ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

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第2章 いよいよ開幕!――物語は“影”の深層へ!

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静かな朝を迎えた。
何事も無かったような晴天だ。

おはよっ。ちょっと気だるさがあるよ。
ボクは少しだけ重い体を起こす。
安心からの爆睡?かもしれない。

抱きしめられたボク。

うー、パパの腕が重ーい。

身じろぐボクをパパの腕が抱え込む。

「パパ、朝だよ、おはよう。」

「ああ、起きたか?…おはよう、カイト」

緩んだパパの腕から逃げ出した。
いつの間にか、王宮に戻ってたんだね。
昨日と同じ朝、パパの部屋。

「パパ、一昨日、ジョージ王子の事で王太子妃のところに行ったまま昨日の朝まで戻って来なかったね。なにか分かったの?話が長引いたの?」

ボクは気になっていた。
ハーレン団長がジョージ王子の本当のお父さんだってこと。だから、ジョージ王子がどうなっちゃうんだろうって。

「ごめんな、カイト、1人にして悪かった。
……、結果から言うと、ジョージは、王太子の子供じゃなかったから、昨日は話し合いをしていたんだ。あの子は、もう王子ではないんだ。王家の血を引いてないからな。だから、カイトのいとこでもないんだ。……残念だがな……」

そっか、そうだよね。

「ジョージ君のパパは、ハーレン団長でしょう?」

「ああ、なぜカイトがそれを知ってる?
ハーレンから何か聞いたのか?」

「うううん、違うよ。ボク見たんだ。ハーレン団長の目に、ジョージ君と同じ星があったの。だから、ハーレン団長がジョージ君の本当の“パパ”なんだってわかっちゃったの。それ、パパに言わなきゃって思っていたの」

「そうか………、それは思わぬ収穫だ。裏付けが取れたな」

ハーレン団長も、ジョージくんも、どうなっちゃうの?―――助けたいな。

「あの二人、どうなっちゃうの?」

「それはまだ決まってない。私たちが考えることではなくて、陛下や宰相、おじいちゃん達が考えることだ」

「……うん」

ボクは、あの二人が“なんの処分も無い”とは思ってない。
ハーレン団長は、王太子妃と不貞をしていたわけだし、罪に問われるだろう。
そのふたりの間に産まれたジョージを、王子として王宮に置くことはできない。
ハーレン団長とジョージは、身分剥奪されてしまうんだろうな。
これは、あくまでボクの想像だけど、ボクが知っている前世の異世界の話での知識では、こんな場合ほとんどが、たぶん、―――国外追放。

「ハーレン団長と、ジョージくん、一緒に暮らせたらいいのに…」

「さあ、どうかな?近いうち結果が出るだろう」

「…うん」

「さあ、カイト。この話は終わりだ。今日は陛下の転移魔法でマーシュ領へ帰ることになったぞ。陛下が心配して、転移で帰ることになった。だから、ママとアリに会えるんだ。さあ、準備しないとだ、良いな」

本当?やった!ママとアリに会えるんだ。
やっと会えるんだ、やった、嬉しいっ。
屋敷に帰れるんだ、嬉しいっ。

さっきまでの沈んだ気持ちから一転。
テンション上がるー。

きっと、パパはボクの気を逸らしたんだ。

「今日、帰れるの?本当?やったー!
ママとアリに会えるんだね。屋敷のみんなにも会えるんだね。うん、早く帰ろう」

「ああ、帰るぞ。我が家へ。だから、準備をしよう。起きて、朝食を終えたら、帰ろう」

「うん!」

パパとボクは2人して朝食を取る為に、おじいちゃんとおばあちゃんが待ってるという私室食堂へ。

「カイト、……無事で良かった」
「カイトちゃん、心配したわ。無事でよかった。さあ、こちらにいらっしゃい」

ボクはおじいちゃんとおばあちゃんの間みたい。

「心配してくれてありがとうございます。ボクは元気ですっ」

パパがボクに微笑んでくれた。
おじいちゃんは横でボクの背中を撫で、おばあちゃんはボクの頭を優しく撫でてくれている。

うん、みんなからの“愛情”が嬉しい。

「さあ、みんな、頂こうか?」

食卓のそばには、出汁の効いたチキンスープ、熱々の湯気が立っていて食欲を誘う美味しそうな匂いがする。
簡単なサラダにはシーレモンのドレッシングだろう。柑橘のいい匂いがほのかに香る。

他の料理も美味しそうだよ。
朝から胃に優しい料理が並ぶ。
ここに、料理人の気遣いが感じる。
そして、それはおじいちゃんとおばあちゃんのパパとボクへの“優しさの労い”のような気がした。

―――ありがとう。
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