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第一章 王族から追放されました
4.王子、コボルトの寝方に驚く
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「おい、本当にここで寝ているんか?」
『拙者はこんな感じで寝ているぞ』
隙間にひっそりと立つコボスケ。あんなに美味しいブドゥを食べているなら、住むところもしっかりしていると思っていた自分に言いたい。
世の中そんなに甘くないぞと――。
コボスケは縦長い岩の隙間に立ちながら寝ていたのだ。
常にあの姿勢で寝ていたから、立てるようになったと言っても過言ではない。
「いや、流石に一緒には寝れないぞ?」
『拙者は友達ではないのか? 友達はお泊まりをするもんじゃないのか?』
コボスケは僕を睨みつけながらグルグルと唸っている。毎回思うが、コボスケの偏った知識はどこから得ているのだろうか。
「いや、一緒に寝るのは構わないぞ。ただ、立って寝るのは無理だぞ?」
流石に食われるかもしれないと思った僕はすぐにフォローすることにした。
『はにゃ? 世の中立って寝るんじゃないのか?』
ああ、目の前にいるフェンリルは自分のことをコボルトと思っているほど変わったやつだった。
『あああ! 考えても何も思いつかないぞ! 拙者は友達失格だあああ!』
コボスケは地面に頭を何度もぶつけていた。地面の方が柔らかいのか、少しずつ地面が割れて穴ができていく。
牙や爪は危ないという認識だったが、石頭も装備していたとは……。
それにしても、さっき唸っていたのは考えごとをしていたらしい。なんとも紛らわしいことをする。
頭をぶつけてできた穴は、ちょうど寝るのに良さそうな大きさになっていた。
「僕のために寝床を作ってくれたんだろ?」
ある程度葉っぱを敷いて、その上に寝ればどうにかなるだろう。
『はにゃ? 拙者、アドルの役にたったのか?』
僕が頷くとコボスケは目を輝かせていた。少し手のかかる弟……いや、手のかかる脅威的な生物だな。
奇妙な行動をするコボスケのおかげで寝床はどうにかなりそうだ。
今も嬉しいのか僕の周りをグルグルと回っている。相変わらず速くて残像しか見えない。
ただ、これからの目標は決まった。まずは衣食住の"住"を整えることだ。
ここから逃げ出すことを考えても、こいつと一緒だときっと無理だろう。
今もいつ食べようと思っているのか、目が光っている。眩しいほどギラギラしている。
「じゃあ、あとは葉っぱを敷いて寝るか」
『それは拙者にお任せを!』
コボスケは素早く木に登っていく。
それも数秒もかからないうちに戻ってきた。手には柔らかい葉をたくさん持っている。
本当に朝まで一緒に過ごせるのか心配になってきた。
♢
『グルルルル! グルルルル!』
寝ている僕の隣ではフェンリルが唸っている。正確に言えばいびきをしているのだろう。だが、一定のリズムで唸るのだ。
コボスケが立って寝ている理由を聞いたら、外敵から身を守るためだと言っていた。これだけ唸っていたら敵も近づいてこないはずだが……。
「お前もうちょっと離れ――」
抱きついてくるコボスケを僕は一生懸命引き離すが、力が強いため全く動く気配がしない。
『アドルとも……だち』
寝言を言っているのだろう。コボスケの口から僕の名前が出てきた。
知らない辺境の島に来て、一人でどうしようかと思っていたが、こいつがいたから自然と寂しさは感じなかった。
貴族達みたいに無視もしないし、しっかり目を合わせて話してくれる。
何より僕のことを友達として一番に考えてくれる。
ひょっとしたら友達はこいつだけかもしれない。まだ一日しか一緒にいないが、それは伝わってくる。
「コボスケありがとな」
身動きも取れない僕の体は、コボスケの胸の中でもふもふして眠りについた。
『拙者はこんな感じで寝ているぞ』
隙間にひっそりと立つコボスケ。あんなに美味しいブドゥを食べているなら、住むところもしっかりしていると思っていた自分に言いたい。
世の中そんなに甘くないぞと――。
コボスケは縦長い岩の隙間に立ちながら寝ていたのだ。
常にあの姿勢で寝ていたから、立てるようになったと言っても過言ではない。
「いや、流石に一緒には寝れないぞ?」
『拙者は友達ではないのか? 友達はお泊まりをするもんじゃないのか?』
コボスケは僕を睨みつけながらグルグルと唸っている。毎回思うが、コボスケの偏った知識はどこから得ているのだろうか。
「いや、一緒に寝るのは構わないぞ。ただ、立って寝るのは無理だぞ?」
流石に食われるかもしれないと思った僕はすぐにフォローすることにした。
『はにゃ? 世の中立って寝るんじゃないのか?』
ああ、目の前にいるフェンリルは自分のことをコボルトと思っているほど変わったやつだった。
『あああ! 考えても何も思いつかないぞ! 拙者は友達失格だあああ!』
コボスケは地面に頭を何度もぶつけていた。地面の方が柔らかいのか、少しずつ地面が割れて穴ができていく。
牙や爪は危ないという認識だったが、石頭も装備していたとは……。
それにしても、さっき唸っていたのは考えごとをしていたらしい。なんとも紛らわしいことをする。
頭をぶつけてできた穴は、ちょうど寝るのに良さそうな大きさになっていた。
「僕のために寝床を作ってくれたんだろ?」
ある程度葉っぱを敷いて、その上に寝ればどうにかなるだろう。
『はにゃ? 拙者、アドルの役にたったのか?』
僕が頷くとコボスケは目を輝かせていた。少し手のかかる弟……いや、手のかかる脅威的な生物だな。
奇妙な行動をするコボスケのおかげで寝床はどうにかなりそうだ。
今も嬉しいのか僕の周りをグルグルと回っている。相変わらず速くて残像しか見えない。
ただ、これからの目標は決まった。まずは衣食住の"住"を整えることだ。
ここから逃げ出すことを考えても、こいつと一緒だときっと無理だろう。
今もいつ食べようと思っているのか、目が光っている。眩しいほどギラギラしている。
「じゃあ、あとは葉っぱを敷いて寝るか」
『それは拙者にお任せを!』
コボスケは素早く木に登っていく。
それも数秒もかからないうちに戻ってきた。手には柔らかい葉をたくさん持っている。
本当に朝まで一緒に過ごせるのか心配になってきた。
♢
『グルルルル! グルルルル!』
寝ている僕の隣ではフェンリルが唸っている。正確に言えばいびきをしているのだろう。だが、一定のリズムで唸るのだ。
コボスケが立って寝ている理由を聞いたら、外敵から身を守るためだと言っていた。これだけ唸っていたら敵も近づいてこないはずだが……。
「お前もうちょっと離れ――」
抱きついてくるコボスケを僕は一生懸命引き離すが、力が強いため全く動く気配がしない。
『アドルとも……だち』
寝言を言っているのだろう。コボスケの口から僕の名前が出てきた。
知らない辺境の島に来て、一人でどうしようかと思っていたが、こいつがいたから自然と寂しさは感じなかった。
貴族達みたいに無視もしないし、しっかり目を合わせて話してくれる。
何より僕のことを友達として一番に考えてくれる。
ひょっとしたら友達はこいつだけかもしれない。まだ一日しか一緒にいないが、それは伝わってくる。
「コボスケありがとな」
身動きも取れない僕の体は、コボスケの胸の中でもふもふして眠りについた。
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