もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです

もきち

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25.

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 秋から冬に季節が移りそうな時期になっていた。リアはそろそろ寒い冬に備えて食料や薪などの燃料の蓄えをしなければならない為、資金を作らねばと思っていた。魔獣の素材や魔の森の果実を売ればそれなりの資金にはなるが、将来を見据えなにか自分に合う仕事はないかと思っていた。
 リアは魔力の多い自分は魔術を勉強した方が金になるのではないかという結論に至ってからはツリーハウスでアルディの残してくれていた本を見ながら、今のコピペバージョンを足したりしながら独学で勉強をしていた。

 そしてやっと売れるくらいの魔法円を仕上げる事に成功した。しかし、アルディが残してくれていた魔法円に使用する材料もそろそろ無くなってしまったので仕入れなければならない。
 そんな事をしていると追放されてから1ヶ月ほど経っていた。両親や姉達はどうしているだろうか。私の事を恨んでいるかもしれない。心配しているだろうか。会いたいな、もしかして追放されてシシリーに来ているかもしれない。リアの名前で接触してみようかな。
 そんな事を思いながら街に行く準備をする。

「街に行ってくるね。冬の支度をしないといけないから。しばらく街にいるから見つからないようにしてね」
『大丈夫じゃ、アルディの魔法陣は完璧じゃ、人間に見つかる事はまずないじゃろて』
 リアはやはり黒のショールを巻き、臙脂色のローブを着込んで街に向かった。ローブを来ても寒いと思うほど季節が変わっていた。
「アルディのクローゼットから冬のローブを麻袋に入れて持ってきてよかった。街にいる間に冬になってしまうわね」
 商人ギルドによる時は甘い菓子を買う事にしている。それはもちろんヨモとお茶をする為だ。相変わらず暇を弄んでいるのだろうか。

「ヨモぉ」
「リア!久しぶりねー、あれから全然来ないんだもの、暇してたのよぉ」
 ヨモとはメモの事を笑われてから会っていなかった。
「ごめん、色々と家でしていたから」
「うれしいわ、お茶にしましょ!」
「相変わらず、暇なのね」
「忙しかった事なんてないわよ」
「フフ」
 ヨモは温かい香りのいい紅茶を入れてくれた。相変わらず紅茶にはお金を掛けている。

「んー、ヨモの入れるお茶は格別に美味しいわ」
「ありがとう、このお菓子も美味しいわ」
「よかった」
「今まで何していたの?森に帰ってたのよね?」
「森にいたり街を探索してたりもしてたわよ。まぁ主に魔法円の勉強もしていたの」
 ちょっと自慢気に話をする。

「今時、魔法円?魔法円なんて幾らもならないわよ?今はコピペの技術が上がっているから魔法陣くらい作れないと」
「むむ、そのうち魔法陣も作れるようになるために魔法円を勉強しているの。練習よ」
「あはは、そっか、ごめん、ごめん。リアは魔力が多いのね。多くないと魔法円も作れないから」
「人よりは多いみたい。だから昔から勉強しろって言われていたけど、遊んでばかりだったわ。後悔してる」
「子供の頃はみんなそんなものよ。仕方ないわ」
「あっそういえば、元モグリベルの兵士から訪ねられたんだけど、リアと同じくらいの年恰好の女を探してるって。その元兵士はモグリベルから引き渡せって言われていたひとりだったんけど、その後すぐに取り消されたけどね」
「モグリベルの兵士が私の事を?」
「リアの事か分からないけど、最近戸籍部にアリアナ・カビラって令嬢が亡命してないかとかモグリベルから問い合わせが来ていたのよ。私の所にはその元兵士から最近移住してきた女はいなかったかと聞かれたの。モグリベルからの問い合わせもその元兵士からの特徴が同じだったから、同じ人を探していると思うんだけど。何でもすごくキレイな人なんだって。だからリアかどうなのかは分からないって、あ、リアが美人じゃないって言ってないわよ。リアは愛嬌があって可愛いわよね、うふふ」
「…」
 ヨモはしまった、という顔をしているが、リアはその言葉よりも兵士やモグリベルがリアを探している事が疑問だった。

「で、月に何人もヴァイを作る人なんてないから、もしかしてリアの事かもしれないって」
「…」
「リアの事だったかな?」
 その令嬢の特徴は背丈年齢はリアと一致する。そして容姿は瞳の色が澄んだ青色でキレイな人だと言う。最大の特徴とも言える髪の色はピンクであると言う。
「どうかな…」
「リアは髪の毛は何色?その黒のショールを取ってくれる?」
「ここで?」
「いやなら、メイクルームにいきましょう?」
「そのヨモの所に来たモグリベルの兵士はなんのようだったのかな?」
「…さぁ、元兵士よ。今はシシリアキングスで冒険者をしているそうよ」
「…」
「リアの名前はその元兵士には言ってないから安心して。数人ヴァイを作った人がいたとしか言ってないわ。名前は規則だから言えないって言って帰ってもらったから」
「そっか…」
「確認させてくれる?」
 リアは腹を括るしかなかった。
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