ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第2章 いよいよ開幕!――物語は“影”の深層へ!

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(ルークside)

森で“ダウニー様とカイト坊ちゃん”が再会した――あの激動の一件から数時間しか経っていない。

真夜中の、静まり返った王宮騎士団取調室。

ホー、ホー、ホー………
遠くでフクロウの声が木霊する。

フ·クロウ。
“苦労知らずに飛ぶ鳥”とも呼ばれるが――
今から始まるのは、その“真逆”だ!
お前たちケンブルクの連中に、“存分な苦労”を味わってもらう時間だ。

チッ。
全く、私たちに余計な手間を掛けやがって。

こいつらと、追跡で辿り着いた“親玉”の名――
その二つが同一かどうか、確かめる必要がある。

どちらの結果も同一であれば、間違いなくそいつが主犯だ。

主犯含め、残党も、ひとり残らず捕まえる。
それが私たちマーシュ領の使命。

そして、今、
マーシュ領ではすっかり定番となった「針千本を飲ます」取調べに、ケンブルクの奴らが驚愕している。

ああ、こんな取調べ、見たことないだろ?
お前たちが侮った、あのカイト坊ちゃんが編み出した“最強”の取調べだ。

これから自分たちに起こる“悲劇”と、
自分たちが起こした行いが“間違い”だったという事実を、
たっぷり、嫌というほど分からせてやる。
――覚悟、できてるよな。


「さあ、お前たちに指示を出した奴の名前を、教えてもらおうか?」

静かに問う。
だが、奴らは黙ったまま……何も答えない。

私は、更にゆっくりと聴く。
「お前たちが攫おうとしたあの子ども。我がイスカダル、マーシュ領当主のお子だ。マーシュ領当主がイスカダルの第二王子だと知っていて、あの子を攫おうとしたのか?」

まだ、答えたくないようだ。
沈黙が続く。

「あの子を攫う目的は?」

目の前のヤツら。ひとりづつを目隠しをし、後ろ手にロープを縛って、等間隔に膝をついた状態だ。

私の問いに、奴らは相変わらず黙ったままだ、しかも肩の力が抜けている。

つまり、私たちは“舐められた”もんだ。

「……黙るか。いい度胸だな。――では、始めよう」

私の一声で、1人だけ体をビクつかせた奴がいる。

こいつから聞き出すか。

「おい、あの男を第二取調室へ連れて行け」

私の部下が、私が名指した男の腕を両側から拘束する。
掴まった男は、うーっ、うー、唸りながら体を捻り抵抗を試みるが、無駄だ!

こいつに聞けば、口を割りそうだ。

さっき針千本飲ませる場面を動じなかった奴は肝が据わってる、だから、口が固い。

しかし、こいつは針千本を飲ませる場面を見た時から明らかに動揺してる。


第二取調室へ運ばれた男。

目隠しだけを外す。
年若い10代後半、もしくは21、22歳か。
よくある茶色の目と髪、目は細く、辺りをキョロキョロ見渡しながら、全身がカタカタ震え、額には1粒大きな汗が伝い落ちる。

落ち着きの無さから、多分こいつは下っ端だ、大した情報は期待できない――そう思い、私の期待は少し落ちる。

だが、まずは1つ、“甘い誘惑”をしてやるか。

「さぁ、お前は今、選ばれたんだ。今から私の質問に素直に答えたら…」

ここで溜める。

男の喉仏が上下する――ゴクッ!
私は、わざと声を落として告げる。
ゆっくりと、そしてはっきりと。

「お前を“殺さない”と誓おう」

殺さないだけだ。罪は償ってもらう、けどな。

「だから、正直に、答えて欲しい。…そして、その答えが私たちに有益な情報ならお前の“罪の軽減”を陛下に恩恵を願い出てもいい」

あくまで、願い出るだけだ。でもその願いは叶わないだろうな。
カイト坊ちゃんは、陛下の溺愛する孫なんだ。無理な願いだろうよ。

「私が出せる救済の条件はこの2つだ!
さあ、お前は応えてくれるんだよな?」

私は確信する。
こいつは応じるしかないんだ。

私の望み通り、この男は首を激しく縦に振ってる。

さあ、聞かせてもらおうか。

「では、子どもを攫うように指示したのは誰か、教えてもらおうか?」
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