41 / 295
わたしアリナの親子丼です
16
しおりを挟む
「大学芋なのね。おいもが甘いなんて不思議な料理ね。とても美味しいわ」
お母さんは幸せそうな表情で大学芋をもぐもぐと食べる。
「えへへ、お母さんありがとう」
「こちらこそよ。アリナ」
お母さんはほっぺたに両手を当て「う~ん、それにしても美味しい」と言った。
「わたしももう一つ食べよう」
やっぱりほくほくな食感とカリカリッでサツマイモに絡まった蜜が甘くて堪らなく美味しい。
わたしは幸せだ。
だって、美味しくて、それにわたしの創造した大学芋を食べ、モフにゃーもギャップもそれから、お父さんとお母さんも笑顔を浮かべているんだもん。
グリーン王国に来るまでは考えられないことだ。
みんなでもぐもぐと美味しくて幸せな時間を過ごした。
「あ、サナちゃんとナットー君を忘れているじゃない!」
お母さんが大きな声を出す。
「おっと、そうだったな」
お父さんは口元に手を当てる。
「わっ、すっかり忘れて食べることに集中しちゃったね」
わたしはそう言ったのとほぼ同時に「あ、そうだ。サナちゃんとナットー君に大学芋をお持ち帰り用に創ってあげようかな~」と思いついた。
「アリナそれは名案だね。きっと、二人は喜ぶぞ」
お父さんはこちらに視線を向けニヤリと笑った。
「喜んでもらえるように美味しい大学芋を思い浮かべるね」
わたしはよっしゃと腕まくりをした。
大学芋を創り終えサナとナットーのいるテーブルの前に行くと、
「アリナちゃん、何処に行ってたの? あ、良い香りがするなと思っていたんだけどそれは何かな?」
「なんか香ばしさと甘さが混ざり合った良い香りがするね」
二人はわたしが手に持つ包をじーっと見ている。
「これはね、大学芋だよ。これを創っていたんだ~」
「大学芋~」とサナとナットーの声が揃う。
「うん、元の世界に住んでいた頃食べたことあるよね?」
わたしは、サナとナットーに近付き小声で言った。
「うん、スーパーで半額になっているのをよく食べたな」
「え! サナちゃん半額のを食べたんだ~俺は正規料金のを食べていたよ」
「半額だけじゃないもんね~だ」
サナとナットーの言い合いが可笑しくてそして、微笑ましくてわたしはなんだか眩しくて目を細める。
「サナちゃん、ナットー君、大学芋をどうぞ~」
わたしが二人に出来立ての大学芋入りの包みを手渡す。それを受け取った二人はそれはもう嬉しそうにとびっきりと笑顔を浮かべ「ありがとう」と言ってくれた。
「じゃあ、アリナちゃん、わたし達そろそろ帰るね」
「あ、うん。帰ってしまうんだね」
「また、アリナちゃんとお父さんの料理を食べに来るよ」
「絶対に来てね」
「うん、必ず来るね」
「来るよ」
わたしは、サナとナットーをお店の外まで出て見送った。
「親子丼と納豆美味しかったよ。アリナちゃんありがとうね。それとこの大学芋もね」
「日本の味を思い出すことができたよ。ありがとうアリナちゃん」
「わたしも喜んでもらえて嬉しかったよ。それにわたしこそ日本料理を一緒に食べられて嬉しかった」
わたし達はニコニコと笑い合った。
そして、サナとナットーが住んでいるお花屋さんの地図をもらった。
「良かったらお花を買いに来てね」
「アリナちゃんにだったらお花十パーセント増量しちゃうよ」
そう言ったサナとナットーは花のような笑顔を浮かべていた。
「わたしお花大好きだから買いに行くね」
そう答えたわたしは楽しみが増えたなと思い嬉しくなった。
二人は手を振り帰っていく。時々こちらに振り返り手を振ってくれた。わたしも手を振り返す。
その後ろ姿はどんどん小さくなっていく。二人の後ろ姿が完全に見えなくなるまでわたしは、見送った。
新しい友達が出来た。それも地球で生活をしていた友達だ。
うふふ、嬉しいな。
グリーン王国に来てから楽しみがどんどん増える。
「アリナちゃん」
その声に振り向くとモフにゃーとギャップが立っていた。
「アリナちゃんイキイキした表情になっているにゃん」
「え! そっかな?」
「うん、とーっても楽しそうだにゃん」
「えへへ、楽しいもん」
「あの人達と仲良くなったみたいだもんな」
「うん、お友達になったよ」
素直に友達になれたと言えることが本当に嬉しかった。
「それと、モフにゃーとギャップちゃんもいるもんね」
わたしは、二匹の仲間に近づき先ずはモフにゃーからぎゅっと抱きしめる。
「うにゃにゃ、アリナちゃんってばぎゅぎゅっとしすぎだにゃん」
それからギャップもぎゅっと抱きしめた。
「アリナちゃん苦しいぞ。ガォ~」
モフにゃーとギャップはわたしがぎゅっと抱きしめるとジタバタと暴れた。
「だって、二匹とも可愛いんだもん」
もふもふタイムを満喫したわたしはにっこりと微笑みを浮かべた。
空を見上げると今日も犬鳥がウワァワン、ウワァワンと鳴きながら空を飛んでいた。
犬鳥にはまだ慣れないよ。
だけど、この空を眺めると涙が出そうになった。
お母さんは幸せそうな表情で大学芋をもぐもぐと食べる。
「えへへ、お母さんありがとう」
「こちらこそよ。アリナ」
お母さんはほっぺたに両手を当て「う~ん、それにしても美味しい」と言った。
「わたしももう一つ食べよう」
やっぱりほくほくな食感とカリカリッでサツマイモに絡まった蜜が甘くて堪らなく美味しい。
わたしは幸せだ。
だって、美味しくて、それにわたしの創造した大学芋を食べ、モフにゃーもギャップもそれから、お父さんとお母さんも笑顔を浮かべているんだもん。
グリーン王国に来るまでは考えられないことだ。
みんなでもぐもぐと美味しくて幸せな時間を過ごした。
