25 / 39
第一部
第二十四話 決戦日の数日前の出来事
しおりを挟む
俺はギザリスとクルーシスが待つ場所に一人で来ていた。
「来たぞ、奴だ!」
「喰らえ聖水だ‼︎」
「魔法を唱えよ!」
「「「ターンアンデット!」」」
俺は呆れる程に引っ掛かっている事に笑いを堪えられずにいた。
まさか…俺の事を本気でアンデットだと思っていたからだ!
俺には全く効かないが、効いたフリだけでもしておくか。
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~!!!」
我ながら酷い演技だ。
だが、俺がアンデットだと信じている者達は…顔が緩んでいる様に見えていた。
さて、何故奴等がこんな勘違いをしているのかというと、話は三日前に遡る。
~~~~~三日前~~~~~
決戦までの日まで、俺は気が休まる日がなかった。
総括と娼館で別れた翌日、俺は宿で目覚めると女将から手紙を渡された。
【お前には常に監視の目が光っている。余計な者達を巻き込みたくなければ、指定された場所に一人で来い。】
俺はこの手紙の内容を確認すると、すぐに宿を引き払った。
奴等は所構わず侵入し、ターゲット以外に周りにいる者達でも平気で始末する暗殺集団だ。
俺が居る場所で他人が死ぬのは見たくは無い。
俺は街の外に行ってから、身を隠せる場所を探していた。
だが、手紙の内容の通りに街の中でも外に出ても、視線と気配が付いてきた。
監視されているというのは、あながち間違いではなさそうだ。
俺は決戦の日まで、街に立ち入らない様にした。
「さっきからずっと視線が鬱陶しいなぁ…だが、此処で襲って来る感じは無さそうだな。」
さて、指定された場所までどうやって過ごすかねぇ?
指定された日にちは三日後だから、三日後に下手すると死ぬ事になるのか…。
俺だって冒険者だし、常に危険と隣り合わせの仕事だから死は覚悟はしているが…?
諦めているわけでは無いが、もう少し長生きはしたかったと思った。
だが、この時に面白い考えが浮かんだ。
「そういえば、決戦の日にちの前に俺が死んだらどうなるんだ?」
奴等の目的が俺の命だとすれば、対象者が死んだ場合はどうなるのだろうか?
ターゲットが存在しない闇ギルドは解散か?
ただ下手すると、妹や幼馴染達がターゲットに切り替わる可能性があるな。
いや…いっそ聞いてみるか!
『おい、俺を監視している奴等に聞くが…決戦の日にちの前に俺が死んだらどうなるんだ?』
「「「「「!?」」」」」
『それを踏まえて話がしたいから、姿を現せ‼︎』
この問いに関しての答えが無かった。
もしくは会話を禁止されていて監視のみの対応で応答が出来ないのか?
幾ら待っても答えが返って来なかったし姿も現さないので、俺は次の行動に出た。
俺は道具袋から小瓶を取り出した。
これは以前、師匠から学んだ毒薬の小瓶で…服用すると身体中の水分が放出されて、カラカラのミイラの様になるという薬だった。
放出された水分は暫くすると体内に戻るので、見た目は死んだ様に見えるが見た目だけで命に別状はない。
だが、側から見ると死んだ様に見えるという薬品だった。
『そうか…なら俺は三日後に殺されて死ぬくらいなら、今死ぬ事を選ぶ!二人の馬鹿勇者どもにそう伝えておけ‼︎』
俺は小瓶の中身を一気に飲み干すと、その場で倒れてのたうち回り…そして最後は身体中の水分が外に放出されてミイラの様な姿になっていた。
さて、監視者達はどう動くかな?
ちなみにこの薬は、ひどい匂いがする上にこの世のものとは思えない程に不味い。
なので、のたうち回ったのは別に演技でも何でもなくて、本当に苦しんでいたのだった。
監視者達は、倒れた俺を確認すると姿を見せて近寄って来た。
六人共、黒装束で顔はフードで隠しているという徹底ぶりだった。
頼むから剣で刺したりして確認するのはやめてくれよ…と祈ってはみたが、案の定やりやがった。
この状態になると痛みは無い…が、水分が戻った時に大量に出血するので、怪我は少ないに越したことが無い。
だというのに、死んだ事を何度も確認する為にブッ刺して来る。
マジで良い加減にしろよ!
俺はこんな状態だが魔法は使えるので、俺から俺から1番近い奴に対して麻痺魔法と拘束の魔法を合わせた物を放って拘束した。
流石に闇ギルドのメンバーだけあって、一人が捕まった時の対応が早かった。
残りのメンバーはすぐに距離を取って警戒している。
メンバー全員を捕らえる必要はないので、他は散らすか!
「ふっふっふ…先程は我の体を良くも傷だらけにしたな‼︎」
「馬鹿な、死体が動くとは⁉︎」
「我は不死の王…アンデットマスターリッチだ!」
「馬鹿な!上位ダンジョンのボス格だと⁉︎」
「何を驚く?我は元々アンデットだ!貴様等を油断させる為に芝居を打ったんだ!」
…という事にしておく。
そして拘束して動けなくなった監視者を捕らえて魔法で眠らせて言った。
「此奴を見捨てれば、他の者達は助けよう!どうするかね、諸君?」
「貴様は本当にアンデットなのか?」
「この姿を見てもお前達は人に見えるのか?」
「チッ…引くぞ!」
「お前達のしゅじ…いや、飼い主に伝えておけ!決戦の日は、大量の贄の提供に感謝するとな‼︎」
監視者は一人を残して去って行った。
これで決戦の日に対して、アンデットだと思って見当違いな攻撃をしてくれると有り難いが。
さて、そろそろ体が戻るだろうし…先に回復魔法をかけておくか。
それとコイツだが、恐らくは大した情報は持ってはいないだろう。
俺は捕まえたコイツに魅了魔法を施してから、考えを読んだ。
「なるほど、俺を殺した後は妹達を狙う気だったのか…なら、皆殺し確定だな!」
最初から生かしておく気はないが、妹や幼馴染達が狙われるなら話は別だ!
俺は捕まえたコイツにトドメを指してから、その場を後にした。
決戦までの残り三日…果たして俺は?
「来たぞ、奴だ!」
「喰らえ聖水だ‼︎」
「魔法を唱えよ!」
「「「ターンアンデット!」」」
俺は呆れる程に引っ掛かっている事に笑いを堪えられずにいた。
まさか…俺の事を本気でアンデットだと思っていたからだ!
俺には全く効かないが、効いたフリだけでもしておくか。
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~!!!」
我ながら酷い演技だ。
だが、俺がアンデットだと信じている者達は…顔が緩んでいる様に見えていた。
さて、何故奴等がこんな勘違いをしているのかというと、話は三日前に遡る。
~~~~~三日前~~~~~
決戦までの日まで、俺は気が休まる日がなかった。
総括と娼館で別れた翌日、俺は宿で目覚めると女将から手紙を渡された。
【お前には常に監視の目が光っている。余計な者達を巻き込みたくなければ、指定された場所に一人で来い。】
俺はこの手紙の内容を確認すると、すぐに宿を引き払った。
奴等は所構わず侵入し、ターゲット以外に周りにいる者達でも平気で始末する暗殺集団だ。
俺が居る場所で他人が死ぬのは見たくは無い。
俺は街の外に行ってから、身を隠せる場所を探していた。
だが、手紙の内容の通りに街の中でも外に出ても、視線と気配が付いてきた。
監視されているというのは、あながち間違いではなさそうだ。
俺は決戦の日まで、街に立ち入らない様にした。
「さっきからずっと視線が鬱陶しいなぁ…だが、此処で襲って来る感じは無さそうだな。」
さて、指定された場所までどうやって過ごすかねぇ?
指定された日にちは三日後だから、三日後に下手すると死ぬ事になるのか…。
俺だって冒険者だし、常に危険と隣り合わせの仕事だから死は覚悟はしているが…?
諦めているわけでは無いが、もう少し長生きはしたかったと思った。
だが、この時に面白い考えが浮かんだ。
「そういえば、決戦の日にちの前に俺が死んだらどうなるんだ?」
奴等の目的が俺の命だとすれば、対象者が死んだ場合はどうなるのだろうか?
ターゲットが存在しない闇ギルドは解散か?
ただ下手すると、妹や幼馴染達がターゲットに切り替わる可能性があるな。
いや…いっそ聞いてみるか!
『おい、俺を監視している奴等に聞くが…決戦の日にちの前に俺が死んだらどうなるんだ?』
「「「「「!?」」」」」
『それを踏まえて話がしたいから、姿を現せ‼︎』
この問いに関しての答えが無かった。
もしくは会話を禁止されていて監視のみの対応で応答が出来ないのか?
幾ら待っても答えが返って来なかったし姿も現さないので、俺は次の行動に出た。
俺は道具袋から小瓶を取り出した。
これは以前、師匠から学んだ毒薬の小瓶で…服用すると身体中の水分が放出されて、カラカラのミイラの様になるという薬だった。
放出された水分は暫くすると体内に戻るので、見た目は死んだ様に見えるが見た目だけで命に別状はない。
だが、側から見ると死んだ様に見えるという薬品だった。
『そうか…なら俺は三日後に殺されて死ぬくらいなら、今死ぬ事を選ぶ!二人の馬鹿勇者どもにそう伝えておけ‼︎』
俺は小瓶の中身を一気に飲み干すと、その場で倒れてのたうち回り…そして最後は身体中の水分が外に放出されてミイラの様な姿になっていた。
さて、監視者達はどう動くかな?
ちなみにこの薬は、ひどい匂いがする上にこの世のものとは思えない程に不味い。
なので、のたうち回ったのは別に演技でも何でもなくて、本当に苦しんでいたのだった。
監視者達は、倒れた俺を確認すると姿を見せて近寄って来た。
六人共、黒装束で顔はフードで隠しているという徹底ぶりだった。
頼むから剣で刺したりして確認するのはやめてくれよ…と祈ってはみたが、案の定やりやがった。
この状態になると痛みは無い…が、水分が戻った時に大量に出血するので、怪我は少ないに越したことが無い。
だというのに、死んだ事を何度も確認する為にブッ刺して来る。
マジで良い加減にしろよ!
俺はこんな状態だが魔法は使えるので、俺から俺から1番近い奴に対して麻痺魔法と拘束の魔法を合わせた物を放って拘束した。
流石に闇ギルドのメンバーだけあって、一人が捕まった時の対応が早かった。
残りのメンバーはすぐに距離を取って警戒している。
メンバー全員を捕らえる必要はないので、他は散らすか!
「ふっふっふ…先程は我の体を良くも傷だらけにしたな‼︎」
「馬鹿な、死体が動くとは⁉︎」
「我は不死の王…アンデットマスターリッチだ!」
「馬鹿な!上位ダンジョンのボス格だと⁉︎」
「何を驚く?我は元々アンデットだ!貴様等を油断させる為に芝居を打ったんだ!」
…という事にしておく。
そして拘束して動けなくなった監視者を捕らえて魔法で眠らせて言った。
「此奴を見捨てれば、他の者達は助けよう!どうするかね、諸君?」
「貴様は本当にアンデットなのか?」
「この姿を見てもお前達は人に見えるのか?」
「チッ…引くぞ!」
「お前達のしゅじ…いや、飼い主に伝えておけ!決戦の日は、大量の贄の提供に感謝するとな‼︎」
監視者は一人を残して去って行った。
これで決戦の日に対して、アンデットだと思って見当違いな攻撃をしてくれると有り難いが。
さて、そろそろ体が戻るだろうし…先に回復魔法をかけておくか。
それとコイツだが、恐らくは大した情報は持ってはいないだろう。
俺は捕まえたコイツに魅了魔法を施してから、考えを読んだ。
「なるほど、俺を殺した後は妹達を狙う気だったのか…なら、皆殺し確定だな!」
最初から生かしておく気はないが、妹や幼馴染達が狙われるなら話は別だ!
俺は捕まえたコイツにトドメを指してから、その場を後にした。
決戦までの残り三日…果たして俺は?
12
あなたにおすすめの小説
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚…
スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて…
気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。
愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。
生きていればいつかは幼馴染達とまた会える!
愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」
幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。
愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。
はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる