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魔物
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食堂に介して着座する。
主要メンバーのルーカス、リリア、第3隊長クリストファー、副隊長のコルクスを中心に、他のメンバーも同席を許される。
「それで、クレバスの状態ですが、説明がご入用でしょうか? 報告書に記載した通りですが」
「いや、報告書には目を通した。よく纏められていて、大変分かり易かった。測定を実測に切り替えたのには理由があるのか」
「説話では地の底は魔物が住まう場所だと言われています。ですので現地で計測を行う実測調査は危険だと、以前から反対意見が多かったと聞いておりました。しかし、私は実際にこのデュランドに赴任し、現地を見て実測すべきだ、と強く実感しました」
クリストファーがルーカスに熱弁をふるう様子を横に、オリヴィエは各人へ食後のコーヒーを配膳して回る。
「頻回に起こる地殻の震動と、それに伴う地鳴りなど、放置して怖いものを見ずにいては我々が赴任している意味がありません。せめてつぶさに観察し、異変の兆候に備えるべきだと判断しました。幸い第3隊は勇猛果敢な自慢の部下たちばかりでしたので……」
クリストファーが褒めると、一斉に誇らしげに表情を崩す。
団員たちの表情で、クリストファーの忖度ない人柄が、部下にも受け入れられているのだとわかる。
「なるほど」
ルーカスも納得したようで、コーヒーを啜った。
「ですので、こうして早々に団長にもお越し頂けて、実際、とても有難く思っております。私の権限では判断し切れない部分も多く……」
「俺もお前の意見を聞きたいと思っていた。通常、聖女が逝去されてからは大地の震動が頻発するが、新たな聖女が立てば沈静化する傾向にあったろう? それなのにここへきて震動の回数、クレバスの全長、共に急増しているのは何故なのか」
ルーカスの問いに、クリストファーが静かに頷く。
「私も同意見です。大地の震動については、聖女様のご逝去と因果関係は結びつけられると考えておりました。ですので、疑問を抱いております」
「ルーカス様、コーヒーにはお砂糖を入れますか? ミルクは?」
うーむ、と唸るルーカスの横からリリアが尋ねる。
「団長は普段ブラックを飲んでらっしゃるから、どちらも」
「私は、ルーカス様に聞いているのよ。自分のほうがルーカス様に詳しいなんて思わないで欲しいわ。これからは」
「リリア、オリヴィエさんは……」
ルーカスはクリストファーと会話の最中だ。
割って入るのはいかがなものかと口を挟んだが、余計なお世話だったらしい。
イレーネが咎めてくれるが、オリヴィエはこれが、自分の職務だと自身に言い聞かせる。
最上の笑みを浮かべるべく、己を奮い立たせた。
主要メンバーのルーカス、リリア、第3隊長クリストファー、副隊長のコルクスを中心に、他のメンバーも同席を許される。
「それで、クレバスの状態ですが、説明がご入用でしょうか? 報告書に記載した通りですが」
「いや、報告書には目を通した。よく纏められていて、大変分かり易かった。測定を実測に切り替えたのには理由があるのか」
「説話では地の底は魔物が住まう場所だと言われています。ですので現地で計測を行う実測調査は危険だと、以前から反対意見が多かったと聞いておりました。しかし、私は実際にこのデュランドに赴任し、現地を見て実測すべきだ、と強く実感しました」
クリストファーがルーカスに熱弁をふるう様子を横に、オリヴィエは各人へ食後のコーヒーを配膳して回る。
「頻回に起こる地殻の震動と、それに伴う地鳴りなど、放置して怖いものを見ずにいては我々が赴任している意味がありません。せめてつぶさに観察し、異変の兆候に備えるべきだと判断しました。幸い第3隊は勇猛果敢な自慢の部下たちばかりでしたので……」
クリストファーが褒めると、一斉に誇らしげに表情を崩す。
団員たちの表情で、クリストファーの忖度ない人柄が、部下にも受け入れられているのだとわかる。
「なるほど」
ルーカスも納得したようで、コーヒーを啜った。
「ですので、こうして早々に団長にもお越し頂けて、実際、とても有難く思っております。私の権限では判断し切れない部分も多く……」
「俺もお前の意見を聞きたいと思っていた。通常、聖女が逝去されてからは大地の震動が頻発するが、新たな聖女が立てば沈静化する傾向にあったろう? それなのにここへきて震動の回数、クレバスの全長、共に急増しているのは何故なのか」
ルーカスの問いに、クリストファーが静かに頷く。
「私も同意見です。大地の震動については、聖女様のご逝去と因果関係は結びつけられると考えておりました。ですので、疑問を抱いております」
「ルーカス様、コーヒーにはお砂糖を入れますか? ミルクは?」
うーむ、と唸るルーカスの横からリリアが尋ねる。
「団長は普段ブラックを飲んでらっしゃるから、どちらも」
「私は、ルーカス様に聞いているのよ。自分のほうがルーカス様に詳しいなんて思わないで欲しいわ。これからは」
「リリア、オリヴィエさんは……」
ルーカスはクリストファーと会話の最中だ。
割って入るのはいかがなものかと口を挟んだが、余計なお世話だったらしい。
イレーネが咎めてくれるが、オリヴィエはこれが、自分の職務だと自身に言い聞かせる。
最上の笑みを浮かべるべく、己を奮い立たせた。
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