異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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アリナの誕生日

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「ホッホッ!  可愛いアリナの六歳のバースディ料理が完成したぞ。おっと、アリナ達は何をしているんだ?」

  お盆に料理を載せパタパタとこちらにやって来たお父さんがそう言って、炊飯器とテーブルにあるおにぎりの具材などを不思議そうに眺めた。

「えへへ、みんなでおにぎりを作ろうかなと思ったんだよ」

「おにぎりとは?」

「ごはんを三角形とかいろんな形に握って海苔で包むんだよ。と~っても美味しいよ」

「ほぅ、それは珍しい食べ物だな」

  お父さんはおにぎりの材料と炊飯器をまじまじと見つめている。地球の日本人だったら老若男女誰でも知っている料理なんだけどね。それにきっと、みんな思い出があるはずだ。

「お父さん……」
「ん?  なんだ、アリナ?」
「おにぎりを一緒に作って楽しい思い出を作ろうね」
「そのおにぎりとやらで思い出をかい?」
「うん、そうだよ」

  おにぎりで安莉奈時代に良き思い出がなかったわたしだけど、アリナとして良い思い出をみんなと作りたい。

「そうか、アリナよ。お父さんとた~くさん思い出を作ろうな」

「うん、お父さん」

  わたしはにっこり笑いこのグリーン王国にいるみんなとだったら楽しいおにぎりタイム&誕生日パーティになるはずだと思った。


  お父さんはいつものごとくふにゃふにゃと顔を綻ばせ、「アリナよ、お父さんは世界一の幸せ者だぞ」と言って料理の載っているお盆をテーブルに置いたかと思うと、わたしをぎゅっと抱き締めた。

「お父さんってば苦しいよ~」
「いいじゃないか。愛情表現をしているのだ。愛しきアリナよ」

   なんてやり取りを繰り広げていると、


  お隣のアクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんがチャイムを鳴らしやって来た。

「親子愛だな」
「あら、仲良しね」

  家に入って来たアクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんはクスクスと笑っている。

「笑ってないで助けて~!」とわたしは叫ぶ。だけど、アクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんの視線はわたしから炊飯器とおにぎりの道具に移っていた。その二人の目は丸くなっている。

「これは珍しいな」
「不思議な機械だね」

  と、興味津々だ。

「それで、おにぎりを作るんだにゃん」

  モフにゃーがわたしの代わりに得意げに答え胸を張った。

「おにぎり?」とアクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんの声が揃う。

「はいにゃん。ごはんをいろんな形に握って海苔で包むんだにゃん」

  モフにゃーは海苔を指差しながらわたしがさっき言ったことと同じようなことを言うのだった。

  アクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんは、不思議なものでも見るかのように海苔を眺めている。
  


  お母さんがテーブルに誕生日の料理を並べ終えるのとほぼ同時に、タイゾーおじいさんとカーナさん、それからサナとナットーがやって来た。

「おっと、これはなんだ。炊飯器かよ」

  ナットーは部屋に入って来るなりじーっと炊飯器を見た。

「ホントだ!  炊飯器だよね」

  サナも目を大きく見開き驚いている。

「海苔に梅干しとか色々あるわね。懐かしいわ」

  と言ったのはカーナさん。

「ほぅ。梅干しなんて久しぶりに見たぞ」

  タイゾーおじいさんも梅干しを見て酸っぱそうな顔をした。

「皆さんはこの不思議な機械を知っているんですね」

  驚いた表情を浮かべたアクアお兄ちゃんがみんなの顔を見た。

  地球出身のみんなは首を縦に振る。

「すご~い!」と言いながらストロベリーナお姉ちゃんは炊飯器を真剣な表情で覗き込む。

「美味しそうなごはんにゃんでしょ」

  モフにゃーはふっふんと笑う。

「このごはんでおにぎりを作ろうね。みんなでね」

  わたしはウィンクをしてみせた。


  さあ、今日はお父さんとお母さんの心のこもった料理とみんなで作るおにぎり誕生日パーティだよ。


  
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