101 / 139
シンの事情 Ⅱ
しおりを挟む
サベチが来てから4日後「出ろ」と兵士から言われ、ようやく解放されるのだとシンは思った。
そして兵士から罪状が読み出された。
「お前は背後から女性を襲ったとして罪人となった。この国では罪人は鉱山送りの刑となる。鉱山でゴールドを10キロ掘れば解放する」
「ちょっとまって、私が罪人ですってそんな…」
「お前の言い分は通らなかった。女は剣術など教えを乞うてなどいないし、なぜ急に斬り付けられたのか理由は知らないとした。またBクラスの目撃者は殺気をもって女に攻撃をしていたと言っている」
兵士は罪状を読み上げ、シンに言った。
「斬り付けた理由を言えば、内容を考慮して貰えてゴールドのキロ数が減るかもしれんぞ」
リアはその理由を言うかどうかはシンに任せることにしたようだ。しかしシンはモグリベルの元罪人だとバレるのが怖かったとは言えなかった。
「…」
「理由を言う気がないならこのままだ。連れていけ」
「は!」
シンは鉱山に連れて行かされる事となった。ゴールドを10キロ掘らなければ解放されないのだ。
鉄格子の馬車にシンは乗せられアンバーにある鉱山に連れて行かされるようである。その馬車には数人の女が乗っていた。
「あんた、キレイな顔して何したのさ。男でも騙そうとしたのかい?」
「そんなとこ、あんたは」
「あたしは盗みだよ。働いていた店の売上をちょっとね、ちょっとだよ?それでダイヤ5グラムだって。ダイヤって難しいんだよ。ああ稼げると思って王都まで来たってのにさ。あたしはテム、あんたは?」
「シンよ。ゴールドは難しくないの?」
「あんたゴールドなの?いいねぇ初犯?ゴールドは比較的簡単だよ。結構どこから出るか限られてくるし、川や湖にもあるしね。あんた水属性なら簡単に探せるんじゃないかい?」
「水属性だけど、ゴールドの探し方は知らないわ」
「やっている内にコツを掴むよ」
「あんたは何回目なの?」
「あたし?3回目、等々ダイヤにさせられたよ。あはは」
テムは笑っている。
鉱山送りになって重く考えていた自分がバカのようだ。そうだ早くゴールド10キロを掘って脱出しよう。シンはそう思った。
アンバーの鉱山には数日掛かった。1日2回の食事は出るしトイレ休憩もある。わりと快適な旅だった。連れて来られたシンは鉱山なのだからてっきり山奥に行くのだと思っていた。
「何だい、ここは?ずいぶんと変わったね」
テムは訝しげに見ている。
「変わった?」
「ああ、前までは汚い小屋に放り込まれて山で朝から晩まで掘らされてたんだけど…」
見る限り汚い小屋はなく、整備された道に貴族の邸のような家が並んでいる。そしてまだまだ建設中のものもあった。
そしてその奥には小さいながらも真っ白な美しい城があった。
連れて来られた罪人達は驚いた。
「鉱山って言うから汚い所で作業させられると思ったのにキレイな所だねぇ」
一緒に来ていた別の女の罪人が言った。この女も初犯のようだ。
「いや、2年前はそれこそボロボロの宿舎に放り込まれて衣服も限界になるくらいまで支給されないくらいだったのに、いつのまにこんな小さな街になってんだい」
テムは2年前の光景を思い出しながら言った。
「おい、女達はこっちだ」
ひとりの見張りが手を上げる。
「あれ?あんたは…」
「なんだ、テムじゃないか。また戻って来たのか。まぁいい時に戻って来たな。やっと俺達にも運が巡って来たぜ。ひっひっひ」
「なんのこったい」
「まあ、後で分かる」
「おっそっちは美人だねぇ、ダンナが気に入るだろう」
見張りはひっひっひと下品な笑い方をし、城へと案内した。
「見張りと仲がいいのね」
シンは不愉快な見張りの男を見ながらテムに話しかけた。
「あいつは見張りじゃないよ。同じ罪人だよぉ」
「え?」
「あたしにだって訳わかんないよ。どうなってんだか」
女達はあの白い城に案内された。
女達は恐る恐る中に入ると、そこには大理石で作られたような真っ白で鏡のような床や壁が一面に広がっていた。そしてその奥には数段の階段があり、王が座るような椅子が一脚置いてある。
跪いて待つように言われ、数人の女達は訳も分からずに跪いて待った。
そして、何人かの人間を従わせてひとりの男が現れた。真っ白な衣装にマント、白銀の長い髪を靡かせてながら、中央の椅子に座った。その男は金色の瞳を輝かせているユリウスだった。
そして兵士から罪状が読み出された。
「お前は背後から女性を襲ったとして罪人となった。この国では罪人は鉱山送りの刑となる。鉱山でゴールドを10キロ掘れば解放する」
「ちょっとまって、私が罪人ですってそんな…」
「お前の言い分は通らなかった。女は剣術など教えを乞うてなどいないし、なぜ急に斬り付けられたのか理由は知らないとした。またBクラスの目撃者は殺気をもって女に攻撃をしていたと言っている」
兵士は罪状を読み上げ、シンに言った。
「斬り付けた理由を言えば、内容を考慮して貰えてゴールドのキロ数が減るかもしれんぞ」
リアはその理由を言うかどうかはシンに任せることにしたようだ。しかしシンはモグリベルの元罪人だとバレるのが怖かったとは言えなかった。
「…」
「理由を言う気がないならこのままだ。連れていけ」
「は!」
シンは鉱山に連れて行かされる事となった。ゴールドを10キロ掘らなければ解放されないのだ。
鉄格子の馬車にシンは乗せられアンバーにある鉱山に連れて行かされるようである。その馬車には数人の女が乗っていた。
「あんた、キレイな顔して何したのさ。男でも騙そうとしたのかい?」
「そんなとこ、あんたは」
「あたしは盗みだよ。働いていた店の売上をちょっとね、ちょっとだよ?それでダイヤ5グラムだって。ダイヤって難しいんだよ。ああ稼げると思って王都まで来たってのにさ。あたしはテム、あんたは?」
「シンよ。ゴールドは難しくないの?」
「あんたゴールドなの?いいねぇ初犯?ゴールドは比較的簡単だよ。結構どこから出るか限られてくるし、川や湖にもあるしね。あんた水属性なら簡単に探せるんじゃないかい?」
「水属性だけど、ゴールドの探し方は知らないわ」
「やっている内にコツを掴むよ」
「あんたは何回目なの?」
「あたし?3回目、等々ダイヤにさせられたよ。あはは」
テムは笑っている。
鉱山送りになって重く考えていた自分がバカのようだ。そうだ早くゴールド10キロを掘って脱出しよう。シンはそう思った。
アンバーの鉱山には数日掛かった。1日2回の食事は出るしトイレ休憩もある。わりと快適な旅だった。連れて来られたシンは鉱山なのだからてっきり山奥に行くのだと思っていた。
「何だい、ここは?ずいぶんと変わったね」
テムは訝しげに見ている。
「変わった?」
「ああ、前までは汚い小屋に放り込まれて山で朝から晩まで掘らされてたんだけど…」
見る限り汚い小屋はなく、整備された道に貴族の邸のような家が並んでいる。そしてまだまだ建設中のものもあった。
そしてその奥には小さいながらも真っ白な美しい城があった。
連れて来られた罪人達は驚いた。
「鉱山って言うから汚い所で作業させられると思ったのにキレイな所だねぇ」
一緒に来ていた別の女の罪人が言った。この女も初犯のようだ。
「いや、2年前はそれこそボロボロの宿舎に放り込まれて衣服も限界になるくらいまで支給されないくらいだったのに、いつのまにこんな小さな街になってんだい」
テムは2年前の光景を思い出しながら言った。
「おい、女達はこっちだ」
ひとりの見張りが手を上げる。
「あれ?あんたは…」
「なんだ、テムじゃないか。また戻って来たのか。まぁいい時に戻って来たな。やっと俺達にも運が巡って来たぜ。ひっひっひ」
「なんのこったい」
「まあ、後で分かる」
「おっそっちは美人だねぇ、ダンナが気に入るだろう」
見張りはひっひっひと下品な笑い方をし、城へと案内した。
「見張りと仲がいいのね」
シンは不愉快な見張りの男を見ながらテムに話しかけた。
「あいつは見張りじゃないよ。同じ罪人だよぉ」
「え?」
「あたしにだって訳わかんないよ。どうなってんだか」
女達はあの白い城に案内された。
女達は恐る恐る中に入ると、そこには大理石で作られたような真っ白で鏡のような床や壁が一面に広がっていた。そしてその奥には数段の階段があり、王が座るような椅子が一脚置いてある。
跪いて待つように言われ、数人の女達は訳も分からずに跪いて待った。
そして、何人かの人間を従わせてひとりの男が現れた。真っ白な衣装にマント、白銀の長い髪を靡かせてながら、中央の椅子に座った。その男は金色の瞳を輝かせているユリウスだった。
46
あなたにおすすめの小説
【完結】遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!
