【完結】全てを後悔しても、もう遅いですのよ。

アノマロカリス

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第七話 人相が悪い男達の目的…

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 「お嬢ちゃんよぉ、随分と稼いでいるじゃねぇか!」

 「その稼いだ分を俺達にも施してはくれねぇかい?」

 この物言いからすると、男達の目的はやはり私のお金だったみたいですね?

 やはり人相が悪そうな男達は、分かり易い行動を起こすみたいです。

 私は杖を構えると、男達は両手を振った。

 「…と、勘違いするんじゃねぇよ! 施してくれという意味は金を寄越せと言っているわけじゃねぇんだ‼︎」

 「お前さんとパーティーを組みたいという意味なんだよ! あんなクラスの魔物を倒したお前さんとまともにやり合ったら、俺達の方が始末されるからな‼︎」

 …どうやら人相の悪い男達は、私のお金が目的というわけではなく…?

 私をパーティーに誘って儲けるのが目的だったみたいでした。

 人相が悪いというだけであって、別に盗賊や悪党ではなかったみたいですね。

 私は武器を下ろして話を聞く事にした。

 「俺の名前はドレクス、このパーティーのリーダーでタンクだ! それと斥候のフレクスと剣士のレドナースと…あと1人は今買い物に出ている。」

 ドレクスは自己紹介をしてくれた。

 ドレクスはスキンヘッドでかなりの高身長の中年…なのかな?

 フレクスは逆に身長が低く細身で動きが素早そうな感じ。

 レドナースは二人の身長の中間という感じで、体格に恵まれている感じだった。

 この三人に共通するのは三人とも人相が悪く、街道で出くわしたら盗賊か何かと勘違いしそうな印象があった。

 「紹介してくれるにはありがたいけど、まだパーティーに入るとは…それにまだ素性も知らないのに、私が男だけのパーティーに入ると思っているの?」

 「まぁ、確かに俺達の顔を見たら入るのを躊躇うかもしれないが…もう1人は女で男だけのパーティーではないから安心しろ!」

 「もう1人はどんな子なの?」

 「もう1人はメナスと言って…ドレクスの娘だ。」

 「俺の娘は初級の魔法が使えるしっかり者だ! 目の中に入れても痛くない可愛い子だぞ‼︎」

 ドレクスが中年とは思っていたけど、まさか子持ちだったとはね?

 そのメナスという女の子に会ってみない事にはなんとも言えないけど、本当に大丈夫なのかな?

 「それであんたの名前を知りたいんだが…」

 「私は…そうね、他にも用事があるし…そちらが全員揃ってから話をしたいから、後で冒険者ギルド内の酒場で会うというのはどうかな?」

 私は鑑定魔法を使って三人を見ると、名前を偽っている様子もないし、素性も確かなもので悪党というわけでもなかった。

 ただ人相が悪いだけ…で別に犯罪歴とかも見当たらなかった。

 「それで構わない。 俺達は依頼がない時はほとんど酒場に入りびだっているからな、見掛けたら声をかけてくれ!」

 「分かったわ。」

 私はそう言うと、ドレクス達は冒険者ギルドの方に向かって去って行った。

 私はパーティー経験は決して初めてではなかったけど、他の地で素性もハッキリと分からない相手にホイホイ着いていくような真似はしない。

 とりあえず、メナスという子を見て判断する事にしようと思っていた。

 「さてと…後は貴族邸だけど、ワーテルギナス公爵家だったっけ?」

 私はワーテルギナス公爵家に向けて歩き出した。

 そこで私は少し困った事に遭遇する事になるのだった。



 *登場人物にドレクス達を追加しました。

 今日も仕事なので詳細は後日…
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