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もふもふでいっぱい
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しおりを挟む「アリナちゃん、ただいまにゃん。日焼けちゃんとギャップちゃんを連れて帰ってきたにゃん」
「モフにゃー!!」とわたしとお父さんが同時に言った。
「うにゃん? 二人とも目を見開いてどうしたにゃん?」
モフにゃーは可愛らしく首を横に傾げているんだけど……。
「モフにゃーもギャップちゃんも日焼けちゃんもどうしてそんなことになっているの?」
「俺が楽しい遊び場を見つけたんだぜ」
それまで黙っていた日焼けが口を開き得意げだ。
「このライオン魔獣鳥である俺が一緒に遊んでやったんだぞ」
ギャップもなぜだか得意満面な顔になっている。
「にゃはは、わたしも参加したにゃん」
モフにゃーも誇らしげな表情だ。
「みんなお仕事中だよ~それにどうしてずぶ濡れなのかな~?」
モフにゃーのふわふわふさふさの真っ白な毛並みもギャップの輝く黄金色の立派なたてがみも日焼けの真っ黒なツヤツヤふわふわの毛並みも跡形もない。
だって、三匹ともびしゃびしゃでそのもふもふな毛並みがぺっしゃんこになりほっそり状態になっているんだもんね。これじゃあ、別猫に別ライオン魔獣鳥にそれから別まっくろ魔獣だよ。
なんて、見ている場合じゃなーい。
「君達は、何をやっているの。それに日焼けちゃんはわたしが一生懸命拭き拭きしてあげたのに~あんまりだよ~」
わたしはぷんすかぷんぷんとご立腹だよ。
「ありゃま……」
日焼けは頭をぽりぽり搔いている。
「日焼けちゃん! ありゃまじゃな~い!!」
「……あはは」
「笑うな~」
「……」
「睨むな~怖いよ」
「困ったな……どうしたものだかな」
びしょ濡れでほっそり状態の日焼けは顎に手を当て考えている。
「もう、勝手に困っていなさ~い!」
わたしとお父さんの目の前にびしょ濡れほっそりなもふもふ改めほっそりがいる。
「もふもふさん達よ困ったもんだな。床がびしょ濡れじゃないか。それにもふもふさん達自身もな」
「お父さん、この子達はもふもふじゃな~い! ほっそりだよ」
わたしは眉間に皺を寄せ困り顔のお父さんからもふもふ改めほっそり達に視線を向けて言った。
「ん? ほっそりかい」
「うん、ほっそり。だって、水に濡れてもふもふからぺっしゃんこのほっそりなんだもん」
「おぅ、そうかそうか確かにほっそりだよな」
お父さんは感心したかのように大きく頷く。
「お父さんそれより早くこのほっそり達を乾かして床を拭き拭きしなくちゃ」
「アリナはしっかりしているな。よし、そうしよう。では、タオルを持ってくるぞ」
と言ったお父さんは、バタバタとタオル置き場に向かった。お父さんの背中を見送ったわたしは、三匹に視線を移し「モフにゃー、ギャップちゃん、日焼けちゃん」と言って順番に睨んでみせた。
「にゃはは」
「ガハハ」
「わっはは」
三匹のほっそりは頭をぽりぽりと掻き笑って誤魔化している。
「笑うな~」
「アリナちゃんごめんにゃん」
「モフにゃー主が謝るならこのライオン魔獣鳥てある俺ギャップもごめんだぞ」
「同じく日焼けも謝っておくぞ」
モフにゃーはともかくギャップと日焼けは絶対反省なんてしていないよ。
「それで何故びしょ濡れなの?」
わたしは三匹のほっそりをじとーっと見つめ尋ねた。
「それはこの俺が透明で澄みきった水遊び場を見つけたのさ」
日焼けは真っ黒な目をキラキラキラリンと輝かせ自信たっぷりで胸を張った。
「そうなんだよ、この真っ黒な日焼けがそれはもう楽しそうにざっぶ~ん、ざっぶ~んと水遊びしていたんだよ。だから、俺も一緒にざっぶ~ん、ざっぶ~んと遊んでやったのさ」
ふふんと水滴をタラタラと垂らしギャップもなぜだか得意げだ。
「そして、二匹を探し歩いていたわたしの登場ってわけだにゃん」
モフにゃーも鼻を高くする。
「……要するに君達は楽しく仲良く水遊びをしたってことだね。仕事中にね」
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