【完結】全てを後悔しても、もう遅いですのよ。

アノマロカリス

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第三十三話 脱出?

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 ノースファティルガルドから遠く離れた無人島では…

 ここ数日間は台風の被害に遭い、ヴァッシュ殿下は瀕死に近い状態を送っていた。

 …というのも、この無人島には遮るものがない為に雨に打たれ捲る。

 穴を掘って回避するも、どしゃ降りの雨の所為で穴に水が溜まり溺れそうになる。

 更に元々気温があまり高く無い為に、台風時は気温が下がって低体温症になりかけていた。

 なので、台風が終わった後に瀕死に近い状態というのは、そういう意味だった。

 だけど、全て悲観する訳ではない。

 嬉しい事もあったのだった。

 台風のおかげなのか…大量の流木が無人島に流れ着いた事だった。

 ヴァッシュ殿下は、その流木を木の皮で繋ぎ合わせて…粗末なイカダを完成させたのだった。

 そして余った流木をナイフで削ってオールを作り、魔法が使える場所まで漕いで移動し、そこからは風魔法で大陸に進路を取って移動し始めたのだった。

 …ただし、誤算もあった。

 ヴァッシュ殿下がいた無人島は、地球で言うなら…南太平洋の中心にある無人島で、周りは果てしなく広がる地平線でこれと言った目印になる島が無い。

 なので、風魔法を使って大陸を目指して進んでいる…と思っているのだが、現在地を把握していない為に何処だか分からない。

 ヴァッシュ殿下の魔法により、魔物関係は一切近寄らない術を船に施している為に襲われる心配はないのだけれど…?

 イカリみたいな固定出来るものが無いために、寝ている間に波に流されてしまい…正確な位置を知るためには、夜の星を頼りにするしか無かった。

 だけど、方向を示す為に船に矢印を付けるが…流されている間に方向も変わる為に、夜になるまでちゃんとした方向が分からずに何度も苦戦を強いられた。

 何日間か海を漂っていると、遠くに島の形が見えたので…?

 ヴァッシュ殿下は風魔法最大出力で島に向けて移動をし、島の砂浜に到着する事が出来た。

 無人島では獣も虫もない、海藻を食うだけの食生活をやっと回避出来ると思って上陸するが…見覚えのある木々が並んでいた。

 …そう、ヴァッシュ殿下は元の無人島に戻って来てしまった。

 何故、こんな事になってしまったのかというと…?

 無人島周辺の海域は、穏やかな流れだが島に向かって海流が流れている。

 なので、その海域を脱出出来ない限りどんなに進んでも、無人島に戻る様になっていた。

 ヴァッシュ殿下は、一気に絶望感が襲って来た。

 「こうなったら…海域を抜けるまでは寝ることは許されないな!」

 ヴァッシュ殿下は果たして、無事に海域を抜ける事は出来るのだろうか?
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