22 / 28
22
しおりを挟む
「ミュール様、バンザイ!」
「麗しのシスコン令嬢、バンザイ!」
「俺の妹も可愛がってください!」
王都の大通りは、お祭り騒ぎだった。
紙吹雪が舞い、ファンファーレが鳴り響く中、私はキース様の隣で、パレード用のオープン馬車に乗せられていた。
「……死にたい」
私はひきつった笑顔のまま、小声で呟いた。
「なんでこうなるのよ。私は昨日、断罪されて、惨めに石を投げられながら追放される予定だったのよ?」
「石の代わりに花束が飛んできているね。痛くないからいいじゃないか」
キース様が涼しい顔で、飛んできたバラの花を見事に片手でキャッチする。
「ほら、君への愛だ」
「いりません! 私が欲しいのは『ざまぁみろ』という罵倒です!」
私は花束を押し返した。
沿道の市民たちは、私が仏頂面で花束を拒否する姿を見て、さらに歓声を上げた。
「見て! あのご謙遜な態度!」
「『私なんかが花を受け取る資格はない』という顔をしているわ!」
「なんて奥ゆかしいんだ……尊い……」
「違うわよーーーッ!!」
私の心の叫びは、歓声にかき消された。
私の行動は全て、勝手に良い方向に脳内変換されてしまう。
これが「聖女補正」というやつか。
恐ろしい。
「諦めなよ、ミュール。君はもう、この国の英雄だ」
キース様が私の肩を抱き、観衆に向かって手を振る。
キャーーーッ! と黄色い悲鳴が上がる。
「『妹を守るために自ら悪を演じた悲劇のヒロイン』。……国民が大好きなストーリーだ」
「脚本・演出は全部殿下でしょうが!」
「主演女優賞は君だよ」
キース様は楽しそうだ。
完全に、私を外堀から埋めている。
馬車はゆっくりと進み、やがて王城の正門をくぐった。
昨日、私が「おどきなさい!」と脅して突破した門だ。
今日は門番たちが、直立不動で最敬礼している。
「お帰りなさいませ、聖女ミュール様! 昨日の暴走、痺れました!」
「門の修理代はカンパで集まりましたのでご安心を!」
「……もう嫌」
私はガックリと項垂れた。
私の悪名高き「門突破事件」すら、武勇伝として語り継がれてしまっている。
この国は大丈夫なのか。
◇
馬車を降りると、そこにはアークライト公爵夫妻……つまり、お父様とお母様が待っていた。
「ミュール!」
「お父様、お母様……」
私は気まずくて目を逸らした。
家名を汚した娘として、勘当されても文句は言えない。
しかし、二人は涙を流して私に駆け寄ってきた。
「よくやったわ、ミュール! お母さん、感動したわ!」
「リナへの愛! あれこそ我が家の家訓『妹は神』を体現した姿だ!」
「お父様まで!?」
両親にギュウギュウに抱きしめられる。
「ごめんね、気づいてあげられなくて。辛かったでしょう、一人で悪役を背負い込んで……」
「いえ、あの、結構ノリノリでやってたんですけど……」
「いいのよ、何も言わなくて。今日からは堂々とリナを愛でていいのよ!」
「公式許可が出た!」
そこへ、騒ぎを聞きつけたリナが、車椅子(大事をとって移動中)で爆走してきた。
「お姉様ァァァァァッ!!」
「リナ! 車椅子でドリフトしないの!」
リナは私の前で急ブレーキをかけ、両手を広げた。
「お帰りなさい、お姉様! 私の(そして国民の)ヒーロー!」
「リナ……」
私は妹の元気な顔を見て、ようやく心のトゲが少し抜けた気がした。
まあ、いいか。
リナが笑っているなら、聖女だろうがシスコンだろうが、甘んじて受け入れよう。
「ただいま、リナ」
私が微笑むと、リナはパァアと花が咲くような笑顔を見せた。
「はい! これでやっと、元の生活に戻れますね!」
「そうね」
「お姉様がお屋敷に帰ってきて、また三人で暮らす日々が……」
「ん?」
キース様が口を挟んだ。
「お屋敷に帰る? 誰が?」
「え?」
私とリナがキース様を見る。
「ミュールは帰らないよ。彼女の住処は、今日からここ(王城)だ」
「はああああ!?」
私とリナの声がハモった。
「どういうことですか殿下! 無罪になったんだから、実家に帰れるでしょう!?」
「無罪にはなったけど、君は僕の『婚約者』になっただろう?」
キース様が、先ほどのパレードでの「婚約発表(既成事実)」を持ち出した。
「あれは殿下が勝手に言っただけです!」
「国民全員が証人だよ? 今さら『やっぱり嘘でした』なんて言ったら、暴動が起きるかもしれないなぁ」
「脅しですか!」
「それに」
キース様は私の手を取り、指先にキスを落とした。
「僕はもう、君を手放す気はないと言ったはずだ。……別荘(監禁生活)の続きを、ここ王城でやろう」
「続き!?」
あの、甘やかされ、餌付けされ、膝の上で仕事をさせられる日々を?
