聖女になんかなりたくない! 聖女認定される前に…私はバックれたいと思います。

アノマロカリス

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新天地の章

第八十話

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 あれから数日過ぎた。

 触手魔法の事は…正直思い出したくもない。

 私は心を入れ替えて、聖女としての業務の穢れの浄化作業に当たっていた。

 使命から解放されたのに別大陸に来てまでする必要はないと思うでしょ?

 それがそうでもないのよ。

 穢れが強過ぎて作物や魔物達に影響が出ているの。

 少し前に話をすると…私はこの大陸に着いたときに船から降りる時は数人しか居なかった。

 逆に船に乗り込む人はやたら多かった。

 その時は何故こんなに…まるでこの大陸から逃げる様にと思っていたんだけど、その理由が判明した。

 大気汚染が広がっている様な感じで植物は枯れて育たず、周囲の不穏な空気の所為なのか魔物が気性が荒くなっていて凶暴化していた。

 その為に私は周囲に汚れの浄化作業をしているという訳なの。

 「テルミガン、これは魔王が誕生した影響なのかな?」

 「どうなのでしょうねぇ?魔王全てが世界に瘴気を撒き散らすというわけではないですからねぇ…」

 テルミガンの話によると、魔王全てが世界を破壊するにが目的ではないという。

 魔王が人間世界に侵攻する理由はいくつかある。

 自らの力の誇示のために人間達に喧嘩を売りに来る者や、飢饉による飢餓で魔族達の飢えを満たすために人族を滅ぼすという様な行動を起こす者もいるという。

 自然をそのまま手に入れるという方法で…なので魔王全てが瘴気を撒き散らすというのは考えにくいらしい。

 「ならこれは自然災害によるもの?」

 「多少なりとも人の手が加わった形跡もありますね。リゾート開発は多くの客を収益する為に地形を弄ったりする傾向が見受けられますので、必要以上に弄り過ぎて環境を破壊したのでしょう。」

 「なら…こんな場所がリゾート地になっているとは思えないんだけど?」

 「地形を弄ってもすぐには影響が出る事はありませんからね、長い年月によってマナや魔素の乱れがこの地をおかしくさせたのでしょう…それも人が住めなくなるくらいにね。」

 周囲を見ても建物は残っていても人の姿は全く見えなかった。

 私としては人が居る場所よりも過ごしやすいけど、こうも空気が澱んでいると気が滅入って来る。

 「こんな感じで大丈夫かな?」

 「そうですね、この地の穢れは浄化出来ましたので…時期に人も戻って来るでしょう。」

 「そしていつかまた同じ様になるのかな?」

 「その可能性はありますが、年単位で起こる事はないでしょう。十数年後は分かりませんが…」

 だけど…リゾート地が荒れたくらいで人々が他の大陸に逃げ出すものかなぁ?

 この大陸は他の大陸に比べたら小さいかもしれないけど、他の地域に行けばそこでも生活している人が居ると思うけど?

 私とテルミガンはリゾート地を離れて他の地域に行ってみた。

 すると人々が逃げ出した理由が判明したのだった。

 「コレは確かに逃げ出したくなる理由も分かるわねぇ?」
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