洗い物は楽しかったから許してやろう」

 ギャップはニッと笑った。

「アリナちゃんとギャップちゃんってば楽しそうに洗い物をして羨ましいにゃん」

 食器を拭き終えたモフにゃーがこちらを見て言った。
 
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