ここで?
衆人環視の中で?
「却下します!」
リナが車椅子から立ち上がった(元気だ)。
「お姉様は渡しません! 実家に連れて帰って、私が一生養うんです!」
「残念ながら、リナ嬢。君もここに住むんだよ」
「は?」
「次期王妃教育、遅れているだろう? これからは泊まり込みでスパルタ教育だ。……もちろん、ミュールが人質(同居人)なら、君も逃げ出さないだろう?」
「……っ!!」
リナが絶句する。
完璧な理論武装だ。
リナを城に留めるために私を利用し、私を城に留めるためにリナを利用する。
この男、策士すぎる。
「というわけで」
キース様がパンと手を叩いた。
「ミュールの部屋は、僕の寝室の隣に用意してある。壁一枚隔てただけの、愛の巣だ」
「近すぎます!」
「リナ嬢の部屋は、東棟の端っこだ」
「遠すぎます! 徒歩10分もかかるじゃないですか!」
「適度な運動だよ。……さあ、ミュール。行こうか」
キース様が強引に私の腰を抱いて歩き出す。
「ちょ、殿下! 荷物は! 心の準備は!」
「全部手配済みだ。……覚悟しなよ。ここからは、『逃げ場のない王城生活』の始まりだ」
キース様の耳元での囁きに、私は背筋がゾクリとした。
悪役令嬢としての断罪は免れた。
しかし、待っていたのは「王太子妃(予定)」という、さらに逃げ場のない、甘くて重い鳥籠だった。
「お姉様ーーーッ! 夜這いに行きますからねーーーッ!」
背後で叫ぶリナの声を聞きながら、私は遠い目をして青空を見上げた。
(私……悪役として、静かに余生を過ごしたかっただけなのに……)
私の願いとは裏腹に、王城の巨大な扉が、重々しい音を立てて閉ざされたのだった。
「麗しのシスコン令嬢、バンザイ!」
「俺の妹も可愛がってください!」
王都の大通りは、お祭り騒ぎだった。
紙吹雪が舞い、ファンファーレが鳴り響く中、私はキース様の隣で、パレード用のオープン馬車に乗せられていた。
「……死にたい」
私はひきつった笑顔のまま、小声で呟いた。
「なんでこうなるのよ。私は昨日、断罪されて、惨めに石を投げられながら追放される予定だったのよ?」
「石の代わりに花束が飛んできているね。痛くないからいいじゃないか」
キース様が涼しい顔で、飛んできたバラの花を見事に片手でキャッチする。
「ほら、君への愛だ」
「いりません! 私が欲しいのは『ざまぁみろ』という罵倒です!」
私は花束を押し返した。
沿道の市民たちは、私が仏頂面で花束を拒否する姿を見て、さらに歓声を上げた。
「見て! あのご謙遜な態度!」
「『私なんかが花を受け取る資格はない』という顔をしているわ!」
「なんて奥ゆかしいんだ……尊い……」
「違うわよーーーッ!!」
私の心の叫びは、歓声にかき消された。
私の行動は全て、勝手に良い方向に脳内変換されてしまう。
これが「聖女補正」というやつか。
恐ろしい。
「諦めなよ、ミュール。君はもう、この国の英雄だ」
キース様が私の肩を抱き、観衆に向かって手を振る。
キャーーーッ! と黄色い悲鳴が上がる。
「『妹を守るために自ら悪を演じた悲劇のヒロイン』。……国民が大好きなストーリーだ」
「脚本・演出は全部殿下でしょうが!」
「主演女優賞は君だよ」
キース様は楽しそうだ。
完全に、私を外堀から埋めている。
馬車はゆっくりと進み、やがて王城の正門をくぐった。
昨日、私が「おどきなさい!」と脅して突破した門だ。
今日は門番たちが、直立不動で最敬礼している。
「お帰りなさいませ、聖女ミュール様! 昨日の暴走、痺れました!」
「門の修理代はカンパで集まりましたのでご安心を!」
「……もう嫌」
私はガックリと項垂れた。
私の悪名高き「門突破事件」すら、武勇伝として語り継がれてしまっている。
この国は大丈夫なのか。
◇
馬車を降りると、そこにはアークライト公爵夫妻……つまり、お父様とお母様が待っていた。
「ミュール!」
「お父様、お母様……」
私は気まずくて目を逸らした。
家名を汚した娘として、勘当されても文句は言えない。
