異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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真来の家にお邪魔します

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「に、にゃんと! お外でアリナちゃんのご飯が食べられるんだね」
「お、お外で、ご、ご飯だと!? ピクニックじゃ~」

 もふもふなモフにゃーとギャップは何を思ったのか目をキラキラと輝かせわたしを見ている。

「違うよ。真来に持っていく手土産だよ」
「え!! にゃんだ……わたし、もぐもぐモードになったのににゃん。残念だにゃん……」
「俺も丸呑みタイムモードになったのに残念だぞ……」

 モフにゃーもギャップも食い意地が張りすぎているよ。そんなに俯いてがっかりした顔をしてもダメだからね。

「さて、真来が喜んでくれる日本料理はなんだろう?」

 と、考えたその時。

 ピンクフラワーが風に乗りさらさらふわりと、わたしの目の前に舞い落ちてきた。それが、塩漬けされた桜の葉をのせた桜餅がふわふわと美味しそうな香りと共に舞い降りてきたように見えた。

 わっ!! これだ! 「桜餅だよ」とピンと閃いたのとほぼ同時にわたしってなんて食いしん坊なんだろうかと自分自身に呆れてしまう。

「んにゃん? 桜餅にゃん」
「ん? 桜餅? 美味しそうな響きだな」

 食いしん坊な二匹は目をキラキラギラギラと輝かせている。これは食べる気満々だ。

 わたしも桜餅が食べたくなってきた。それになんだか日本がとても懐かしい。


 わたしは満開の桜の下で入園式を迎えた。フェルトの帽子を被り真新しい紺色のブレザーの制服に身を包んだわたしは笑顔だった。

 制服を着るとなんだかちょっぴり大きくなったなと誇らしげだった。そんなわたしを柔らかい笑顔で誰かが見ていた。

 この人は誰かな?

 悪い人じゃなさそうだ。

「安莉奈入園おめでとう。今日から園児だね」
「園児?」
「そうだよ、安莉奈は今日から幼稚園に通うんだぞ。お友達がたくさんできるといいね」

 頭上から優しい声が降ってきた。顔を上げると優しい顔つきの男性がわたしを見下ろしていた。

「お父さん」

 そうだ、この人はわたしのお父さんだ。

「ん? 安莉奈どうかした?」
「ううん、わたしお父さんが大好きだよ~」
「嬉しいことを言うな。俺も安莉奈が大好きだぞ」

 そう言ったお父さんはニカーッと太陽みたいな暖かい笑顔を浮かべた。なんか心がポカポカしてきた。

「お父さんずっとわたしのそばにいてね」
「ああ、もちろんいるよ」

 桜の花びらが雪のように舞い降りてきた。わたしは、いつまでも当たり前のようにこんな幸せな日々が続くと思っていた。

 真来といつまでも……。

 わたしは真来の顔を思い出した。安莉奈時代もその優しい笑顔に包まれていた。幸せな日々もあったことに喜びと切なさを感じた。
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