78 / 281
第一章 外れスキル
78.テンプレ展開ですか?
しおりを挟む
あれから二日経ち最後の野営を終わらせて王都に向かっていた。
途中の村で調味料を買い、さらにパワーアップされた生活チートは気づいたら御者やリモン達には欠かせないものになっていた。
「ケントくんぜひうちのパーティーに来てください!」
リチアは見た目と反対に常に俺に引っ付いてずっとパーティーに誘っている。
「いやー、検討しておきます」
「絶対ですよ! もう私達が予約しましたからね!」
「リチアもその辺にしてやれよ」
「だってケントくん便利だもん! お家に一人は欲しいじゃん」
「たしかに……」
今も俺を取られないようにマルクスとラルフに抱きかかえられているけどな。
スキル【理学療法】の使い方は違うが、いつのまにか生活チートとして覚醒してきている。
「ガゥ!」
話をしていると突然ボスが吠え出した。
「前方から血の匂いがするって言ってるぞ」
胸ポケットに隠れているコロポはボスの会話を読み取り伝えてきた。
「ボスが前方から血の匂いがするって言ってます」
「うえっ!? ケントくんわかるのか?」
ケントの発言に他の人達は驚いた。それでもさすがは冒険者達だ。すぐに戦闘態勢に入った。
「距離はどれくらいかわかるか?」
「ボスわかるか?」
ボスに確認をすると大体わかっているのかすぐに返答が返ってきた。
「ガゥ!」
「ここから数kmぐらいじゃ」
「数kmらしいのですぐ近くらしいです」
「わかった!」
マルクスは御者に確認しに行くと、元々予定の通り道になるため戦闘が終わるまで待機するか、参加しに行くかのどちらかの選択を迫られた。
「俺達はみんなを助けるのが依頼だから、ここで待機するのがベストだと思う。」
「私もそれに賛成です」
「ケント達はどうだ?」
マルクスに聞かれたが俺は迷った。俺とラルフは戦う力もなく、体も小さいため邪魔になる。
ただできるのは俺の治療とラルフの鑑定ぐらいだ。
「俺も行かないのに賛成する。でもマルクスさんかケントが行くなら俺も行く」
ラルフは俺達の意見に合わせるそうだ。
「ちなみに俺は助けに行こうと思う。ケントの力で助けられる人がいるだろう? なら俺はそいつらを引っ張ってでも連れてくるぞ」
マルクスはケントのスキルを把握しているからこそ最良な案を出してきた。
俺達を傷つけずに人々を助けに行くという選択肢を……。
「なら俺も行きます。自分の力で治したいです!」
「わかった! お前達はどうする?」
「御者が良ければ俺達も……」
この中で冒険者関係じゃないのは御者のみだった。
依頼主でもあり命を最優先に守られるのは御者だ。
依頼を受けたリモン達はそんな御者を放って助けに行くことは出来なかった。
「全くお前らは……。俺が行けばみんな行くんだろ? 行くぞ!」
御者は馬のスピードを速めボスの案内で見つからないところまで馬車を進めた。この人も結構脳筋なのかもしれないと俺は内心思った。
だって、敵が現れたって聞いた時の顔が誰よりもワクワクしているのだ。
♢
襲われている近くに行くとさっきよりも血の臭いは強くなった。
遠くからではあまり見えないが人型の大きな魔物と小さい魔物が数体いることが確認できる。
「エリートゴブリンとゴブリンの群れです」
すかさず獣人の特徴である視覚とスキル【放射線技師】を使って、魔物の種類を見極めていた。
時折魔物図鑑を見ていたのはこういう時のためだろう。
「戦況は?」
「鎧を着た人が数名倒れているのと真ん中の馬車を守って戦っているのが数名います」
「よし、まずは俺達前衛職が近づく。その後ろからリチアとカレンは付いて来い」
前衛であるマルクス、リモン、カルロが先に近づき、後衛職のカレンとリチアは後方から支援する形となった。
「マルクスさん待ってください」
「なんだラルフ?」
「あの大きな奴の首元にもあれが付いてます!」
「あれって……」
「はい、強制進化の首輪です。ただ、劣化版らしいです」
「それなら僕が行ってもいいですか? 近くまで行って怪我人の状態も確認できますし」
戦う力がない俺はどこか心の中で悔しさを感じていた。
そんな俺の表情を見てマルクスはまず首輪を優先的に外すことを念頭に作戦を立てた。
作戦は以下の三点で進めるようになった。
1.前衛三人が助太刀にはいり魔物を引きつける。
2.ケントはボスに跨り、コロポのスキルで姿を隠しエリートゴブリンに近づく。
3.御者に近づいてきたものは後衛二人で対処する。
「お前ら大丈夫か?」
「はい!」
「ケントは無理だと思ったらすぐに離れろ。 俺達だけでもどうにかする。だから迷わず行け!」
「行くぞ!」
マルクスの掛け声とともに俺達は走り出した。
