異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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わたしアリナの親子丼です

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「大学芋なのね。おいもが甘いなんて不思議な料理ね。とても美味しいわ」

 お母さんは幸せそうな表情で大学芋をもぐもぐと食べる。

「えへへ、お母さんありがとう」
「こちらこそよ。アリナ」

 お母さんはほっぺたに両手を当て「う~ん、それにしても美味しい」と言った。

「わたしももう一つ食べよう」

 やっぱりほくほくな食感とカリカリッでサツマイモに絡まった蜜が甘くて堪らなく美味しい。

 わたしは幸せだ。

 だって、美味しくて、それにわたしの創造した大学芋を食べ、モフにゃーもギャップもそれから、お父さんとお母さんも笑顔を浮かべているんだもん。

 グリーン王国に来るまでは考えられないことだ。

 みんなでもぐもぐと美味しくて幸せな時間を過ごした。

「あ、サナちゃんとナットー君を忘れているじゃない!」

 お母さんが大きな声を出す。

「おっと、そうだったな」

 お父さんは口元に手を当てる。

「わっ、すっかり忘れて食べることに集中しちゃったね」

 わたしはそう言ったのとほぼ同時に「あ、そうだ。サナちゃんとナットー君に大学芋をお持ち帰り用に創ってあげようかな~」と思いついた。

「アリナそれは名案だね。きっと、二人は喜ぶぞ」

 お父さんはこちらに視線を向けニヤリと笑った。

「喜んでもらえるように美味しい大学芋を思い浮かべるね」

 わたしはよっしゃと腕まくりをした。



 大学芋を創り終えサナとナットーのいるテーブルの前に行くと、

「アリナちゃん、何処に行ってたの? あ、良い香りがするなと思っていたんだけどそれは何かな?」

「なんか香ばしさと甘さが混ざり合った良い香りがするね」

 二人はわたしが手に持つ包をじーっと見ている。

「これはね、大学芋だよ。これを創っていたんだ~」
「大学芋~」とサナとナットーの声が揃う。
「うん、元の世界に住んでいた頃食べたことあるよね?」

 わたしは、サナとナットーに近付き小声で言った。

「うん、スーパーで半額になっているのをよく食べたな」
「え! サナちゃん半額のを食べたんだ~俺は正規料金のを食べていたよ」
「半額だけじゃないもんね~だ」

 サナとナットーの言い合いが可笑しくてそして、微笑ましくてわたしはなんだか眩しくて目を細める。

「サナちゃん、ナットー君、大学芋をどうぞ~」

 わたしが二人に出来立ての大学芋入りの包みを手渡す。それを受け取った二人はそれはもう嬉しそうにとびっきりと笑顔を浮かべ「ありがとう」と言ってくれた。


「じゃあ、アリナちゃん、わたし達そろそろ帰るね」
「あ、うん。帰ってしまうんだね」
「また、アリナちゃんとお父さんの料理を食べに来るよ」
「絶対に来てね」
「うん、必ず来るね」
「来るよ」

 わたしは、サナとナットーをお店の外まで出て見送った。

「親子丼と納豆美味しかったよ。アリナちゃんありがとうね。それとこの大学芋もね」
「日本の味を思い出すことができたよ。ありがとうアリナちゃん」
「わたしも喜んでもらえて嬉しかったよ。それにわたしこそ日本料理を一緒に食べられて嬉しかった」

 わたし達はニコニコと笑い合った。


 そして、サナとナットーが住んでいるお花屋さんの地図をもらった。

「良かったらお花を買いに来てね」
「アリナちゃんにだったらお花十パーセント増量しちゃうよ」

 そう言ったサナとナットーは花のような笑顔を浮かべていた。

「わたしお花大好きだから買いに行くね」

 そう答えたわたしは楽しみが増えたなと思い嬉しくなった。

 二人は手を振り帰っていく。時々こちらに振り返り手を振ってくれた。わたしも手を振り返す。

 その後ろ姿はどんどん小さくなっていく。二人の後ろ姿が完全に見えなくなるまでわたしは、見送った。

 新しい友達が出来た。それも地球で生活をしていた友達だ。

 うふふ、嬉しいな。

 グリーン王国に来てから楽しみがどんどん増える。

「アリナちゃん」

 その声に振り向くとモフにゃーとギャップが立っていた。

「アリナちゃんイキイキした表情になっているにゃん」
「え! そっかな?」
「うん、とーっても楽しそうだにゃん」
「えへへ、楽しいもん」
「あの人達と仲良くなったみたいだもんな」
「うん、お友達になったよ」

 素直に友達になれたと言えることが本当に嬉しかった。

「それと、モフにゃーとギャップちゃんもいるもんね」

 わたしは、二匹の仲間に近づき先ずはモフにゃーからぎゅっと抱きしめる。

「うにゃにゃ、アリナちゃんってばぎゅぎゅっとしすぎだにゃん」

 それからギャップもぎゅっと抱きしめた。

「アリナちゃん苦しいぞ。ガォ~」

 モフにゃーとギャップはわたしがぎゅっと抱きしめるとジタバタと暴れた。

「だって、二匹とも可愛いんだもん」

 もふもふタイムを満喫したわたしはにっこりと微笑みを浮かべた。

 空を見上げると今日も犬鳥がウワァワン、ウワァワンと鳴きながら空を飛んでいた。

 犬鳥にはまだ慣れないよ。

 だけど、この空を眺めると涙が出そうになった。
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