異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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孤独だったわたし達が今は幸せ

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 結局わたし一人で洗い物をした。もふもふ達は遊んでいたらいいんだよ。ちょっぴり膨れつつ洗ったものを水切りカゴに置く。それから食器を拭き上げる。その食器を所定の位置に運ぶ。

「あれ? アリナちゃん食器拭いたにゃん」

 布巾遊びをしていたモフにゃーが食器を運ぶわたしに気づく。

「モフにゃーが布巾遊びをしているんだもん。わたし代わりに食器を拭き拭きしたよ」

 わたしはほっぺたをぷくっと膨らませる。

「にゃはは、アリナちゃんありがとうにゃん。わたし猫だもん。あ、違った、聖獣猫だもん。思わず布巾遊びしちゃったにゃん」

 モフにゃーは肉球のある手で頭をぽりぽり掻いた。

「モフにゃーってば困った子なんだから」
「ごめんにゃん。わたし、食器をしまうにゃん」

 モフにゃーは遊びに使っていた布巾を台の上に置き食器を所定の位置ににゃんにゃんとしまう。その手つきは慣れていて素晴らしかった。

「モフにゃーはやればできる子だもんね」
「は~いにゃん。わたしはやればできる子にゃんだ」

 モフにゃーはにゃぱーと笑う。ちょっぴり長めの牙がお口から飛び出していて可愛い。

 さてさて、ギャップと日焼けはどうしているのかな? と視線を二匹に向ける。すると、ギャップのくるくる回していたお皿が床に落っこちている。しかもそのお皿は粉々に割れていた。

 うわぁーなんてことなの。

 ただ、その粉々に割れたお皿をギャップと日焼けは力を合わせてホウキで掃き掃きしていた。日焼けがギャップを手伝うなんて素晴らしい友情だよ。

 わたしの胸はじーんと熱くなる。うーん、でも、ギャップはお皿回しショーを開催して割ったんだよね。まあいっか。ギャップと日焼けが仲良くお掃除をしているんだもんね。良しとしよう。


「俺達のお掃除タイム~♪」
「俺達はお掃除仲間~♪」

 ギャップと日焼けは歌を歌いながら楽しくお掃除タイム中だ。そんな二匹のもふもふを眺めているとほのぼのしちゃう。

「うにゃん? なんかギャップちゃんと日焼けちゃんが楽しそうにしているにゃん」

 テキパキと食器類を所定の位置に並べていたモフにゃーの手が止まる。くるりと振り返ったモフにゃーは視線をギャップと日焼けに向けた。

「にゃは、わたしもお掃除のお歌に加わろうかな~」

 なんて言ってその大きな目をキラキラと輝かせた。

「モフにゃー食器の片付け中だよ~」
「そんなの後回しだにゃん」

 そう言ったのとほぼ同時にモフにゃーはギャップと日焼けの元へと向かう。

「うわぁ~ん、モフにゃーってばどうして行っちゃうの~」

 わたしは、がっかりしながら食器を片付けた。

 一方モフにゃーは楽しそうに「お掃除にゃんにゃん♪ 楽しいにゃん♪」とそれはもう楽しそうに歌を歌っているのだった。

「おっ、モフにゃー主も参加してくれるんだな」
「うん、わたしもお掃除仲間だにゃん。ホウキを持ってくるにゃん」

 モフにゃーは掃除道具入れからホウキを持ってきてにゃんにゃんと割れたお皿の破片を掃いた。

「流石モフにゃー主だな。ホウキの使い方も主らしいな」と日焼けがモフにゃーの掃き掃き姿を眺めながら言った。
「にゃはは、それほどでもないにゃん」

 モフにゃーは照れつつもその気になっているようだ。だって、シャカシャカにゃんにゃんとものすごいスピードでホウキを動かしているのだから。

 これで当分モフにゃーはホウキにハマるだろうな。お部屋が綺麗になることは歓迎だけど。

 その後も三匹のもふもふ達は仲良くお掃除タイムを繰り広げた。このもふもふ三匹はきょうだいみたいで可愛いな。わたしは人間だから仲間に入れないのかな。何となくぽつんと取り残されてしまった気分になった。

 その時。

「アリナちゃんも一緒にお掃除しようにゃん」

 モフにゃーが可愛らしく手招きする。
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