もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです

もきち

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第47話

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 王都に向かう街道には沢山の馬車や旅人が列を作っていた。ユグンと王都は近距離のため行き来しやすいようだ。リアも無事に門を通り王都に入る事ができた。
 冒険者ギルドや商人ギルドが正面に建っている。そして色々なギルドも連立している。やはり大きな国の王都は都会だ。リアはまずはヨモの所に向かう。住所は聞いている。

 ヨモの紅茶専門店は大通りから外れた所にあったが、繁盛しているようだった。ヨモのお店はオープンカフェのようになっていて行き交う人々が足を止めて紅茶を楽しんでいた。店の奥で元気に接客しているヨモを発見した。多い時間帯だったのか忙しそうな店内を見てリアは時間をずらして訪れる事にした。
 街はシシリーやユグンの街より栄えていた。人々は多く皆足早に歩いていく。人の多さに酔ってしまいそうになる。

 ヨモのカフェにリアが顔を見せるとヨモは嬉しそうにカウンターの席に通してくれた。一番奥にはすでに友人らしき女性が見えた。ヨモは相変わらずコミュニケーションが高くて感心する。
「リアはもうすぐに終わるから待ってて。宿は取っているの?私の家に泊まる?」
「ありがとう。実は宿は満室で。ヨモに甘えようと思ってたの」
「全然いいよ。あ、リアに紹介するね。こちらは王都に来るときに一緒になった。シンよ。シン、彼女はリアっていうの」
 先ほど端に席に座っていた女性だった。

「はじめまして、リアです。よろしく…」
「よろしく、シンと申します」
「ええ…」
 リアは驚いた。なぜかってそこにいたのは紛れもなくあのシンフォニーだったからだ。忘れもしない憧れたレディだ。なぜ、シンフォニーとヨモが知り合いなのだ。なぜ、親しそうにしているのだ。
「キレイな人でびっくりしたでしょう?」
「え?ええ、本当に、王都で知り合ったの?」
「えっと、正確にはシシリーかな。商人ギルドで職員していると色んな人と出会うから」
「そうなんだ…」
 ヴァイを作った時という事か…
「でもシシリーではそれ以来会ってなかったのよね。ユグンの街で駅馬車が一緒だったの。で、久しぶりねって事で。しばらくは一緒に行動して貰ったの。私も1人は不安だったし」
 ヨモはにこやかに話をする。シンを見ると優雅にヨモの入れた紅茶を楽しんでいた。 
「一緒に働かないかって言ったんだけど、あまり表に出たくないって言うのよ。まあそうよね。こんだけキレイだとお店に人が殺到しちゃうしね」
「ほんとね」
 リアは少し顔が引きつっているかもしれない。
「そんな事ないわ。ヨモみたく私は人付き合いが上手くないのよ」
 端から見れば女子3人で楽しそうに談笑している所だが、リアの脳の中では整理が出来ていない。あの発表はウソだったのか、どうやってここまで来たのか、なぜヨモと仲良くしているのか、大混乱だ。

 ユリウスを奪い、今度はヨモまで奪うのか…

 リアはユリウスの事はどうでもよかったがヨモまで取られるのではないかと心が揺れた。しかし、今ここにいると言う事は、処刑を免れてリアを魔の森に追いやった事は許されたという事なのだろう。それはきっと、リアを助けたあの兵士と同じように誰かがシンフォニーを救ったのだろうと思った。それはモグリベルの最高権力者である陛下に違いなかった。

 処刑をせずに逃がしたのが陛下ならもう私は王妃にはならなくていいって事よね?だって、未来を導く次期王妃を殺そうとしていた人を王自身が助けたんだから、私の事など、もうどうでもいいのよね。まあ、幼い頃から婚約者のシンフォニーの方が可愛かったというのは事実でしょうけどね。自分のせいで誰かが死んでいたりするよりは、どこかで助かってくれていた方がいい。でもヨモと仲良くされるのは嫌だ。


「じゃあ、シンさんは今どんな仕事をしているの?」
 リアは開き直りシンに話しかけた。
「シンでいいわ。私は今冒険者ギルドに登録しているの。剣も少し習っていたから今また学び直している所よ」
「すごい、剣なんて出来るの?」
「冒険者ギルドは実力主義だからやりがいがあるわ。まだFクラスで簡単な依頼をしているだけだけど」

 どう見てもやはり主人公はシンフォニーだわ…私なんてモブ中のモブじゃない。ざまぁだってされちゃうし…

 なぜかリアはひとり凹む。
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