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第六百八十八話
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「さて。お姉さんはどうするの?」
そう少年は聞いてくる。
「どうしたらいいんでしょう・・・」
ブリュンヒルトは迷っていた。
明らかにオーディンは暴走している。
女神アリア達を幽閉したのがいい証拠だ。
「なんとかしないと・・・」
「お姉さんの実力だと向かってもなにもできないよ?」
「そうですけど・・・」
ブリュンヒルトは強いつもりでいた。
だが、数が多かったとはいえピンチになったばかりだ。
「僕としてはゲルマン王国に戻るのをお勧めするよ」
「ゲルマン王国に?」
「あそこには建御雷神がいるからね。オーディンも下手に手をだせない」
「日本神話の武神ですか・・・」
「それに世界を安定させることを優先しているけれどそれが終わったらオーディンとは戦うことになる。きっと、お姉さんが役に立つ時がくるはずさ」
「そうでしょうか・・・?」
「まぁ、どうするか決めるのはお姉さんだよ」
「そうですね・・・。今は雌伏の時。ゲルマン王国に戻ります」
「1人で戻れる?」
「うっ・・・。自信がないです」
「しょうがないなぁ。僕が連れていってあげるよ」
少年はそう言ってブリュンヒルトの手を取った。
急ぐ旅でもないブリュンヒルトと名もわからない少年は魔物の討伐をしたりしながらゲルマン王国を目指した。
基本的に少年は手を出さない。
魔物を倒すのはブリュンヒルトの役割だった。
少年は数が多かったりブリュンヒルトの手には負えない事態になると手を貸してくれる。
幼い見た目だがその強さは本物だった。
「いったい、どういう経験をしたらそこまで強くなれるんですか?」
「ん~。そうだね・・・。クロードに付き合ってたら自然と?」
「それはどういう・・・」
「あの人。昔は戦闘狂でね。よく戦場に連れ出されたんだよ」
「こんなに幼いのに・・・。大変な目に遭っていたんですね」
「ん?お姉さん。僕のこと幼い子だと思ってる?」
「違うのですか?」
「見た目はこんなだけどお姉さんより年上だと思うよ」
「えっ・・・?」
「本来の姿だと疲れるからね。低燃費モードってやつだよ」
ブリュンヒルトは思わず本来の強さはどれぐらいなのかと考えてしまった。
きっと想像できないぐらいに強いのだろう。
「っと。お姉さん。お客さんだよ」
意識を集中する。
すると前方に魔物の気配を感じる。
「誰かが戦っているようです。急ぎましょう」
「了解」
急ぐと言っても全速では向かわない。
息が乱れていたらいざ、戦うときに隙が生まれるからだ。
近づけば状況がはっきりしてくる。
襲われていたのは荷馬車のようだ。
護衛と思われる人達がオークと戦っていた。
そう少年は聞いてくる。
「どうしたらいいんでしょう・・・」
ブリュンヒルトは迷っていた。
明らかにオーディンは暴走している。
女神アリア達を幽閉したのがいい証拠だ。
「なんとかしないと・・・」
「お姉さんの実力だと向かってもなにもできないよ?」
「そうですけど・・・」
ブリュンヒルトは強いつもりでいた。
だが、数が多かったとはいえピンチになったばかりだ。
「僕としてはゲルマン王国に戻るのをお勧めするよ」
「ゲルマン王国に?」
「あそこには建御雷神がいるからね。オーディンも下手に手をだせない」
「日本神話の武神ですか・・・」
「それに世界を安定させることを優先しているけれどそれが終わったらオーディンとは戦うことになる。きっと、お姉さんが役に立つ時がくるはずさ」
「そうでしょうか・・・?」
「まぁ、どうするか決めるのはお姉さんだよ」
「そうですね・・・。今は雌伏の時。ゲルマン王国に戻ります」
「1人で戻れる?」
「うっ・・・。自信がないです」
「しょうがないなぁ。僕が連れていってあげるよ」
少年はそう言ってブリュンヒルトの手を取った。
急ぐ旅でもないブリュンヒルトと名もわからない少年は魔物の討伐をしたりしながらゲルマン王国を目指した。
基本的に少年は手を出さない。
魔物を倒すのはブリュンヒルトの役割だった。
少年は数が多かったりブリュンヒルトの手には負えない事態になると手を貸してくれる。
幼い見た目だがその強さは本物だった。
「いったい、どういう経験をしたらそこまで強くなれるんですか?」
「ん~。そうだね・・・。クロードに付き合ってたら自然と?」
「それはどういう・・・」
「あの人。昔は戦闘狂でね。よく戦場に連れ出されたんだよ」
「こんなに幼いのに・・・。大変な目に遭っていたんですね」
「ん?お姉さん。僕のこと幼い子だと思ってる?」
「違うのですか?」
「見た目はこんなだけどお姉さんより年上だと思うよ」
「えっ・・・?」
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きっと想像できないぐらいに強いのだろう。
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すると前方に魔物の気配を感じる。
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「了解」
急ぐと言っても全速では向かわない。
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近づけば状況がはっきりしてくる。
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護衛と思われる人達がオークと戦っていた。
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