天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。
魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。
でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。
一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。
トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。
互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。
。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.
他サイトにも連載中
2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。
よろしくお願いいたします。m(_ _)m
水精姫の選択
六道イオリ/剣崎月
ファンタジー
見た目が美しくも奇異な小国の王女パルヴィは、財政難から大国に身売りすることになったのだが、道中で買うと言った王が死亡したと聞かされる。
買われ故国を救いたいと願う王女は引き返さずに大国へと赴き
平民に転落した元令嬢、拾ってくれた騎士がまさかの王族でした
タマ マコト
ファンタジー
没落した公爵令嬢アメリアは、婚約者の裏切りによって家も名も失い、雨の夜に倒れたところを一人の騎士カイルに救われる。
身分を隠し「ミリア」と名乗る彼女は、静かな村で小さな幸せを見つけ、少しずつ心を取り戻していく。
だが、優しくも謎めいたカイルには、王族にしか持ちえない気品と秘密があり――
それが、二人の運命を大きく動かす始まりとなるのであった。
母は何処? 父はだぁれ?
穂村満月
ファンタジー
うちは、父3人母2人妹1人の7人家族だ。
産みの母は誰だかわかるが、実父は誰だかわからない。
妹も、実妹なのか不明だ。
そんなよくわからない家族の中で暮らしていたが、ある日突然、実母がいなくなってしまった。
父たちに聞いても、母のことを教えてはくれない。
母は、どこへ行ってしまったんだろう!
というところからスタートする、
さて、実父は誰でしょう? というクイズ小説です。
変な家族に揉まれて、主人公が成長する物語でもなく、
家族とのふれあいを描くヒューマンドラマでもありません。
意味のわからない展開から、誰の子なのか想像してもらえたらいいなぁ、と思っております。
前作「死んでないのに異世界転生? 三重苦だけど頑張ります」の完結記念ssの「誰の子産むの?」のアンサーストーリーになります。
もう伏線は回収しきっているので、変なことは起きても謎は何もありません。
単体でも楽しめるように書けたらいいな、と思っておりますが、前作の設定とキャラクターが意味不明すぎて、説明するのが難しすぎました。嫁の夫をお父さんお母さん呼びするのを諦めたり、いろんな変更を行っております。設定全ては持ってこれないことを先にお詫びします。
また、先にこちらを読むと、1話目から前作のネタバレが大量に飛び出すことも、お詫び致します。
「小説家になろう」で連載していたものです。
【完結】令嬢は売られ、捨てられ、治療師として頑張ります。
まるねこ
ファンタジー
魔法が使えなかったせいで落ちこぼれ街道を突っ走り、伯爵家から売られたソフィ。
泣きっ面に蜂とはこの事、売られた先で魔物と出くわし、置いて逃げられる。
それでも挫けず平民として仕事を頑張るわ!
【手直しての再掲載です】
いつも通り、ふんわり設定です。
いつも悩んでおりますが、カテ変更しました。ファンタジーカップには参加しておりません。のんびりです。(*´꒳`*)
Copyright©︎2022-まるねこ
【完】瓶底メガネの聖女様
らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。
傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。
実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。
そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる