異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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もふもふでいっぱい

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 ふわりふわりと飛んだ布巾は、クッキーをつまみ食いしていた(こら、いつの間に食べてるの)モフにゃーの頭にぺしょんと舞い落ちた。

「うにゃん、わたしの頭ににゃんだ」

 モフにゃーは驚きの声を上げ頭の上に落っこちた布巾を手に取る。

「うにゃん、布巾だにゃん。これでお口の周りを拭くにゃん」

 わたしは止めようと思い「あっ!」と声を出したんだけど、モフにゃーは、すでにお口の周りをその布巾で拭いていた。

「お口の周りが綺麗になったにゃん」

 モフにゃーは大満足そうな笑みを浮かべている。

「モフにゃーその布巾は食器を拭くものだよ」

「ん? 食器にゃん。まあ、食器拭きとわたしのお口の周りも拭き拭き両方できて一石二鳥にゃん」

「……モフにゃー食器拭きとお口拭きを兼用にしちゃダメだよ~」

「え! ダメにゃん」とモフにゃーは首を傾げ、「そっかにゃん」と言った。

「なるほど、食器拭きとお口の周り拭きを一緒にしたらダメなんだな。メモしておこう」

 日焼けは、そのへんにあったメモ帳とペンを手に取り口に出しながらメモをし始める。

「食器拭きとモフにゃー主のばっちい口拭きは別々にするだな」

 日焼けのその表情は真剣そのものなんだけれど。

「なぬぬにゃん! わたしのお口がばっちいなんて失礼だにゃん」

 モフにゃーはご立腹してしまったようだ。

「お、俺としたことがモフにゃー主を怒らせてしまったではないか」

 日焼けはしまったという顔になりご立腹中のモフにゃーに視線を向けた。

「わたしは可愛い聖獣猫なんだからにゃん」

「自分で可愛い聖獣猫って言うのかモフにゃー主は……」 

「あはは、モフにゃー主らしいけど笑えるぞ。ガォ~ガォ~」

 それまで黙っていたギャップが手を叩き笑う。それにつられてわたしもクスクス笑ってしまった。それと、日焼けもガハハと笑ったよ。

 モフにゃーはぷくっとほっぺたを膨らませ拗ねた。その顔がまたキュートで堪らない。

 その時。

「アリナよ、ニホン料理のご注文だよ」とお父さんの甘ったるい声が厨房から聞こえてきた。


「は~い、日本料理の注文だね。了解~」

 わたしは元気よく返事をした。やったーご注文が入って嬉しいよ。それでご希望の日本料理はなんだろう? と顎に人差し指を当て考えていると、お父さんが洗い場に入ってきた。

「そうそうお客さんのニホン料理なんだけど今回もアリナのお任せコースだぞ」

 お父さんはわたしを見てにこにこ笑っている。

「お任せコースね。了解」

 わたしは任せてと手をグーにして胸の上をぽんぽんと叩いてみせた。なんてね、本当は喜んでもらえるものが創造できるかなと、心配でドキドキしている。

「ニホン料理か? なんか美味しそうな名前だな」

 日焼けが舌舐めずりをしながらわたしに視線を向けた。

「お客さんに出す料理なんだよ。勝手に食べちゃダメだからね」

 わたしは日焼けの黒々した目をじーっと見る。

「なんだよ、そんなにじ~っと見るなよ。照れるぜ。俺は勝手に食べないぞ。でも、ニホン料理とやらが気になるな~」

 日焼けはそう言うけれど、信用できないよ。だって、食いしん坊でしかもあの洗いものじゃぶじゃぶ事件もあるんだもんね。

「本当かな~?」と言いながらわたしはモフにゃーとギャップのこともついでに見ておく。

「うにゃん?」
「ん? なんだ?」

 モフにゃーとギャップはきょとんとして首を横に傾げた。

「モフにゃーとギャップちゃんもお客さんの料理を食べたらダメだよ」

「わたしお客さんの料理にゃんて食べたことないにゃん」
「俺もないぜ」

「……どの口が言う。何回もお客さんの料理を食べているよね」

 もうこの二匹には呆れちゃうよ。

「アリナ、頑張ってくれよ~もふもふさん達もお手伝いをするんだぞ」

「は~い」
「は~いにゃん」
「仕方がないな」
「任せておけ」

 わたし達は元気よく返事をした。

 
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