異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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お隣の食堂とお客さん

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「はい、わたし幼女の姿じゃないけど黄色のバスに乗っていたよ」
「幼女の姿じゃないじゃと?」

 おじいさんは訳がわからないといった顔をしている。

「ねえ、黄色のバスってあのバスのことかしら?」

 それまで黙っていた年配の女性がわたしとおじいさんを交互に見て尋ねた。

「はい、そうだよ」とわたしは返事をする。

「そうさ、あの黄色のバスのことだよ。わしはこの幼女なお嬢ちゃんに見覚えがないんだよな。カーナは見覚えがあるかい? あ、でも幼女の姿じゃないと意味不明なことを言っているんだよな」

 おじいさんはうーんと唸る。

「わたしも幼女なお嬢ちゃんのこと覚えていないわ」

 カーナと呼ばれた年配の女性はそう答えわたしのことをじっと見る。

「わたし、十八歳の女性の姿だったんだよ。というか十八歳だったの」


「え? 十八歳の女性の姿!」
「へ? 幼女にしか見えないお嬢ちゃんが十八歳とはな……」

 おじいさんとカーナさんは目を丸くした。

「はい、わたし十八歳の女性だったんだけど、でも気を失ってしまったの。それで目を覚ますと何故か幼女になっていたんだよ」

「不思議なこともあるのね」
「そうじゃな。まあ、わし達がこの世界に居ることそのものが不思議なことではあるけどな」


 わたしとカーナさんの顔を交互に見て「なっ」と言うおじいさん。

「わたしはアリナです。おじいさん達はこの世界で何をしているんですか? あ、おじいさんお名前は? 何処に住んでいるのかな?」

 わたしは気になったことを一気に質問してしまう。

「あはは、アリナちゃん。そんなに矢継ぎ早に質問しなくてもいいじゃろう。わしの名はタイゾーじゃ。地球名は泰造たいぞうじゃがな。あ、カーナは加奈かなだぞ」

 タイゾーおじいさんはホッホッホと笑った。

 カーナさんもうふふと笑っている。

 ああ、わたし笑われてしまったよ。

「このグリーン王国でわしは農家をしている」
「わたしもタイゾーさんと一緒に農家のお手伝いよ」

「農家ですか。美味しい食べ物が掘れたり収穫できたりするのかな? あ、サツマイモのホリホリとか楽しくて美味しそう」

 わたしはタイゾーおじいさんとカーナさんがサツマイモをスコップで掘り起こしている姿を思い浮かべてしまった。

「にゃぬぬ、サツマイモにゃん」
「なぬぬ、サツマイモじゃと」

 それまで黙ってスープをもぐもぐと食べていたモフにゃーとギャップがサツマイモに反応した。ってちょっとそのスープわたしの食べ残しだよ。

「ちょっと、わたしのスープ横取りしないでよ」
「サツマイモ食べたいにゃん。ホリホリもしたいにゃん。にゃんにゃんとこの手で芋掘りだにゃん」

 モフにゃーは可愛らしい肉球のある手に目を落としにゃんまりと笑う。
「サツマイモ丸っと飲み込みたいぞ。ガォ~とな」

 モフにゃーとギャップはわたしの話なんて聞いちゃいない。サツマイモに夢中だ。

「おっと、可愛らしいもふもふ達じゃな」

「うふふ、可愛らしい猫ちゃんとあらあら、まさか……小型のライオン魔獣鳥かしら?」

 タイゾーおじいさんとカーナさんはもふもふなモフにゃーとギャップにニコニコ笑顔を浮かべ夢中だ。          

 うわぁーん! わたしは置いてけぼりですか。可愛い幼女ももふもふには敵わないのかな。

「おい、アリナちゃん」
「へ?」

 振り向くとアクアお兄ちゃんがわたしをじっと見ていた。あ、アクアお兄ちゃんのことなんてすっかり忘れていた。
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