689 / 702
第六百八十九話
しおりを挟む
「助太刀します」
ブリュンヒルトはそう宣言してから駆けつけた勢いのままオークに襲いかかる。
護衛と思われる人は「助かる」と言ってオークに斬りかかった。
ブリュンヒルトと少年の活躍もあり戦闘はあっという間に終結した。
護衛の中に怪我人は出ていたが命にかかわるような怪我人はいないようだ。
荷馬車から1人の男性が降りてくる。
「助けていただきありがとうございました」
男性はそうお礼を言ってくる。
「いえ。お礼を言われるようなことでは」
「いえいえ。貴女方が来てくれなければどうなっていたことか・・・」
護衛はつけていたが、オーク相手に苦戦していたのは事実だ。
「失礼ですがお二人はどこまで行くのでしょうか?」
「私達はゲルマン王国まで行く予定です」
「そうですか・・・。厚かましいお願いは承知の上ですが我々を途中まで護衛してはいただけませんか?」
「そうですね・・・。急ぐ旅ではありませんし私は構いませんよ」
「はぁ・・・。お姉さんはお人好しだね」
少年は溜め息をつきつつそう言ってくる。
「見捨てたらなんだか目覚めが悪いじゃないですか」
「まぁ。貰えるもの貰えるならいいかな」
「そんな弱みに漬け込むようなこと・・・」
「いえいえ。護衛をしていただくのです。謝礼はきっちり払わせていただきます」
「そうですか・・・」
そこからの旅路は順調だった。
賊や魔物に襲われることもなく目的地の街にたどり着いた。
「お二人のおかげで無事に目的地に着くことができました」
「いえ。私達は何も・・・」
魔物に襲われなかったのにはわけがある。
少年が魔物が近寄ってくると殺気を飛ばしていたのだ。
相手にするのが面倒だったのだろう。
「これは少ないですが謝礼です」
「ありがとうございます」
「ん~。お姉さん。治安も良さそうだし少しこの街で遊んでいかない?」
「ええっと・・・」
「この街は羽を伸ばすならお勧めですぞ」
そう言って男性が色々な店を教えてくれた。
「おっと。熱くなってしまいましたな。我々は仕事があるのでこれで」
「はい。ありがとうございました」
「僕達も行こうか」
そう言って少年は歩いていってしまう。
ブリュンヒルトは慌ててその後を追いかけた。
お勧めされた屋台で串焼きを買い2人で食べる。
腹ごしらえが終わった後は小物店や服屋などを冷やかしてまわった。
まるで普通の女の子になったような気分だった。
この世界では困っている人が大勢いる。
それを考えると申し訳ないような気持ちになる。
そんなブリュンヒルトをしょうがないなという顔をして少年が見ていた。
ブリュンヒルトはそう宣言してから駆けつけた勢いのままオークに襲いかかる。
護衛と思われる人は「助かる」と言ってオークに斬りかかった。
ブリュンヒルトと少年の活躍もあり戦闘はあっという間に終結した。
護衛の中に怪我人は出ていたが命にかかわるような怪我人はいないようだ。
荷馬車から1人の男性が降りてくる。
「助けていただきありがとうございました」
男性はそうお礼を言ってくる。
「いえ。お礼を言われるようなことでは」
「いえいえ。貴女方が来てくれなければどうなっていたことか・・・」
護衛はつけていたが、オーク相手に苦戦していたのは事実だ。
「失礼ですがお二人はどこまで行くのでしょうか?」
「私達はゲルマン王国まで行く予定です」
「そうですか・・・。厚かましいお願いは承知の上ですが我々を途中まで護衛してはいただけませんか?」
「そうですね・・・。急ぐ旅ではありませんし私は構いませんよ」
「はぁ・・・。お姉さんはお人好しだね」
少年は溜め息をつきつつそう言ってくる。
「見捨てたらなんだか目覚めが悪いじゃないですか」
「まぁ。貰えるもの貰えるならいいかな」
「そんな弱みに漬け込むようなこと・・・」
「いえいえ。護衛をしていただくのです。謝礼はきっちり払わせていただきます」
「そうですか・・・」
そこからの旅路は順調だった。
賊や魔物に襲われることもなく目的地の街にたどり着いた。
「お二人のおかげで無事に目的地に着くことができました」
「いえ。私達は何も・・・」
魔物に襲われなかったのにはわけがある。
少年が魔物が近寄ってくると殺気を飛ばしていたのだ。
相手にするのが面倒だったのだろう。
「これは少ないですが謝礼です」
「ありがとうございます」
「ん~。お姉さん。治安も良さそうだし少しこの街で遊んでいかない?」
「ええっと・・・」
「この街は羽を伸ばすならお勧めですぞ」
そう言って男性が色々な店を教えてくれた。
「おっと。熱くなってしまいましたな。我々は仕事があるのでこれで」
「はい。ありがとうございました」
「僕達も行こうか」
そう言って少年は歩いていってしまう。
ブリュンヒルトは慌ててその後を追いかけた。
お勧めされた屋台で串焼きを買い2人で食べる。
腹ごしらえが終わった後は小物店や服屋などを冷やかしてまわった。
まるで普通の女の子になったような気分だった。
この世界では困っている人が大勢いる。
それを考えると申し訳ないような気持ちになる。
そんなブリュンヒルトをしょうがないなという顔をして少年が見ていた。
144
あなたにおすすめの小説
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる