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「えーちょっともう最悪なんですけど」
身支度を整える為鏡を覗き込むと何だか顔が浮腫んでる。
太ったとか?ううん。ウエストは別に変わってないし、何だろう水分取り過ぎたかな?
こんな事今までなかったのに変なの。
「え、ちょっとやだ。ニキビできてるじゃん。何これー」
脂っこいもの食べ過ぎたかな。お肉系は少し控えよ。
「乙女の匂い袋持って…と」
王子早く告白してくれないかな。早く確定させちゃいたい。
親密度リセットされたっぽいから、他の攻略者もう一度やり直さなくちゃいけないんだよね。
推しメンは騎士だし体育会系でしょ、夜すごそうだから絶対押さえておきたいのに。
「あ!」
「え?」
ぼんやりとしていたら足元に転がってきた何かを思いっきり踏んでしまったみたい。
ぱきゃっと壊れる音がする。
「あ…お揃いのペンが…」
「っ!」
なにその被害者面、あんたが悪いんでしょうが!
「ごめんなさい、私が悪かったんです」
「大丈夫?また今度お揃いの物を選びに行きましょう。…どうも申し訳ありませんでした。失礼します」
「え、ちょ」
友人らしきモブがアタシを軽く睨んで手を引き去って行く。
はっとすると、女のモブだけでなく、男のモブまでこっちを見てヒソヒソする。
何でアタシが悪役令嬢見たいな扱いされてんのよ、ヒロインはアタシなのよ!
ふん、まぁいいわ。王子と結婚したらこいつらに罰与えてやるんだから。
腕をボリボリ掻き毟りながら中庭にあるガゼボへ向かう。
中庭は王子にエンカウントする確率の高い場所。と。
「エド様ぁ~。皆様もご一緒でとーっても楽しそう!アタシも一緒にいいですかぁ」
あ、推しメンとクーデレも一緒にいる。ちょうど良いかも。最近ちっとも話せてなかったし久しぶりにゆっくり相手してあげよ。
そう思って手を大きく振って王子の元に駆け寄った。
「ああ、えっと名前は何だったかな」
は?
「ボビニオン男爵家の令嬢です、殿下」
「ああそうだったね。ボビニオン嬢いいかな。私は同じ事を何度も言う事は好まない。私は貴女に名を呼ぶ事は許していない。わかったね?また3度目がないようにしっかりと覚えておいてね」
「は、はい…」
優しげなのに…すごく怖い。
匂い袋をギュッと握りしめ頷く事しか出来なかった。
何で?だってこれくれたんじゃないの?もう告白も秒読みなんでしょ?
王子はアタシの握りしめた匂い袋に目を向けると、くすりとしてそのまま立ち去ってしまった。
やっぱり直接渡されなかったからなのかも。
あのお邪魔キャラがバグってるからシナリオがおかしいんじゃない。やっぱり文句言ってやらなくちゃ。
それにしても痒い。
身支度を整える為鏡を覗き込むと何だか顔が浮腫んでる。
太ったとか?ううん。ウエストは別に変わってないし、何だろう水分取り過ぎたかな?
こんな事今までなかったのに変なの。
「え、ちょっとやだ。ニキビできてるじゃん。何これー」
脂っこいもの食べ過ぎたかな。お肉系は少し控えよ。
「乙女の匂い袋持って…と」
王子早く告白してくれないかな。早く確定させちゃいたい。
親密度リセットされたっぽいから、他の攻略者もう一度やり直さなくちゃいけないんだよね。
推しメンは騎士だし体育会系でしょ、夜すごそうだから絶対押さえておきたいのに。
「あ!」
「え?」
ぼんやりとしていたら足元に転がってきた何かを思いっきり踏んでしまったみたい。
ぱきゃっと壊れる音がする。
「あ…お揃いのペンが…」
「っ!」
なにその被害者面、あんたが悪いんでしょうが!
「ごめんなさい、私が悪かったんです」
「大丈夫?また今度お揃いの物を選びに行きましょう。…どうも申し訳ありませんでした。失礼します」
「え、ちょ」
友人らしきモブがアタシを軽く睨んで手を引き去って行く。
はっとすると、女のモブだけでなく、男のモブまでこっちを見てヒソヒソする。
何でアタシが悪役令嬢見たいな扱いされてんのよ、ヒロインはアタシなのよ!
ふん、まぁいいわ。王子と結婚したらこいつらに罰与えてやるんだから。
腕をボリボリ掻き毟りながら中庭にあるガゼボへ向かう。
中庭は王子にエンカウントする確率の高い場所。と。
「エド様ぁ~。皆様もご一緒でとーっても楽しそう!アタシも一緒にいいですかぁ」
あ、推しメンとクーデレも一緒にいる。ちょうど良いかも。最近ちっとも話せてなかったし久しぶりにゆっくり相手してあげよ。
そう思って手を大きく振って王子の元に駆け寄った。
「ああ、えっと名前は何だったかな」
は?
「ボビニオン男爵家の令嬢です、殿下」
「ああそうだったね。ボビニオン嬢いいかな。私は同じ事を何度も言う事は好まない。私は貴女に名を呼ぶ事は許していない。わかったね?また3度目がないようにしっかりと覚えておいてね」
「は、はい…」
優しげなのに…すごく怖い。
匂い袋をギュッと握りしめ頷く事しか出来なかった。
何で?だってこれくれたんじゃないの?もう告白も秒読みなんでしょ?
王子はアタシの握りしめた匂い袋に目を向けると、くすりとしてそのまま立ち去ってしまった。
やっぱり直接渡されなかったからなのかも。
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それにしても痒い。
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