異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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アリナがこの世界にやって来たのは

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「覚えていなくてごめんね……」
「安莉奈は謝らなくていいよ。それに謝らなければいけないのは俺の方だからな」
「真来は何も悪くないよ。このグリーン王国に飛ばされてしまったんだもん。仕方ないよ」

 だって、わたしはこのグリーン王国に召喚されて幸せに暮らしてきたけれど真来は……。

 ねえ、真来。

 わたしを見ているその目に今までどんな風景を映してきたの? わたしは何も知らない。真来が何を思い生きてきたのか。

「ん? 安莉奈どうした」

 真来は不思議そうに首を傾げた。

「真来は今誰と住んでいるのかな?」

 そう、真来はこの世界で家族はいるのかな? とふと思った。

「一人だよ」
「そうなんだね」
「あ、でもうさ聖獣が一匹いるよ」
「うさ聖獣~うわぁ~可愛いんだろうな」

 わたしは思わずキュンとしちゃう。だって、きっともふもふふわふわだよ。ぎゅっと抱きしめたい。

「うさ聖獣にゃん。お友達になりたいにゃん」 
「うさ聖獣か。なんか美味しそうだな。ガォー」

 モフにゃーとギャップもうさ聖獣に反応したって。ちょっと!

「ギャップちゃん。うさ聖獣は食べ物じゃないよ」

 わたしはヨダレを垂らすギャップを睨んだ。

「そっか、モフにゃー主みたいに可愛いのかな?」
「にゃはは、わたしの可愛らしさには負けるけどにゃん。きっと、可愛らしいはずにゃん」 

 モフにゃーがわたしの代わりに答えた。

「まあ、モフにゃー主がそう言うんだったら可愛いんだろうな。仕方あるまい食料にしないでやろう」

 ギャップは大きく頷く。

「それは良かったよ。では、安莉奈にモフにゃーちゃんにギャップちゃん、是非うさ聖獣うさっぴーに会いに来てね」

 真来はしゃがみわたし達に目線を合わせ言った。

「は~い、うさ聖獣うさっぴーちゃんに会いに行くよ」

 わたしは真来に誘われて飛び上がるほど嬉しかった。

 モフにゃーとギャップも元気よく、「は~いにゃん」、「は~い、ガォー」と返事をした。

 真来はカバンからメモ用紙とペンを取り出しさっさと手早く地図を書いてくれた。

 わたしは真来から受け取った『真来の家』と書かれた地図に目を落とし頬を緩めた。これは、わたしの宝物だ。

「安莉奈、今日は会えて嬉しかったよ。モフにゃーちゃんにギャップちゃんもな。また、お邪魔するよ」

 真来は微笑みをこぼし帰っていく。

 わたしは真来の後ろ姿が見えなくなるまで見送った。安莉奈時代のお父さんは優しくて素敵な人だった。今日は再会することができて本当に良かった。

 真来の姿が見えなくなると、わたしは空を見上げた。赤く染まる夕暮れの空に涙が出そうになった。
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