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終わりのための旅
少女との会話
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しばらくの間、二人で黙って歩き続けた。
言葉はない。
あったのは、二人分の足音だけ。
やがて俺は道の脇にある、身を隠せそうな場所を見つけた。
外からは中の様子が見えにくい。
俺は周囲を見渡し、誰もいないことを確認した。
俺が中に入ると、少女もそうした。
「ここで少し休もう」
そう言って腰を下ろすと、少女も横に座る。
二人ともしばらくは呼吸を整えるだけ。
俺は少し落ち着いたところで口を開く。
「、、昨日のこと、聞いてもいいかな」
少女は小さく頷いた。
俺はできるだけゆっくりと話すように心がけ、昨日のことを聞いた。
急がせないように。
少女は最初、言葉に詰まっていたが、やがてポツポツと話し始めた。
俺が自衛隊の男を止めている間に、必死で逃げたこと。
だがすぐには遠くに行けず、近くの建物に身を隠していたこと。
そこから、様子を見ていたこと。
そして。
男がいなくなったのを見て、俺についてきたらしい。
音を立てないように、距離を取りながら。
ずっと俺の後ろを。
「、、、ずっと?」
聞くと、少女は小さく頷いた。
夜の道を、朝になるまで。
俺が振り返らないので、一定の距離を保ち。
俺は話を聞き終え、黙り込んだ。
どう反応すればいいのか、わからなかった。
「取り敢えず、休憩しよう」
逃げるように、そう言った。
少女は無言で頷く。
俺は背中を壁に預けながら、ぼんやりと思う。
これ、なんだか子猫に餌をやったあとみたいだな、と。
ついてこられてしまったので、追い払うこともできない。
責任を持つ覚悟もない。
でも、見て見ぬふりもできない。
そんな半端な気持ちで、俺は朝の光の中、少女と並んで休憩を始めた。
やがて、体の痛みが少しだけ和らいだ頃に、
俺はゆっくりと少女の方を向いた。
「、、、なあ」
急に呼ばれた少女の肩が小さく跳ねる。
こちらを見る少女。
「これからどうしたい?」
答えがあるのかもわからない問を、少女に投げた。
俺は少し間を開けて、自分の話をする。
俺のこの先の目的を。
もちろん、家に帰るというところまで。
「俺は家に帰るんだ」
「凄く遠いけど、歩いて帰る」
それだけを伝えた。
少女は表情を変えない。
ただまっすぐに俺をみて、静かに視線を落とした。
俺は続ける。
この旅は長くなること。
途中で何があるかわからないし、誰かの命の責任を背負う余裕がないこと。
遠回しに、でもはっきりと。
「ついてくるな」と言う代わりの言葉を慎重に選びながら。
ここで少女を突き放したい。
その思いが、言葉の端に滲んでいたと思う。
少女は無言のまま地面を見つめている。
小さな靴の先で、砂をいじっている。
沈黙だけが、二人の間を流れる。
言葉はない。
あったのは、二人分の足音だけ。
やがて俺は道の脇にある、身を隠せそうな場所を見つけた。
外からは中の様子が見えにくい。
俺は周囲を見渡し、誰もいないことを確認した。
俺が中に入ると、少女もそうした。
「ここで少し休もう」
そう言って腰を下ろすと、少女も横に座る。
二人ともしばらくは呼吸を整えるだけ。
俺は少し落ち着いたところで口を開く。
「、、昨日のこと、聞いてもいいかな」
少女は小さく頷いた。
俺はできるだけゆっくりと話すように心がけ、昨日のことを聞いた。
急がせないように。
少女は最初、言葉に詰まっていたが、やがてポツポツと話し始めた。
俺が自衛隊の男を止めている間に、必死で逃げたこと。
だがすぐには遠くに行けず、近くの建物に身を隠していたこと。
そこから、様子を見ていたこと。
そして。
男がいなくなったのを見て、俺についてきたらしい。
音を立てないように、距離を取りながら。
ずっと俺の後ろを。
「、、、ずっと?」
聞くと、少女は小さく頷いた。
夜の道を、朝になるまで。
俺が振り返らないので、一定の距離を保ち。
俺は話を聞き終え、黙り込んだ。
どう反応すればいいのか、わからなかった。
「取り敢えず、休憩しよう」
逃げるように、そう言った。
少女は無言で頷く。
俺は背中を壁に預けながら、ぼんやりと思う。
これ、なんだか子猫に餌をやったあとみたいだな、と。
ついてこられてしまったので、追い払うこともできない。
責任を持つ覚悟もない。
でも、見て見ぬふりもできない。
そんな半端な気持ちで、俺は朝の光の中、少女と並んで休憩を始めた。
やがて、体の痛みが少しだけ和らいだ頃に、
俺はゆっくりと少女の方を向いた。
「、、、なあ」
急に呼ばれた少女の肩が小さく跳ねる。
こちらを見る少女。
「これからどうしたい?」
答えがあるのかもわからない問を、少女に投げた。
俺は少し間を開けて、自分の話をする。
俺のこの先の目的を。
もちろん、家に帰るというところまで。
「俺は家に帰るんだ」
「凄く遠いけど、歩いて帰る」
それだけを伝えた。
少女は表情を変えない。
ただまっすぐに俺をみて、静かに視線を落とした。
俺は続ける。
この旅は長くなること。
途中で何があるかわからないし、誰かの命の責任を背負う余裕がないこと。
遠回しに、でもはっきりと。
「ついてくるな」と言う代わりの言葉を慎重に選びながら。
ここで少女を突き放したい。
その思いが、言葉の端に滲んでいたと思う。
少女は無言のまま地面を見つめている。
小さな靴の先で、砂をいじっている。
沈黙だけが、二人の間を流れる。
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