「あ、サナちゃんとナットー君を忘れているじゃない!」
お母さんが大きな声を出す。
「おっと、そうだったな」
お父さんは口元に手を当てる。
「わっ、すっかり忘れて食べることに集中しちゃったね」
わたしはそう言ったのとほぼ同時に「あ、そうだ。サナちゃんとナットー君に大学芋をお持ち帰り用に創ってあげようかな~」と思いついた。
「アリナそれは名案だね。きっと、二人は喜ぶぞ」
お父さんはこちらに視線を向けニヤリと笑った。
「喜んでもらえるように美味しい大学芋を思い浮かべるね」
わたしはよっしゃと腕まくりをした。
大学芋を創り終えサナとナットーのいるテーブルの前に行くと、
「アリナちゃん、何処に行ってたの? あ、良い香りがするなと思っていたんだけどそれは何かな?」
「なんか香ばしさと甘さが混ざり合った良い香りがするね」
二人はわたしが手に持つ包をじーっと見ている。
「これはね、大学芋だよ。これを創っていたんだ~」
「大学芋~」とサナとナットーの声が揃う。
「うん、元の世界に住んでいた頃食べたことあるよね?」
わたしは、サナとナットーに近付き小声で言った。
「うん、スーパーで半額になっているのをよく食べたな」
「え! サナちゃん半額のを食べたんだ~俺は正規料金のを食べていたよ」
「半額だけじゃないもんね~だ」
サナとナットーの言い合いが可笑しくてそして、微笑ましくてわたしはなんだか眩しくて目を細める。
「サナちゃん、ナットー君、大学芋をどうぞ~」
わたしが二人に出来立ての大学芋入りの包みを手渡す。それを受け取った二人はそれはもう嬉しそうにとびっきりと笑顔を浮かべ「ありがとう」と言ってくれた。
「じゃあ、アリナちゃん、わたし達そろそろ帰るね」
「あ、うん。帰ってしまうんだね」
「また、アリナちゃんとお父さんの料理を食べに来るよ」
「絶対に来てね」
「うん、必ず来るね」
「来るよ」
わたしは、サナとナットーをお店の外まで出て見送った。
「親子丼と納豆美味しかったよ。アリナちゃんありがとうね。それとこの大学芋もね」
「日本の味を思い出すことができたよ。ありがとうアリナちゃん」
「わたしも喜んでもらえて嬉しかったよ。それにわたしこそ日本料理を一緒に食べられて嬉しかった」
わたし達はニコニコと笑い合った。
そして、サナとナットーが住んでいるお花屋さんの地図をもらった。
「良かったらお花を買いに来てね」
「アリナちゃんにだったらお花十パーセント増量しちゃうよ」
そう言ったサナとナットーは花のような笑顔を浮かべていた。
「わたしお花大好きだから買いに行くね」
そう答えたわたしは楽しみが増えたなと思い嬉しくなった。
二人は手を振り帰っていく。時々こちらに振り返り手を振ってくれた。わたしも手を振り返す。
その後ろ姿はどんどん小さくなっていく。二人の後ろ姿が完全に見えなくなるまでわたしは、見送った。
新しい友達が出来た。それも地球で生活をしていた友達だ。
うふふ、嬉しいな。
グリーン王国に来てから楽しみがどんどん増える。
「アリナちゃん」
その声に振り向くとモフにゃーとギャップが立っていた。
「アリナちゃんイキイキした表情になっているにゃん」
「え! そっかな?」
「うん、とーっても楽しそうだにゃん」
「えへへ、楽しいもん」
「あの人達と仲良くなったみたいだもんな」
「うん、お友達になったよ」
素直に友達になれたと言えることが本当に嬉しかった。
「それと、モフにゃーとギャップちゃんもいるもんね」
わたしは、二匹の仲間に近づき先ずはモフにゃーからぎゅっと抱きしめる。
「うにゃにゃ、アリナちゃんってばぎゅぎゅっとしすぎだにゃん」
それからギャップもぎゅっと抱きしめた。
「アリナちゃん苦しいぞ。ガォ~」
モフにゃーとギャップはわたしがぎゅっと抱きしめるとジタバタと暴れた。
「だって、二匹とも可愛いんだもん」
もふもふタイムを満喫したわたしはにっこりと微笑みを浮かべた。
空を見上げると今日も犬鳥がウワァワン、ウワァワンと鳴きながら空を飛んでいた。
犬鳥にはまだ慣れないよ。
だけど、この空を眺めると涙が出そうになった。
22
あなたにおすすめの小説
幼子は最強のテイマーだと気付いていません!
akechi
ファンタジー
彼女はユリア、三歳。
森の奥深くに佇む一軒の家で三人家族が住んでいました。ユリアの楽しみは森の動物達と遊ぶこと。
だが其がそもそも規格外だった。
この森は冒険者も決して入らない古(いにしえ)の森と呼ばれている。そしてユリアが可愛い動物と呼ぶのはSS級のとんでもない魔物達だった。
「みんなーあしょぼー!」
これは幼女が繰り広げるドタバタで規格外な日常生活である。
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります
ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。
七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!!
初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
2024年5月 書籍一巻発売
2025年7月 書籍二巻発売
2025年10月 コミカライズ連載開始
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
ファンタジー
紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる