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「ヨモ、差し入れ持って来たわよ」
「あ、商人ギルドの嵐が来た」
「へ?嵐ってなに?」
「昨日、魔術部のギル部長と素材部のワタ部長の娘のタルがやり合った原因はリアでしょ?」
「???誰と誰と誰?」
「昨日は大変だったのよぉ。でも悪いのはタルだけどね」
「だから誰なのよ?」
「昨日、素材部と魔術部で取引したでしょ?魔術部で揉めなかった?」
素材部とはローウルフの素材を取引場で、魔術部とは魔法円を取引場の事だ。
「魔法円の事?」
「そう、その事でタルが減給の上、10日間の謹慎処分になったのよ。それで自分だけじゃないって言ってタルが色々暴露しまくって、今日は事実確認のために魔術部の取引は急遽中止、てんてこまいよ。私だけは相変わらず暇だけど」
「それって私のせいなの?」
「まさか、違うわよ。魔術部は昔から問題があったの。魔法陣や円は査定するのに個人の裁量に任せている所があるから、査定員の機嫌が悪いとか相手の態度とかで査定金額が下がったり、リアみたいな新人に厳しかったりするのよ。魔法陣や円を学ぶ所が数件あるからそこの卒業生だと査定がいいとか、独学は低くするとか裏の取引とかもあって。その学校と手を組んでとかね。だから昔は独学の人は学校を進めたりしてたみたい。それを最近は撤廃しようって話になったりしてたのよ」
「はぁ」
「ごめん、リアには関係なかったわね。独学でしたのはすごいわ」
独学ではなくリアは学園で学んでいた。あまり熱心ではなかったが簡単な魔法円なら作成方法は知っていたのだ。あとは技術も問題だ。
「あっそれ、パンケーキ?ちょっと早いけどお昼にしようか?今日は何か用があったの?それとも暇つぶし?」
「ん?ああ、ちょっと相談…」
リアは行方不明のヨモの夫の事は無視しているのに、自分の家族を探すのに協力して貰うのは気が引けた。しかし確実に生きている人を探す事と生死が不明な人を探すにはモチベーションが違う。
ヨモと向かい合って座り、紅茶を入れて貰う。
「ああ、美味しい。本当にヨモの紅茶は落ち着くわ。今度入れ方を習おうかな」
「ありがとう。嬉しい。クオが疲れて帰って来た時に紅茶を入れると高ぶった体が落ち着くと言ってくれたわ。いつでも教えるわよ」
「クオって旦那さん?」
「あ、そうそう」
「紅茶はどこで購入しているの?いつもただで入れて貰って悪いから、紅茶も買ってくるわ」
「いいの、いいの。茶葉はそこの駅馬車の近くに茶葉屋があるわ。好みの茶葉があるから自分で買うから気にしないで。リアは自分の好きな茶葉を買って森のハウスで楽しめばいいわ」
「ありがとう。行ってみる」
「茶葉を入れる瓶は持って行った方がいいからね。そこで買うと高いから」
「フフ、わかった」
「それで相談って茶葉の事じゃないわよね?なんの相談?」
「その…私の家族の行方を探したいの。だからどうしたいいのかって思って」
「ああ、カビラ家ね。前に話した戸籍部の部長の話だと元々商人資格はあったけど平民になって改めて試験を受けたそうよ。もちろん、そく合格したみたいだけど。それで今までの資産が多少あるから家族そろってシシリアキングスの王都に向かうって。王都には奥様の親族がいるそうよ。そこで商売をするんじゃないかって話よ」
「そういえば、お母様の弟が隣国にいるって言ってような…」
「じゃあ間違いなさそうね。良かったじゃない居場所が分かって。そのおじさんに手紙を書いたら?」
「そう、そうね。そうするわ。あ、ありがとう。ヨモ」
「え?やだ。泣いてるの?家族に会いたいのね」
「違うわよ。そんなに子供じゃないわ。ただ…」
「ただ?」
「私、ヨモの力に全然なれないのに私はヨモに甘えてばかりだって…」
「え?そんな事?バカね。気にし過ぎよ。私の夫は死んでるわ。生きていたら帰って来るはずだし、生きていて帰って来ないのなら違う女と所帯を持っているって事ぐらい考えているわ」
「ヨモ…」
「もう!分かったわよ!夫の手続きをするわ。夫の持ち物も全部、売るか捨てるかするし!忘れる事にするから!じゃあ、リア!部屋の整理を手伝ってよ。ひとりじゃ終わらないわ」
ヨモは笑って言った。もちろん、OKだが無理やり忘れようとしてないか、慌てなくてもと言っても「いいの!」と、その日に手続きをしてしまった。
ヨモの夫は死亡届が受理されヨモは独身になった。数日後、ヨモが休みの日にヨモの家に向かった。
「あ、商人ギルドの嵐が来た」
「へ?嵐ってなに?」
「昨日、魔術部のギル部長と素材部のワタ部長の娘のタルがやり合った原因はリアでしょ?」
「???誰と誰と誰?」
「昨日は大変だったのよぉ。でも悪いのはタルだけどね」
「だから誰なのよ?」
「昨日、素材部と魔術部で取引したでしょ?魔術部で揉めなかった?」
素材部とはローウルフの素材を取引場で、魔術部とは魔法円を取引場の事だ。
「魔法円の事?」
「そう、その事でタルが減給の上、10日間の謹慎処分になったのよ。それで自分だけじゃないって言ってタルが色々暴露しまくって、今日は事実確認のために魔術部の取引は急遽中止、てんてこまいよ。私だけは相変わらず暇だけど」
「それって私のせいなの?」
「まさか、違うわよ。魔術部は昔から問題があったの。魔法陣や円は査定するのに個人の裁量に任せている所があるから、査定員の機嫌が悪いとか相手の態度とかで査定金額が下がったり、リアみたいな新人に厳しかったりするのよ。魔法陣や円を学ぶ所が数件あるからそこの卒業生だと査定がいいとか、独学は低くするとか裏の取引とかもあって。その学校と手を組んでとかね。だから昔は独学の人は学校を進めたりしてたみたい。それを最近は撤廃しようって話になったりしてたのよ」
「はぁ」
「ごめん、リアには関係なかったわね。独学でしたのはすごいわ」
独学ではなくリアは学園で学んでいた。あまり熱心ではなかったが簡単な魔法円なら作成方法は知っていたのだ。あとは技術も問題だ。
「あっそれ、パンケーキ?ちょっと早いけどお昼にしようか?今日は何か用があったの?それとも暇つぶし?」
「ん?ああ、ちょっと相談…」
リアは行方不明のヨモの夫の事は無視しているのに、自分の家族を探すのに協力して貰うのは気が引けた。しかし確実に生きている人を探す事と生死が不明な人を探すにはモチベーションが違う。
ヨモと向かい合って座り、紅茶を入れて貰う。
「ああ、美味しい。本当にヨモの紅茶は落ち着くわ。今度入れ方を習おうかな」
「ありがとう。嬉しい。クオが疲れて帰って来た時に紅茶を入れると高ぶった体が落ち着くと言ってくれたわ。いつでも教えるわよ」
「クオって旦那さん?」
「あ、そうそう」
「紅茶はどこで購入しているの?いつもただで入れて貰って悪いから、紅茶も買ってくるわ」
「いいの、いいの。茶葉はそこの駅馬車の近くに茶葉屋があるわ。好みの茶葉があるから自分で買うから気にしないで。リアは自分の好きな茶葉を買って森のハウスで楽しめばいいわ」
「ありがとう。行ってみる」
「茶葉を入れる瓶は持って行った方がいいからね。そこで買うと高いから」
「フフ、わかった」
「それで相談って茶葉の事じゃないわよね?なんの相談?」
「その…私の家族の行方を探したいの。だからどうしたいいのかって思って」
「ああ、カビラ家ね。前に話した戸籍部の部長の話だと元々商人資格はあったけど平民になって改めて試験を受けたそうよ。もちろん、そく合格したみたいだけど。それで今までの資産が多少あるから家族そろってシシリアキングスの王都に向かうって。王都には奥様の親族がいるそうよ。そこで商売をするんじゃないかって話よ」
「そういえば、お母様の弟が隣国にいるって言ってような…」
「じゃあ間違いなさそうね。良かったじゃない居場所が分かって。そのおじさんに手紙を書いたら?」
「そう、そうね。そうするわ。あ、ありがとう。ヨモ」
「え?やだ。泣いてるの?家族に会いたいのね」
「違うわよ。そんなに子供じゃないわ。ただ…」
「ただ?」
「私、ヨモの力に全然なれないのに私はヨモに甘えてばかりだって…」
「え?そんな事?バカね。気にし過ぎよ。私の夫は死んでるわ。生きていたら帰って来るはずだし、生きていて帰って来ないのなら違う女と所帯を持っているって事ぐらい考えているわ」
「ヨモ…」
「もう!分かったわよ!夫の手続きをするわ。夫の持ち物も全部、売るか捨てるかするし!忘れる事にするから!じゃあ、リア!部屋の整理を手伝ってよ。ひとりじゃ終わらないわ」
ヨモは笑って言った。もちろん、OKだが無理やり忘れようとしてないか、慌てなくてもと言っても「いいの!」と、その日に手続きをしてしまった。
ヨモの夫は死亡届が受理されヨモは独身になった。数日後、ヨモが休みの日にヨモの家に向かった。
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