途中の村で調味料を買い、さらにパワーアップされた生活チートは気づいたら御者やリモン達には欠かせないものになっていた。
「ケントくんぜひうちのパーティーに来てください!」
リチアは見た目と反対に常に俺に引っ付いてずっとパーティーに誘っている。
「いやー、検討しておきます」
「絶対ですよ! もう私達が予約しましたからね!」
「リチアもその辺にしてやれよ」
「だってケントくん便利だもん! お家に一人は欲しいじゃん」
「たしかに……」
今も俺を取られないようにマルクスとラルフに抱きかかえられているけどな。
スキル【理学療法】の使い方は違うが、いつのまにか生活チートとして覚醒してきている。
「ガゥ!」
話をしていると突然ボスが吠え出した。
「前方から血の匂いがするって言ってるぞ」
胸ポケットに隠れているコロポはボスの会話を読み取り伝えてきた。
「ボスが前方から血の匂いがするって言ってます」
「うえっ!? ケントくんわかるのか?」
ケントの発言に他の人達は驚いた。それでもさすがは冒険者達だ。すぐに戦闘態勢に入った。
「距離はどれくらいかわかるか?」
「ボスわかるか?」
ボスに確認をすると大体わかっているのかすぐに返答が返ってきた。
「ガゥ!」
「ここから数kmぐらいじゃ」
「数kmらしいのですぐ近くらしいです」
「わかった!」
マルクスは御者に確認しに行くと、元々予定の通り道になるため戦闘が終わるまで待機するか、参加しに行くかのどちらかの選択を迫られた。
「俺達はみんなを助けるのが依頼だから、ここで待機するのがベストだと思う。」
「私もそれに賛成です」
「ケント達はどうだ?」
マルクスに聞かれたが俺は迷った。俺とラルフは戦う力もなく、体も小さいため邪魔になる。
ただできるのは俺の治療とラルフの鑑定ぐらいだ。
「俺も行かないのに賛成する。でもマルクスさんかケントが行くなら俺も行く」
ラルフは俺達の意見に合わせるそうだ。
「ちなみに俺は助けに行こうと思う。ケントの力で助けられる人がいるだろう? なら俺はそいつらを引っ張ってでも連れてくるぞ」
マルクスはケントのスキルを把握しているからこそ最良な案を出してきた。
俺達を傷つけずに人々を助けに行くという選択肢を……。
「なら俺も行きます。自分の力で治したいです!」
「わかった! お前達はどうする?」
「御者が良ければ俺達も……」
この中で冒険者関係じゃないのは御者のみだった。
依頼主でもあり命を最優先に守られるのは御者だ。
依頼を受けたリモン達はそんな御者を放って助けに行くことは出来なかった。
「全くお前らは……。俺が行けばみんな行くんだろ? 行くぞ!」
御者は馬のスピードを速めボスの案内で見つからないところまで馬車を進めた。この人も結構脳筋なのかもしれないと俺は内心思った。
だって、敵が現れたって聞いた時の顔が誰よりもワクワクしているのだ。
♢
襲われている近くに行くとさっきよりも血の臭いは強くなった。
遠くからではあまり見えないが人型の大きな魔物と小さい魔物が数体いることが確認できる。
「エリートゴブリンとゴブリンの群れです」
すかさず獣人の特徴である視覚とスキル【放射線技師】を使って、魔物の種類を見極めていた。
時折魔物図鑑を見ていたのはこういう時のためだろう。
「戦況は?」
「鎧を着た人が数名倒れているのと真ん中の馬車を守って戦っているのが数名います」
「よし、まずは俺達前衛職が近づく。その後ろからリチアとカレンは付いて来い」
前衛であるマルクス、リモン、カルロが先に近づき、後衛職のカレンとリチアは後方から支援する形となった。
「マルクスさん待ってください」
「なんだラルフ?」
「あの大きな奴の首元にもあれが付いてます!」
「あれって……」
「はい、強制進化の首輪です。ただ、劣化版らしいです」
「それなら僕が行ってもいいですか? 近くまで行って怪我人の状態も確認できますし」
戦う力がない俺はどこか心の中で悔しさを感じていた。
そんな俺の表情を見てマルクスはまず首輪を優先的に外すことを念頭に作戦を立てた。
作戦は以下の三点で進めるようになった。
1.前衛三人が助太刀にはいり魔物を引きつける。
2.ケントはボスに跨り、コロポのスキルで姿を隠しエリートゴブリンに近づく。
3.御者に近づいてきたものは後衛二人で対処する。
「お前ら大丈夫か?」
「はい!」
「ケントは無理だと思ったらすぐに離れろ。 俺達だけでもどうにかする。だから迷わず行け!」
「行くぞ!」
マルクスの掛け声とともに俺達は走り出した。
13
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる