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もふもふでいっぱい
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しおりを挟むそうだった。わたしが白猫(聖獣猫だった)に名前を付けたんだったね。もふもふでふわふわしていて真っ白な毛並み、可愛らしいお口から普通の猫よりちょっと長い牙がちょこんと飛び出していてとびっきりキュートだった。
だから、モフにゃーと名付けた。
わたしとモフにゃーはこのグリーン王国へ一緒にやって来たんだもんね。
「わたしこの世界にやって来る前のことは覚えてにゃいけど、なんか寂しかったような思いがこの胸にぽつりんとあるんだにゃん」
わたしの腕からスルッと脱出したモフにゃーが胸に手を当てて言った。
「そっか……モフにゃーになる前は……」
そう、子猫だったモフにゃーは段ボールの中にいた。わたしが近づき中を覗くと細い声でにゃーにゃーと鳴いたね。わたしを見上げ何かを訴えているようだった。
「ん? モフにゃーになる前のわたしはにゃん?」
モフにゃーは可愛らしく首を横に傾げわたしをじっと見た。
「地球のことは思い出すと辛いかもだよ……」
愛くるしくて食いしん坊でちょっとワガママなモフにゃーだけど、わたしの可愛らしい宝物みたいな存在だ。そんなモフにゃーに辛かったことなんて思い出してもらいたくないな。
だけど、それでもいつかは地球時代のことも思い出したほうがいいのかな?
「そっかにゃん。わたしはアリナちゃんやギャップちゃんに日焼けちゃんがいる今が一番だにゃん」
モフにゃーは真っ白なもふもふな手を胸に当てたまま笑った。
「ん? モフにゃー主は俺がいる今が一番幸せなのかい?」
わたしとモフにゃーの話を聞いていたらしいギャップがわたし達の目の前にやって来て言った。
「ん? モフにゃー主は俺日焼けがいる今が一番幸せなんだな」
日焼けがニマニマと笑いながらこちらに向かって来た。
ギャップも日焼けも自身の名前の部分のみ反応している。
「うにゃん。わたしはギャップちゃんや日焼けちゃんもいて幸せにゃんと言ったんだよ」
「なぬぬ、モフにゃー主ってば日焼けちゃんも幸せの対象なのかい?」
「何を言う。当たり前ではないか。それはそうと、ギャップちゃんこそモフにゃー主の幸せの対象なのかよ」
ギャップと日焼けはギロギロと睨み合う。
「もちろんだにゃん。だって、ギャップちゃんも日焼けちゃんもわたしがとびっきり可愛らしい名前を付けた仲間にゃんだよ」
モフにゃーはにゃぱーっと可愛らしい微笑みを浮かべギャップと日焼けの肩を肉球のある可愛らしい手で優しくぽんぽんと叩いた。
「そ、そうだよな……」
「まあ、そうだよな……」
ギャップと日焼けは大きく首を縦に振る。その姿が可愛らしくてそれと、なんだか可笑しくて笑ってしまう。なんだかんだ言いながらもギャップと日焼けも仲良しなんだよね。
この二匹もきっと、今まで色々あったんだろうな。そんなことを考えながらもふもふ達を眺めていたわたしだった。
「アリナにモフにゃーにギャップちゃんと日焼けちゃん、ご飯ができたわよ」
お母さんのわたし達を呼ぶ声が聞こえてきた。
わたしが返事をするよりも先にモフにゃーが「はいにゃん! ご飯にゃん」と元気よく返事をしたかと思うと一番に食事の間ににゃーんと向かう。
それに続きギャップと日焼けも「は~い、ご飯だぜ」と声を揃え元気よく返事をしたかと思うとドタバタと食事の間に向かった。
ありゃ、わたしは取り残された……。食いしん坊なもふもふ達には敵わない。
「は~い、ご飯だ~」とわたしも返事をして食事の間へとてとてと向かう。
こんなふうにお母さんが『ご飯よ』とわたしを呼んでくれることが堪らなく嬉しい。
今日はいろんなことがあった。もふもふ達にベッドを占領されおねむだった、日焼けに洗い物を教えたけれど、何故か日焼け自身が泡まみれになり床がびしょ濡れになった。びしょ濡れの床を拭いたタオルをお洗濯したな。
もうおねむだけど、その前にご飯だ。お腹が空いた。腹ごしらえだね。
わたしは食事の間の扉を開いた。
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