聖女になんかなりたくない! 聖女認定される前に…私はバックれたいと思います。

アノマロカリス

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自由なスローライフの章

第七十二話

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 翌日になったけど、ディーナはまだ居た。

 3日前に海竜退治に旅立ったと言ってあるのに、普通に考えてこの場所から港までは早くても3日は掛かる。

 なので海竜退治が出来たとして…何事も無く帰って来れるとしても最低10日位は掛かると思うんだけど…?

 それまでいる気かなぁ?

 それとも…私が疑われていたりするのかな?

 仮にそうだとしても、近くにいると鬱陶しい事この上無いので遠ざけるとしますか!

 「いつまで此処にいる気だ?」

 「フォルトゥナという者が帰って来るまで待たしてもらおうと…」

 此処で少し混乱させてやりますか!

 「昨日に見せてくれた人相書きなんだが…もう一度見せてはくれないか?」

 「これだが…」

 私は人相書きを改めて見ると、確かに良く描かれている。

 だけど、こう言ったらディーナはどう反応するかな?

 「この人相書きは…フォルトゥナの幼い頃の姿なのか?フォルトゥナは現在は此処まで幼くは無いぞ?」

 「ん?」

 「髪や肌の色は確かにフォルトゥナだが、もう少し大人っぽい雰囲気はある。この容姿だと…リアラという小娘に近いな。」

 「何ですって⁉︎」

 これが私が混乱するというやり方だ。

 フォルトゥナとリアラが2人同時に存在すると話せば…どう出るか?

 「フォルトゥナがリアラと思っていたのだけど…」

 「フォルトゥナはこの家で暮らして4年近くになる。リアラという小娘は…2ヶ月前くらいに裸で結界の外で横たわっていたな。」

 「リアラはどこ?」

 さて…どう話してあげようかな?

 あ、こう話すか!

 「リアラは…この大陸での浄化作業は終わったとかで、次はゾイディック大陸に移動すると言っていたな。」

 「リアラが生きていた…」

 「生きていた…ねぇ?フォルトゥナが治療を施さなければかなり危険な状態だったというのに。」

 ディーナはどういうことか聞いて来たので理由を話してあげた。

 魔族に攻撃を仕掛けられた後に聖女の護りの魔法が発動して、身代わりと入れ替わったらしいのだけど…魔族の攻撃が思った以上に強力でリアラは遠くの場所に吹っ飛ばされたと。

 「其方らが助けて頂いたのに不躾な態度を取って申し訳ない。それにしてもゾイディック大陸は次の目的地だったのだけど…」

 「皆が追って来ると思って先に向かうと言っていたな…商業都市グランリーザの神殿に手紙を送ると言っていましたな。」

 「私はてっきり…フォルトゥナという方がリアラだとばかり思っていたのよ。魚介料理を食べまくるとか言っていたので。」

 「それはフォルトゥナがウチに気を使ったんだろうね、ウチは山のエルフと違って狩猟はしないし肉も食さないから…ウチに気を遣わないで堪能すると言う意味で言ったみたいだし。」

 「そうだったのですね、他に何か言っていましたか?」

 「この大陸では肉にあり付けない上に、肉を食そうとすると邪魔が入るから…邪魔の入らない場所でゆっくり堪能すると言っていたな。」

 「あぁ…間違いなくリアラが言いそうだわ。」

 その後ディーナは、遅れて来たシーダと共に家から離れて行った。

 これでもう安心…と思っていたが、索敵魔法で離れた場所に拠点を構えている神殿騎士がいるとテルミガンから報告を受けた。

 私の事は疑っていないと思うけど…?

 まだ何かあるのかな?
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