散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。

アノマロカリス

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第三十話 家族に行って来ますを告げたい・完

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 「どうも、ディストです。 現在、僕の目の前には…村長を始め、村人達の若い衆が武器を構えて凄んで見せております。」

 この表情は、村人達からすれば…最大限の殺意を込めた威嚇のつもりなんだろう。
 冒険者ではない村人達も、殺意を込めて威嚇する瞬間はある。
 畑の作物や家畜が狙われた時の相手に見せる表情が、まさにそれだからだ。
 …とはいえ、日々の冒険で危険な戦いを繰り広げている冒険者にとって、村人達からの威嚇は…精一杯の強がりでイキがっている子供の虚勢と何ら変わりはない。
 あまりにもお粗末な虚勢に、僕は苦笑いを向けたのだが…?
 どうやらそれが、相手に更なる怒りを引き起こしてしまった様だった。

 「おい、小僧………何を笑っていやがる?」
 「いや~~~、あまりにも滑稽な姿だと思ってね。」
 「滑稽だと⁉︎」
 「現役冒険者の僕達に、命のやり取りがほぼ無い者達が僕に威嚇をしているんだもん。 滑稽以外の何者でもないさ…ははは。」

 村人達は、僕に対して更に憤って見せた。
 ………が、それを見て、どうにも腑に落ちない考えが浮上をした。
 「他大陸に渡る前に、家族に行って来ますを告げたい…」と話す彼女達が、普段の行動を手紙に書いて報告をしたりはしてないのだろうか?
 …いや、報告はしているんだろうが………自分達が成長出来た理由を、自分の努力という事にして…僕から教わったという話はしていないのだろう。

 「おい、アマンダ………村人達が僕に向ける目線や殺意は、アマンダ達は僕の事を親に伝えてないだろ?」
 「ディストとチームを組んだ最初の頃に、ディストの事を報告した位で…それ以降は書いてなかったかも?」
 「だから、僕はザコだと思われた目で見られる訳なんだろうな…で、お前達の親だが…始末をしても良いのか?」
 「良い訳あるか‼︎」
 「だけどなぁ…? ドラゴンの目の前で武器を構えたらどうなるか位…お前達でも理解はしているだろう…」
 『さっきから、何をごちゃごちゃといっているんだ小僧‼︎』

 ふむ、流石に村人達を放置し過ぎたか。
 別にどうでも良い相手なら、少しくらい放置していても問題無いと思っていたが…流石に気に触れかも知れないな。

 「ふぅ……あ、そう言えばアマンダ、僕の真の実力を以前に見せて欲しいといった事があったよね?」
 「え、えぇ…そんな話もした事があったよね。」
 「中級者に上がれたお祝いとして、全力では無いけど…僕の真の能力の片鱗位なら見せてあげるよ。」

 僕はそう言って、村人達の前に立った。
 村人達は、僕の姿を見ていても…全く怯む素振りを見せてはいないが、その余裕がいつまで持つかな?
 僕は宙に浮き上がってから、目をカッと開くと…赤い眼に龍の形に光る瞳孔が浮かび始めた。
 そして背後からは、数十種類のドラゴンが姿を現した。

 『僕の…いや、我が名はディスト。 正式名をディストランゼウス………現代魔王であるドゥルガディスとは双極を成す者なり。 矮小なりし人間共よ、未だ世に向けるその殺意………収めなければ、この地に貴様等の死を告げる断末魔を響かせる事になるぞ‼︎』
 「「「「「「「ひ、ひぃ………」」」」」」」

 村人達は、一斉になって僕の元から姿を消して行った。
 僕だけなら全てでは無いが、去る者全員で無かったにしても…僕の背後に数十頭ものドラゴンが居るのなら、または話が違って来る。
 それにしても、僕が前世に世話していたドラゴンを召喚してみたんだが…まだ結構生き残っていたんだな?
 中には、もう死んで居なくなった者も居るみたいだが。

 「さて、これでもう用が済んだね。 では、早くリゼを迎えに行って…他大陸に向かいますか。」
 
 ん?
 3人が固まっているが、そんなに僕の姿が衝撃的だったのかな?
 特訓を受けて来た、アマンダやアルベルはここまででは無いにしても、特訓中に何度か体験して来たと思ったが…?

 「いつまでボーッとしているんだ、さっさとリゼの家に案内してくれ。」

 僕はシュゼルにそう話してから村を出たのだが…流石に、少しやり過ぎたかな?
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感想 1

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みんなの感想(1件)

Vitch
2025.02.04 Vitch

ディストの能力が、某死神マンガのラスボスみたい……いや、少し違うか

2025.02.04 アノマロカリス

なるべくは、他作品と被らない設定を目指しております…が(⌒-⌒; )

解除

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