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第七章 家庭訪問編
63.姫様、アドル兄様を語る ※メアリー視点
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「アーサーお兄様、言葉は考えて話した方が良いと思います」
「なっ!? メアリーも今の国の状況を知っているだろ?」
私もアドル兄様がいなくなった国は脆くなったと感じている。
ちゃんと機能していないといけない、王族を支える宰相や宮廷顧問、魔法省、騎士団のトップクラスがアドル兄様のファンクラブ所属だ。
後続を育てる学園関係者も含むと、今後の国として成り立たなくなるだろう。
それにアドル兄様が建国したことを知れば、一斉にここの島に来ることは確実だろう。
レオン兄様やマリア姉様まで移住してくる可能性も考えられる。
ただ、国の話とアドル兄様とはもう無関係だ。父はアドル兄様に旅をさせていると言っていたが、当の本人は国を追放されていると思っている。
いくら帰って来ても良いと言われても、一度追放されたことは記憶に残っている。
私でも同じ立場なら帰る気にもならない。
「国の問題とアドルお兄様の幸せは別です。それに話すのが苦手な私に言われても気づかないんですか?」
この島に来てからアドル兄様が前と違うことはすぐにわかった。いつも必死に頑張っていたアドル兄様が、毎日笑っていたのだ。
その幸せそうな姿を見て、本当に良かったと思った。
私も城の中は居心地が悪かった。毎日令嬢達はお互いを探りながら笑って過ごさないといけない。
それが嫌で魔法を勉強していたら、私は才能が開花しただけだ。
アドル兄様はきっと頑張っている姿が人を惹きつけたのだろう。
ただ、あの時の毎日辛そうに頑張る姿より、今の笑顔のアドル兄様の方が何倍も素敵に輝いている。
「アーサーお兄様もアドル兄様の生活を見ていたら楽しいですよ。私のお友達も紹介したいですし!」
「そうか……。まぁ、アドルが元気にやっていることを伝えたらまずは良いだろうしな」
そう言ってアーサーお兄様は、魔道具に魔石を詰めていた。きっとファンクラブから頼まれていた肖像画の撮影だろう。
アーサーお兄様が裏で貴族達に一番評価された魔道具ってトルンルンだったかな。
元々貴族達はお金があり生活には困っていない。どちらかといえば技術革新には興味はなく、あるのは趣味や嗜好という娯楽だ。
女を買うか美味しいものを食べる。それが貴族の楽しみだった。
そんな貴族界を一瞬にして変えたのがアドル兄様の存在だと言われている。
初めはまた将来有望な王族が生まれたと思っていたと思う。自分の子ども達が将来その人達に尽くす存在だと思われるだろう。
だが、どれだけ頑張っても才能がないその王子にいつのまにか惹かれていた。きっと王族と比べて未熟な自分達とアドルを重ねていた部分もあるのだろう。
いつのまにかそんなアドル兄様はみんなの推しになっていた。
大人になって努力を怠っていた貴族達が、感化されて真面目になるほどだ。
ちなみに今の話はファンクラブで発売している"アドル王子の推し活入門編"に書かれていた。
偶然できた魔道具もそんな彼らにとっては、画期的だったのだろう。
ファンクラブ創設者達と私達とはアドル兄様を愛する歴史が違うからね。
あの人達はアドル兄様が生きていることを知れただけで、再び頑張れるだろう。
私はアドル兄様がいないと何も頑張れないからね。
「じゃあ、アドル兄様のところに行きましょ!」
私はアーサーお兄様の手を持って、アドル兄様のところへ向かった。
「なっ!? メアリーも今の国の状況を知っているだろ?」
私もアドル兄様がいなくなった国は脆くなったと感じている。
ちゃんと機能していないといけない、王族を支える宰相や宮廷顧問、魔法省、騎士団のトップクラスがアドル兄様のファンクラブ所属だ。
後続を育てる学園関係者も含むと、今後の国として成り立たなくなるだろう。
それにアドル兄様が建国したことを知れば、一斉にここの島に来ることは確実だろう。
レオン兄様やマリア姉様まで移住してくる可能性も考えられる。
ただ、国の話とアドル兄様とはもう無関係だ。父はアドル兄様に旅をさせていると言っていたが、当の本人は国を追放されていると思っている。
いくら帰って来ても良いと言われても、一度追放されたことは記憶に残っている。
私でも同じ立場なら帰る気にもならない。
「国の問題とアドルお兄様の幸せは別です。それに話すのが苦手な私に言われても気づかないんですか?」
この島に来てからアドル兄様が前と違うことはすぐにわかった。いつも必死に頑張っていたアドル兄様が、毎日笑っていたのだ。
その幸せそうな姿を見て、本当に良かったと思った。
私も城の中は居心地が悪かった。毎日令嬢達はお互いを探りながら笑って過ごさないといけない。
それが嫌で魔法を勉強していたら、私は才能が開花しただけだ。
アドル兄様はきっと頑張っている姿が人を惹きつけたのだろう。
ただ、あの時の毎日辛そうに頑張る姿より、今の笑顔のアドル兄様の方が何倍も素敵に輝いている。
「アーサーお兄様もアドル兄様の生活を見ていたら楽しいですよ。私のお友達も紹介したいですし!」
「そうか……。まぁ、アドルが元気にやっていることを伝えたらまずは良いだろうしな」
そう言ってアーサーお兄様は、魔道具に魔石を詰めていた。きっとファンクラブから頼まれていた肖像画の撮影だろう。
アーサーお兄様が裏で貴族達に一番評価された魔道具ってトルンルンだったかな。
元々貴族達はお金があり生活には困っていない。どちらかといえば技術革新には興味はなく、あるのは趣味や嗜好という娯楽だ。
女を買うか美味しいものを食べる。それが貴族の楽しみだった。
そんな貴族界を一瞬にして変えたのがアドル兄様の存在だと言われている。
初めはまた将来有望な王族が生まれたと思っていたと思う。自分の子ども達が将来その人達に尽くす存在だと思われるだろう。
だが、どれだけ頑張っても才能がないその王子にいつのまにか惹かれていた。きっと王族と比べて未熟な自分達とアドルを重ねていた部分もあるのだろう。
いつのまにかそんなアドル兄様はみんなの推しになっていた。
大人になって努力を怠っていた貴族達が、感化されて真面目になるほどだ。
ちなみに今の話はファンクラブで発売している"アドル王子の推し活入門編"に書かれていた。
偶然できた魔道具もそんな彼らにとっては、画期的だったのだろう。
ファンクラブ創設者達と私達とはアドル兄様を愛する歴史が違うからね。
あの人達はアドル兄様が生きていることを知れただけで、再び頑張れるだろう。
私はアドル兄様がいないと何も頑張れないからね。
「じゃあ、アドル兄様のところに行きましょ!」
私はアーサーお兄様の手を持って、アドル兄様のところへ向かった。
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