異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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もふもふでいっぱい

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 今、わたしともふもふの三匹は羊おじさんの二人掛けのテーブルに四人掛けのテーブルをくっつけちょこんと座っている。何をしているのかって。それはもちろん、羊おじさんののり弁当を分けてもらっているのだった。

 ほんと、呆れちゃうでしょ。

「う~ん、この緑茶は美味しいな」

 なのに羊おじさんは気にする素振りも見せず緑茶をずずっと啜っている。その柔らかい笑顔に癒されちゃう。

「美味しいにゃん」
「堪らんお味だぞ。ガォ~」
「ぐふふ、俺のお口の中は幸せが広がっているぞ」

 もう、モフにゃーにギャップに日焼けってばそんな美味しそうな顔をしているけど、羊おじさんに感謝だからね。

「うにゃん? アリナちゃんどうしたにゃん?」

 わたしの視線に気づいたモフにゃーがこちらを見て首を傾げた。

「モフにゃー羊おじさんに感謝するんだよ」

 わたしは、モフにゃーにギャップに日焼けを順番に見て言った。

「は~いにゃん。感謝だにゃん」

 モフにゃーはちくわの磯辺揚げを口にくわえにゃんまり笑った。

「俺に食べてもらえてのり弁当も感謝してるぞ。だから、俺も感謝するぞ」

 ギャップは意味不明なことを言って卵焼きを頬張る。

「真っ黒魔獣である俺が食べると、のり弁当も喜んでくれるぞ。俺も感謝だ」

 日焼けは真っ黒な目を輝かせご飯をもぐもぐ食べた。

 ああ、もう何を言っているんだろう。

 わたしはきんぴらごぼうを頬張る。このごぼうの歯応えと唐辛子のピリ辛が堪らないな。これこそ日本のお味だよ。



 羊おじさんはわたし達のやり取りと幸せそうに食べる姿を緑茶をずずっと啜りながら柔和な表情で眺めていた。

「君達の会話と美味しそうに食べる姿を見ていると和むよ。なんだか楽しくて良い時間を過ごさせてもらっているよ」

「えっ! わたし達店員さんなのに羊おじさんののり弁当を分けてもらってしまっているのに……」

 わたしはきんぴらごぼうを慌てて飲み込むように食べ咳き込みそうになってしまった。急いで緑茶をごくりと飲む。

「あはは、お嬢ちゃん、そんなに慌てて食べることないよ」

 羊おじさんは口元に手を当てて笑った。

「だって、わたし一応店員さんなんですもん」
「そうか、可愛らしい店員さんでお料理も上手だもんな」

 羊おじさんはそう言ってやっぱりぼやっとした羊スマイルを浮かべた。

 その時。

「うちのアリナともふもふがご迷惑をおかけしてすみません」

 その声に振り向くとお父さんが美味しそうなアップルパンをお盆に載せて運んできた。

 それを見て思わず食べたいと思ってしまう。ああ、やっぱり食いしん坊なわたしだったのだ。

「これ、サービスです。どうぞ食べてください」

 お父さんはそう言いながら羊おじさんの目の前にアップルパンとりんごの香りがふわふわと漂うアップルティーを置いた。

 羊おじさんはアップルパンとアップルティーに視線を落としほくほく顔になった。そして、顔を上げお父さんを゙見て「食べていいのですか?」と尋ねた。

「はい、もちろんですよ。どうぞ食べてください」
「ありがとうございます。では、遠慮なく頂きます」

 そんな二人の会話を聞きながらわたしはテーブルの隅に置かれたお盆をちらりと見た。うわぁーまだ、アップルパンとアップルティーが残っている。もふもふ達三匹の視線ももちろんアップルパンとアップルティーに釘付けだよ。
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