聖女になんかなりたくない! 聖女認定される前に…私はバックれたいと思います。

アノマロカリス

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新天地の章

第八十六話

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 大陸に向けて出港する船着場を見ると、そこにはまだ船が来ていなかった。

 本来なら、この時間には定期船があってもおかしくはない話なのに…?

 船員達に理由を尋ねると、ゾイディック大陸との航路に巨大な海獣が出現したという事で、現在では船が停止状態という話だった。

 そして、その海獣に立ち向かった神殿騎士がいたという話だった。

 特徴を聞くと、それは間違いなくオメガとシーダの事だったんだけど…?

 立ち向かったけど敵わなくて…2人は海に放り投げ出されて、消息が不明という話だった。

 あの2人がそんな事で死ぬ筈がない………と思いたい所だけど、もしも…という考えが頭をよぎった。

 私は海に向かって祈りを捧げたのだった。

 「海の神様、どうかあの2人が誰からも見つからずに、永遠に消息不明になったままにして下さい。そして願わくば…私には絶対に会わせる事はない様にお願い奉ります。」

 私は海に向かって、必死に祈りを捧げた。

 船員達は神殿騎士の話を聞いた後に、私が海に向かって祈っている事に対して…無事を祈願していると思っているみたいな素振りだけど、私が思っているのは真逆のこと。

 2人の死を望む訳ではないけど、海に放り投げ出された際に…何処かの無人島か何かに流れ着いて、私とは2度と会わない事を願っただけだ。

 …でも、私の邪な考えが叶った事は一度も無い。

 まぁ、叶ってくれれば良いかなぁ。

 「それにしても、船が来ないのはどうしよう?幾ら浮遊魔法でも、大陸間を移動出来る様な魔力は続かないだろうしなぁ?」

 本当にどうしたら良いんだろう。

 大陸間は無理だけど、原因の海獣が現れた場所迄はいけるかなぁ?

 翌日、私は浮遊魔法で海獣が出現している場所まで浮遊魔法で移動した。

 倒せるなら退治するけど、倒せないのなら……見放そう。

 そして、事の原因を解決出来る人に任せれば良い。

 そう思っていたんだけどねぇ…?

 海獣って、まさかこれだったとはねぇ。
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