しかし、二人は涙を流して私に駆け寄ってきた。
「よくやったわ、ミュール! お母さん、感動したわ!」
「リナへの愛! あれこそ我が家の家訓『妹は神』を体現した姿だ!」
「お父様まで!?」
両親にギュウギュウに抱きしめられる。
「ごめんね、気づいてあげられなくて。辛かったでしょう、一人で悪役を背負い込んで……」
「いえ、あの、結構ノリノリでやってたんですけど……」
「いいのよ、何も言わなくて。今日からは堂々とリナを愛でていいのよ!」
「公式許可が出た!」
そこへ、騒ぎを聞きつけたリナが、車椅子(大事をとって移動中)で爆走してきた。
「お姉様ァァァァァッ!!」
「リナ! 車椅子でドリフトしないの!」
リナは私の前で急ブレーキをかけ、両手を広げた。
「お帰りなさい、お姉様! 私の(そして国民の)ヒーロー!」
「リナ……」
私は妹の元気な顔を見て、ようやく心のトゲが少し抜けた気がした。
まあ、いいか。
リナが笑っているなら、聖女だろうがシスコンだろうが、甘んじて受け入れよう。
「ただいま、リナ」
私が微笑むと、リナはパァアと花が咲くような笑顔を見せた。
「はい! これでやっと、元の生活に戻れますね!」
「そうね」
「お姉様がお屋敷に帰ってきて、また三人で暮らす日々が……」
「ん?」
キース様が口を挟んだ。
「お屋敷に帰る? 誰が?」
「え?」
私とリナがキース様を見る。
「ミュールは帰らないよ。彼女の住処は、今日からここ(王城)だ」
「はああああ!?」
私とリナの声がハモった。
「どういうことですか殿下! 無罪になったんだから、実家に帰れるでしょう!?」
「無罪にはなったけど、君は僕の『婚約者』になっただろう?」
キース様が、先ほどのパレードでの「婚約発表(既成事実)」を持ち出した。
「あれは殿下が勝手に言っただけです!」
「国民全員が証人だよ? 今さら『やっぱり嘘でした』なんて言ったら、暴動が起きるかもしれないなぁ」
「脅しですか!」
「それに」
キース様は私の手を取り、指先にキスを落とした。
「僕はもう、君を手放す気はないと言ったはずだ。……別荘(監禁生活)の続きを、ここ王城でやろう」
「続き!?」
あの、甘やかされ、餌付けされ、膝の上で仕事をさせられる日々を?
ここで?
衆人環視の中で?
「却下します!」
リナが車椅子から立ち上がった(元気だ)。
「お姉様は渡しません! 実家に連れて帰って、私が一生養うんです!」
「残念ながら、リナ嬢。君もここに住むんだよ」
「は?」
「次期王妃教育、遅れているだろう? これからは泊まり込みでスパルタ教育だ。……もちろん、ミュールが人質(同居人)なら、君も逃げ出さないだろう?」
「……っ!!」
リナが絶句する。
完璧な理論武装だ。
リナを城に留めるために私を利用し、私を城に留めるためにリナを利用する。
この男、策士すぎる。
「というわけで」
キース様がパンと手を叩いた。
「ミュールの部屋は、僕の寝室の隣に用意してある。壁一枚隔てただけの、愛の巣だ」
「近すぎます!」
「リナ嬢の部屋は、東棟の端っこだ」
「遠すぎます! 徒歩10分もかかるじゃないですか!」
「適度な運動だよ。……さあ、ミュール。行こうか」
キース様が強引に私の腰を抱いて歩き出す。
「ちょ、殿下! 荷物は! 心の準備は!」
「全部手配済みだ。……覚悟しなよ。ここからは、『逃げ場のない王城生活』の始まりだ」
キース様の耳元での囁きに、私は背筋がゾクリとした。
悪役令嬢としての断罪は免れた。
しかし、待っていたのは「王太子妃(予定)」という、さらに逃げ場のない、甘くて重い鳥籠だった。
「お姉様ーーーッ! 夜這いに行きますからねーーーッ!」
背後で叫ぶリナの声を聞きながら、私は遠い目をして青空を見上げた。
(私……悪役として、静かに余生を過ごしたかっただけなのに……)
私の願いとは裏腹に、王城の巨大な扉が、重々しい音を立てて閉ざされたのだった。
11
あなたにおすすめの小説
貧乏令嬢ですが、前世の知識で成り上がって呪われ王子の呪いを解こうと思います!
放浪人
恋愛
実家は借金まみれ、ドレスは姉のお下がり。貧乏男爵令嬢のリナは、崖っぷち人生からの起死回生を狙って参加した王宮の夜会で、忌み嫌われる「呪われ王子」アレクシスと最悪の出会いを果たす。
しかし、彼の孤独な瞳の奥に隠された優しさに気づいたリナは、決意する。
「――前世の知識で、この理不尽な運命、変えてみせる!」
アロマ石鹸、とろけるスイーツ――現代日本の知識を武器に、リナは次々とヒット商品を生み出していく。
これは、お金と知恵で運命を切り開き、愛する人の心と未来を救う、一人の少女の成り上がりラブストーリー!
【完結】鮮血の妖精姫は、幼馴染の恋情に気がつかない ~魔法特待の貧乏娘、公爵家嫡男に求婚されつつ、学園生活を謳歌します~
はづも
恋愛
過去、魔物の大量発生から領地と領民を守るために奮闘したマニフィカ伯爵家は、借金まみれになっていた。
そんな家の娘であるマリアベルは、決めた。自分が魔物をぶっ倒しまくると。
身なりなんて二の次で魔法の特訓と魔物退治に明け暮れる彼女は、いつしか「鮮血のマリアベル」と呼ばれるようになっていた。
幼馴染で公爵家嫡男のアーロン・アークライトは、そんな彼女に長年の片思い中。
学園に入学し、パーティーで着飾ったマリアベルは、「あんなにきれいだったのか」と男たちの注目の的となる。
焦ったアーロンは、他の男にとられる前にと急いで彼女にプロポーズしてしまう。
しかし想いは届かないうえ、不安は的中し、マリアベルは学園で人気者になっていく!
男女問わず無自覚に攻略するマリアベルと、恋敵が増えて胃痛がするアーロン。
アーロンの気持ちは、マリアベルに届くのか!?
ずっと片思いしてたのに上手く思いが伝わらない不憫ヒーローと、「魔力の高い子供が欲しいってこと!?」と勘違いするヒロインの平和なすれ違い&ヒロイン愛されものです。
このお話は、小説家になろう、アルファポリス、ツギクル、エブリスタ、ベリーズカフェに掲載されています。
殿下、私以外の誰かを愛してください。
八雲
恋愛
公爵令嬢ラブリーは、第一王子クロードを誰よりも愛していました。しかし、自分の愛が重すぎて殿下の負担になっている(と勘違いした)彼女は、愛する殿下を自由にするため、あえて「悪役令嬢」として振る舞い、円満に婚約破棄されるという前代未聞の計画を立てる。協力者として男爵令嬢ミリーを「ヒロイン役」に任命し、準備は整った。
白い結婚のはずが、騎士様の独占欲が強すぎます! すれ違いから始まる溺愛逆転劇
鍛高譚
恋愛
婚約破棄された令嬢リオナは、家の体面を守るため、幼なじみであり王国騎士でもあるカイルと「白い結婚」をすることになった。
お互い干渉しない、心も体も自由な結婚生活――そのはずだった。
……少なくとも、リオナはそう信じていた。
ところが結婚後、カイルの様子がおかしい。
距離を取るどころか、妙に優しくて、時に甘くて、そしてなぜか他の男性が近づくと怒る。
「お前は俺の妻だ。離れようなんて、思うなよ」
どうしてそんな顔をするのか、どうしてそんなに真剣に見つめてくるのか。
“白い結婚”のはずなのに、リオナの胸は日に日にざわついていく。
すれ違い、誤解、嫉妬。
そして社交界で起きた陰謀事件をきっかけに、カイルはとうとう本心を隠せなくなる。
「……ずっと好きだった。諦めるつもりなんてない」
そんなはずじゃなかったのに。
曖昧にしていたのは、むしろリオナのほうだった。
白い結婚から始まる、幼なじみ騎士の不器用で激しい独占欲。
鈍感な令嬢リオナが少しずつ自分の気持ちに気づいていく、溺愛逆転ラブストーリー。
「ゆっくりでいい。お前の歩幅に合わせる」
「……はい。私も、カイルと歩きたいです」
二人は“白い結婚”の先に、本当の夫婦を選んでいく――。
-
病弱令嬢ですが愛されなくとも生き抜きます〜そう思ってたのに甘い日々?〜
白川
恋愛
病弱に生まれてきたことで数多くのことを諦めてきたアイリスは、無慈悲と噂される騎士イザークの元に政略結婚で嫁ぐこととなる。
たとえ私のことを愛してくださらなくても、この世に生まれたのだから生き抜くのよ────。
そう意気込んで嫁いだが、果たして本当のイザークは…?
