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第一章 外れスキル

78.テンプレ展開ですか?

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 あれから二日経ち最後の野営を終わらせて王都に向かっていた。

 途中の村で調味料を買い、さらにパワーアップされた生活チートは気づいたら御者やリモン達には欠かせないものになっていた。

「ケントくんぜひうちのパーティーに来てください!」

 リチアは見た目と反対に常に俺に引っ付いてずっとパーティーに誘っている。

「いやー、検討しておきます」

「絶対ですよ! もう私達が予約しましたからね!」

「リチアもその辺にしてやれよ」

「だってケントくん便利だもん! お家に一人は欲しいじゃん」

「たしかに……」

 今も俺を取られないようにマルクスとラルフに抱きかかえられているけどな。

 スキル【理学療法】の使い方は違うが、いつのまにか生活チートとして覚醒してきている。

「ガゥ!」

 話をしていると突然ボスが吠え出した。

「前方から血の匂いがするって言ってるぞ」

 胸ポケットに隠れているコロポはボスの会話を読み取り伝えてきた。

「ボスが前方から血の匂いがするって言ってます」

「うえっ!? ケントくんわかるのか?」

 ケントの発言に他の人達は驚いた。それでもさすがは冒険者達だ。すぐに戦闘態勢に入った。

「距離はどれくらいかわかるか?」

「ボスわかるか?」

 ボスに確認をすると大体わかっているのかすぐに返答が返ってきた。

「ガゥ!」

「ここから数kmぐらいじゃ」

「数kmらしいのですぐ近くらしいです」

「わかった!」

 マルクスは御者に確認しに行くと、元々予定の通り道になるため戦闘が終わるまで待機するか、参加しに行くかのどちらかの選択を迫られた。

「俺達はみんなを助けるのが依頼だから、ここで待機するのがベストだと思う。」

「私もそれに賛成です」

「ケント達はどうだ?」

 マルクスに聞かれたが俺は迷った。俺とラルフは戦う力もなく、体も小さいため邪魔になる。

 ただできるのは俺の治療とラルフの鑑定ぐらいだ。

「俺も行かないのに賛成する。でもマルクスさんかケントが行くなら俺も行く」

 ラルフは俺達の意見に合わせるそうだ。

「ちなみに俺は助けに行こうと思う。ケントの力で助けられる人がいるだろう? なら俺はそいつらを引っ張ってでも連れてくるぞ」

 マルクスはケントのスキルを把握しているからこそ最良な案を出してきた。

 俺達を傷つけずに人々を助けに行くという選択肢を……。

「なら俺も行きます。自分の力で治したいです!」

「わかった! お前達はどうする?」

「御者が良ければ俺達も……」

 この中で冒険者関係じゃないのは御者のみだった。

 依頼主でもあり命を最優先に守られるのは御者だ。

 依頼を受けたリモン達はそんな御者を放って助けに行くことは出来なかった。

「全くお前らは……。俺が行けばみんな行くんだろ? 行くぞ!」

 御者は馬のスピードを速めボスの案内で見つからないところまで馬車を進めた。この人も結構脳筋なのかもしれないと俺は内心思った。

 だって、敵が現れたって聞いた時の顔が誰よりもワクワクしているのだ。





 襲われている近くに行くとさっきよりも血の臭いは強くなった。

 遠くからではあまり見えないが人型の大きな魔物と小さい魔物が数体いることが確認できる。

「エリートゴブリンとゴブリンの群れです」

 すかさず獣人の特徴である視覚とスキル【放射線技師】を使って、魔物の種類を見極めていた。

 時折魔物図鑑を見ていたのはこういう時のためだろう。

「戦況は?」

「鎧を着た人が数名倒れているのと真ん中の馬車を守って戦っているのが数名います」

「よし、まずは俺達前衛職が近づく。その後ろからリチアとカレンは付いて来い」

 前衛であるマルクス、リモン、カルロが先に近づき、後衛職のカレンとリチアは後方から支援する形となった。

「マルクスさん待ってください」

「なんだラルフ?」

「あの大きな奴の首元にもあれが付いてます!」

「あれって……」

「はい、強制進化の首輪です。ただ、劣化版らしいです」

「それなら僕が行ってもいいですか? 近くまで行って怪我人の状態も確認できますし」

 戦う力がない俺はどこか心の中で悔しさを感じていた。

 そんな俺の表情を見てマルクスはまず首輪を優先的に外すことを念頭に作戦を立てた。

 作戦は以下の三点で進めるようになった。

1.前衛三人が助太刀にはいり魔物を引きつける。

2.ケントはボスに跨り、コロポのスキルで姿を隠しエリートゴブリンに近づく。

3.御者に近づいてきたものは後衛二人で対処する。

「お前ら大丈夫か?」

「はい!」

「ケントは無理だと思ったらすぐに離れろ。 俺達だけでもどうにかする。だから迷わず行け!」

「行くぞ!」

 マルクスの掛け声とともに俺達は走り出した。
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