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聖騎士
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「なにぶん、立場のある方だ。お姿と言っても、せいぜいすれ違うくらいで……」
「お兄様は、15歳で入団を決意されたのよね?」
しかし、オリヴィエはルーカスの返答など気に留めない風で、クリストファーに問いかけた。
「ん? ああ、そうだけど?」
オリヴィエはにっこり微笑むと、クリストファーの手を取った。
そして、そっと両手で包み込むように握る。
「お兄様……わたくしを励まして」
(!!?……オリヴィエがっ! オリヴィエから、私の手を握ってくれた……!)
クリストファーは、平静を装ってオリヴィエに微笑むのが精一杯だった。
「勿論、オリヴィエが望むなら、なんだって応援するよ」
オリヴィエは、感極まった様子でクリストファーを見つめた。
「ありがとう……お兄様が味方でいてくれるなら、百人力だわ」
(うおぅっ!?)
あまりの可愛さに卒倒しかけながら、クリストファーは平静を装った。
いかにもな、清廉潔白な騎士の微笑みを浮かべ、その手を握り返す。
「お兄様、私、決めました! 私も聖騎士団に入団し、残りの人生をアルディア王国のために捧げます。ルーカス様の隣に並び立つことはできないけれど、せめてお側でお支えしたいの……」
「……なっ……何だって!?」
思わずクリストファーは、素っ頓狂な声を上げた。
(オリヴィエが、聖騎士団に!?)
「馬鹿な! お前はまだ13歳だ。それに、……女じゃないか」
いくら実力があったとしても、入団許可は降りない。
「あら、それは前例がないだけですわ。今入団規定を読み直していたんですけど、女は不可だと禁止されてはいません」
「それは、わざわざ記す必要もなかっただけで、不問という理由では……」
「でしたら、入団は可能なはずです」
クリストファーは頭が痛くなった。
「しかし、お前は……、剣術の心得だってないだろ? しかもそんな細腕で。どうしたって無理だ」
「だから、今すぐにではありません。既定の年齢に満ちるまで訓練を積み、15になったら試験を受けます。簡単でないことは百も承知しています」
オリヴィエは、力強く言った。
「私には、お兄様という立派なお手本がいます。不可能ではありません」
オリヴィエはキラキラと瞳を輝かせ、クリストファーを見つめる。
「お兄様……いつも、やってやれないことなんてないって仰るでしょう?」
(うぐっ!!)
「私、昨日はずっと、もう生きていられないほど絶望の沼に嵌っていました。でも、こうして新しい目標が、お兄様のお陰でできたんです。どうか私を応援してください」
オリヴィエの信頼に満ちた言葉と目に、クリストファーは白旗を上げた。
確かに昨日のオリヴィエは、別人のように萎れていた。
それが、こうしてまた、輝くような笑顔を見られるなら……。
(うっ! あああっ! もうっ……!! 可愛いったら、ありゃしない……!!)
「勿論だ、オリヴィエ! 私は、お前のお兄様だからな」
(うぉおおおおっ……、もうっ!! 私という奴は)
内心とは裏腹に、クリストファーは平静を装って答えた。
しかし、心のどこかでは事態を甘く見てもいた。
聖騎士への入団も、訓練も、そんなに優しくない。
どの道途中で根を上げるだろうと高を括っていた。
「お兄様は、15歳で入団を決意されたのよね?」
しかし、オリヴィエはルーカスの返答など気に留めない風で、クリストファーに問いかけた。
「ん? ああ、そうだけど?」
オリヴィエはにっこり微笑むと、クリストファーの手を取った。
そして、そっと両手で包み込むように握る。
「お兄様……わたくしを励まして」
(!!?……オリヴィエがっ! オリヴィエから、私の手を握ってくれた……!)
クリストファーは、平静を装ってオリヴィエに微笑むのが精一杯だった。
「勿論、オリヴィエが望むなら、なんだって応援するよ」
オリヴィエは、感極まった様子でクリストファーを見つめた。
「ありがとう……お兄様が味方でいてくれるなら、百人力だわ」
(うおぅっ!?)
あまりの可愛さに卒倒しかけながら、クリストファーは平静を装った。
いかにもな、清廉潔白な騎士の微笑みを浮かべ、その手を握り返す。
「お兄様、私、決めました! 私も聖騎士団に入団し、残りの人生をアルディア王国のために捧げます。ルーカス様の隣に並び立つことはできないけれど、せめてお側でお支えしたいの……」
「……なっ……何だって!?」
思わずクリストファーは、素っ頓狂な声を上げた。
(オリヴィエが、聖騎士団に!?)
「馬鹿な! お前はまだ13歳だ。それに、……女じゃないか」
いくら実力があったとしても、入団許可は降りない。
「あら、それは前例がないだけですわ。今入団規定を読み直していたんですけど、女は不可だと禁止されてはいません」
「それは、わざわざ記す必要もなかっただけで、不問という理由では……」
「でしたら、入団は可能なはずです」
クリストファーは頭が痛くなった。
「しかし、お前は……、剣術の心得だってないだろ? しかもそんな細腕で。どうしたって無理だ」
「だから、今すぐにではありません。既定の年齢に満ちるまで訓練を積み、15になったら試験を受けます。簡単でないことは百も承知しています」
オリヴィエは、力強く言った。
「私には、お兄様という立派なお手本がいます。不可能ではありません」
オリヴィエはキラキラと瞳を輝かせ、クリストファーを見つめる。
「お兄様……いつも、やってやれないことなんてないって仰るでしょう?」
(うぐっ!!)
「私、昨日はずっと、もう生きていられないほど絶望の沼に嵌っていました。でも、こうして新しい目標が、お兄様のお陰でできたんです。どうか私を応援してください」
オリヴィエの信頼に満ちた言葉と目に、クリストファーは白旗を上げた。
確かに昨日のオリヴィエは、別人のように萎れていた。
それが、こうしてまた、輝くような笑顔を見られるなら……。
(うっ! あああっ! もうっ……!! 可愛いったら、ありゃしない……!!)
「勿論だ、オリヴィエ! 私は、お前のお兄様だからな」
(うぉおおおおっ……、もうっ!! 私という奴は)
内心とは裏腹に、クリストファーは平静を装って答えた。
しかし、心のどこかでは事態を甘く見てもいた。
聖騎士への入団も、訓練も、そんなに優しくない。
どの道途中で根を上げるだろうと高を括っていた。
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