傷ついた不器用な二人がすれ違いながらも恋をして、溺愛されるまでのお話。
最初から勘違いだった~愛人管理か離縁のはずが、なぜか公爵に溺愛されまして~
猪本夜
恋愛
前世で兄のストーカーに殺されてしまったアリス。
現世でも兄のいいように扱われ、兄の指示で愛人がいるという公爵に嫁ぐことに。
現世で死にかけたことで、前世の記憶を思い出したアリスは、
嫁ぎ先の公爵家で、美味しいものを食し、モフモフを愛で、
足技を磨きながら、意外と幸せな日々を楽しむ。
愛人のいる公爵とは、いずれは愛人管理、もしくは離縁が待っている。
できれば離縁は免れたいために、公爵とは友達夫婦を目指していたのだが、
ある日から愛人がいるはずの公爵がなぜか甘くなっていき――。
この公爵の溺愛は止まりません。
最初から勘違いばかりだった、こじれた夫婦が、本当の夫婦になるまで。
優しすぎる王太子に妃は現れない
七宮叶歌
恋愛
『優しすぎる王太子』リュシアンは国民から慕われる一方、貴族からは優柔不断と見られていた。
没落しかけた伯爵家の令嬢エレナは、家を救うため王太子妃選定会に挑み、彼の心を射止めようと決意する。
だが、選定会の裏には思わぬ陰謀が渦巻いていた。翻弄されながらも、エレナは自分の想いを貫けるのか。
国が繁栄する時、青い鳥が現れる――そんな伝承のあるフェラデル国で、優しすぎる王太子と没落令嬢の行く末を、青い鳥は見守っている。
つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?
宝月 蓮
恋愛
少しネガティブな天然鈍感辺境伯令嬢と目つきが悪く恋愛に関してはポンコツコミュ障公爵令息のコミュニケーションエラー必至の爆笑(?)すれ違いラブコメ!
ランツベルク辺境伯令嬢ローザリンデは優秀な兄弟姉妹に囲まれて少し自信を持てずにいた。そんなローザリンデを夜会でエスコートしたいと申し出たのはオルデンブルク公爵令息ルートヴィヒ。そして複数回のエスコートを経て、ルートヴィヒとの結婚が決まるローザリンデ。しかし、ルートヴィヒには身分違いだが恋仲の女性がいる噂をローザリンデは知っていた。
エーベルシュタイン女男爵であるハイデマリー。彼女こそ、ルートヴィヒの恋人である。しかし上級貴族と下級貴族の結婚は許されていない上、ハイデマリーは既婚者である。
ローザリンデは自分がお飾りの妻だと理解した。その上でルートヴィヒとの結婚を受け入れる。ランツベルク家としても、筆頭公爵家であるオルデンブルク家と繋がりを持てることは有益なのだ。
しかし結婚後、ルートヴィヒの様子が明らかにおかしい。ローザリンデはルートヴィヒからお菓子、花、アクセサリー、更にはドレスまでことあるごとにプレゼントされる。プレゼントの量はどんどん増える。流石にこれはおかしいと思ったローザリンデはある日の夜会で聞いてみる。
「つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?」
するとルートヴィヒからは予想外の返事があった。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる