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アリナの誕生日
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「うふふ、アリナ可愛らしくなったわよ。鏡を見てごらん」
わたしはお母さんに渡された鏡を手に取り自分の顔を見る。
「あ、可愛いかも」と思わず言ってしまった。
だって、ほっぺたはピンク色に染まり唇はツヤッと艶やかで、元から大きな目なんてもっと大きくなっているんだからね。
鏡の中に映るわたしはいつもの二倍増しで可愛くて輝いていた。いやいや、三倍や五倍増しだったりして。
「どれどれにゃん」
「アリナちゃんが変身したのかい?」
モフにゃーとギャップが鏡を覗き込んでこようとする。鏡で見なくてもいいのにね。
「うわ~にゃん。アリナちゃんってばお嬢様みたいにゃん」
「ほぅ。なかなかの可愛さではないか」
なんて、モフにゃーとギャップが褒めてくれるのでわたしは嬉しくなる。
「うふふ、アリナはもっと可愛らしくなるわよ。今からドレスに着替えるからね」
お母さんは笑い腕まくりをした。
「お、お母さん! く、苦しいよ~モフにゃー、ギャップちゃん助けて」
お化粧をしてもらいとびっきり可愛くなったわたしだったのにまたまたジタバタ暴れている。
だって、ウエストを細く魅せるコルセットという下着をぎゅっと締めるんだから苦しいよ。
「わたしは、幼女なんだからコルセットなんて必要ないよ~それに貴族の娘じゃな~い」
「うふふ、六歳のお誕生日なんですもの。大人に近づく記念よ。なんたって今日は特別な日なんだもの」
お母さんは口元を緩め笑っているけれど、今日はその優しい笑顔が悪魔の微笑みに見える。
うわぁーん! 助けてください。
「アリナ女の子はね可愛らしくなる為に時に我慢も必要なのよ」
お母さんはもっともであるかのように優しくて力強い声で言った。
「そんな~」
わたしは、泣きそうになってしまった。
「はい、可愛いアリナの完成よ」とお母さんが言いながらわたしを全身鏡の前に立たせた。
すると、そこには。
レースやフリルがたっぷり施された甘くてふわふわなお菓子のようなピンク色の可愛いドレスに身を包んだわたしが立っていた。
「ねっ、お姫様やお人形さんのようで可愛らしいでしょう」
「うん、わたし可愛くなった。お母さんありがとう」
鏡を見て笑うわたしの笑顔はまるでお姫様のようだった。
「ランランラン♪ ルンルン♪」
わたしは、綿菓子のようなふわふわした可愛らしいドレスに身を包み歩く。髪の毛もあれから縦ロールにしてもらった。
「アリナちゃんってば可愛らしいにゃん」
モフにゃーがわたしを見上げにゃぱっと笑う。
「えへへ、ありがとう可愛いかな」
わたしは、ちょっと照れながら縦ロールの髪に触れる。うふふ、やっぱりお姫様みたいで嬉しくなっちゃう。
「アリナちゃん嬉しそうだな」
ギャップが「男の俺にはわからん感覚だな」と言った。
「ギャップちゃんって男の子だったんだね」
「 このライオン魔獣鳥である俺の立派なたてがみが目に入らんのか」
ギャップは顔を真っ赤にして怒っている。
「怒りっぽいのはダメだよ。笑顔が一番だよ。笑ってね」
わたしは、ギャップの目線に合わせにっこりと笑ってみせた。
「ふん、そんな可愛い笑顔を見せられてもな」
ギャップは怒りつつもガハハと笑った。そんなギャップちゃんも可愛いよ。
その時。バタバタと大きな足音と共にドアがバタンと勢いよく開いた。
ああ、この足音は……。
「アリナよ~」と部屋に入って来たのはもちろん、お父さんだった。
わたしは、思わずギャップの後ろに隠れたけれど、今のギャップは小型バージョン中なのでわたしの頭はぴょっこりはみ出している。
お父さんの目はキラキラ輝きわたしをじっと見ている。うわぁーん。こっちに来ないで。
わたしはお母さんに渡された鏡を手に取り自分の顔を見る。
「あ、可愛いかも」と思わず言ってしまった。
だって、ほっぺたはピンク色に染まり唇はツヤッと艶やかで、元から大きな目なんてもっと大きくなっているんだからね。
鏡の中に映るわたしはいつもの二倍増しで可愛くて輝いていた。いやいや、三倍や五倍増しだったりして。
「どれどれにゃん」
「アリナちゃんが変身したのかい?」
モフにゃーとギャップが鏡を覗き込んでこようとする。鏡で見なくてもいいのにね。
「うわ~にゃん。アリナちゃんってばお嬢様みたいにゃん」
「ほぅ。なかなかの可愛さではないか」
なんて、モフにゃーとギャップが褒めてくれるのでわたしは嬉しくなる。
「うふふ、アリナはもっと可愛らしくなるわよ。今からドレスに着替えるからね」
お母さんは笑い腕まくりをした。
「お、お母さん! く、苦しいよ~モフにゃー、ギャップちゃん助けて」
お化粧をしてもらいとびっきり可愛くなったわたしだったのにまたまたジタバタ暴れている。
だって、ウエストを細く魅せるコルセットという下着をぎゅっと締めるんだから苦しいよ。
「わたしは、幼女なんだからコルセットなんて必要ないよ~それに貴族の娘じゃな~い」
「うふふ、六歳のお誕生日なんですもの。大人に近づく記念よ。なんたって今日は特別な日なんだもの」
お母さんは口元を緩め笑っているけれど、今日はその優しい笑顔が悪魔の微笑みに見える。
うわぁーん! 助けてください。
「アリナ女の子はね可愛らしくなる為に時に我慢も必要なのよ」
お母さんはもっともであるかのように優しくて力強い声で言った。
「そんな~」
わたしは、泣きそうになってしまった。
「はい、可愛いアリナの完成よ」とお母さんが言いながらわたしを全身鏡の前に立たせた。
すると、そこには。
レースやフリルがたっぷり施された甘くてふわふわなお菓子のようなピンク色の可愛いドレスに身を包んだわたしが立っていた。
「ねっ、お姫様やお人形さんのようで可愛らしいでしょう」
「うん、わたし可愛くなった。お母さんありがとう」
鏡を見て笑うわたしの笑顔はまるでお姫様のようだった。
「ランランラン♪ ルンルン♪」
わたしは、綿菓子のようなふわふわした可愛らしいドレスに身を包み歩く。髪の毛もあれから縦ロールにしてもらった。
「アリナちゃんってば可愛らしいにゃん」
モフにゃーがわたしを見上げにゃぱっと笑う。
「えへへ、ありがとう可愛いかな」
わたしは、ちょっと照れながら縦ロールの髪に触れる。うふふ、やっぱりお姫様みたいで嬉しくなっちゃう。
「アリナちゃん嬉しそうだな」
ギャップが「男の俺にはわからん感覚だな」と言った。
「ギャップちゃんって男の子だったんだね」
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ギャップは顔を真っ赤にして怒っている。
「怒りっぽいのはダメだよ。笑顔が一番だよ。笑ってね」
わたしは、ギャップの目線に合わせにっこりと笑ってみせた。
「ふん、そんな可愛い笑顔を見せられてもな」
ギャップは怒りつつもガハハと笑った。そんなギャップちゃんも可愛いよ。
その時。バタバタと大きな足音と共にドアがバタンと勢いよく開いた。
ああ、この足音は……。
「アリナよ~」と部屋に入って来たのはもちろん、お父さんだった。
わたしは、思わずギャップの後ろに隠れたけれど、今のギャップは小型バージョン中なのでわたしの頭はぴょっこりはみ出している。
お父さんの目はキラキラ輝きわたしをじっと見ている。うわぁーん。こっちに来ないで。
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