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第一章 外れスキル
80.馬車の中 ※別視点
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突然起きた出来事にまた私は恐怖に陥った。それは隣町の公務に行った帰りに起きたのだ。
「殿下そろそろ王都に着きますので準備をお願いします」
私は護衛騎士から声を掛けられ、心の準備をしていた。また戦場に戻るのかと……。
私はこの国の王族の一人だ。王位継承権は三番目だから特に今後継ぐ予定はない。
だからこそ自由に生きようと思ったが、外れスキルのため外に出ることもできず、一人では生きられなかった。
正確に言えば王族として外れスキルなのを広めてはいけないため、外に出ることが出来なかった。
王都に近づくと急然馬車が揺れた。
「殿下馬車の中から出ないでください!」
騎士から声を掛けられすぐに何が起きているか判断ができた。
小さな窓から覗くと沢山のゴブリンが襲いかかってきたのだ。
外れスキルの私は戦うことも出来ずただ無事に終わるのを祈るだけだった。
次第に騎士達も疲労がみえてくると、怪我をして倒れる者もいた。
何も出来ない自分に腹が立った。だけど、私が出ると迷惑をかけてしまう。
そんな中突然の大声にビクッとしてしまった。
「くそやろー! チビどもかかってこんかー!」
なんとも知能が低そうな声に思わず笑ってしまった。
騎士が戦っている時に私は不謹慎なこと……。
そして驚くことはこれだけではなかった。
なんと怪我をして倒れていた人達が突然、光とともに出血が止まっていた。
騎士達は何か知っているようだったが、近くにいない私には声が聞こえなかった。
怪我をしていた騎士達の表情は良くなり気づけば戦況は変わっていた。
ハンマーを持った男が中心として戦っていたが急に魔物のボスの上に水の塊が現れてたのだ。
きっと誰かが使った魔法だろう。普段見る水属性魔法の水球より大きく、なぜかブクブクと泡が吹いていた。
私には出来ない魔法と初めてみた光景に不謹慎ではあるがどこか惹かれてしまった。
水球が頭の上に落ちると破裂しゴブリンが悶えているといつのまにか戦闘は終わっていた。
一瞬で決着が着き私は何が起きたのかわからなかった。
しかし、もっと理解出来なかったのは私とそんなに年が変わらない少年の行動だった。
急に現れたと思ったら騎士達の方へ向かうと何か魔法を使っていた。
そう、騎士達を癒していたのは彼だったのだ。
私と同じぐらいの年齢で魔物と戦う勇気もあり、人々を治す力を持っていた。
王子である私の外れスキルでは出来ないことを簡単にやっていた彼を見て少し嫉妬とともに尊敬していた。
そんな彼でも治せないものもあった。それは今回の御者を務めていたルーカスだった。
ゴブリンに初めに襲われたのはルーカスだった。
ルーカスの胸元には矢が刺さっており多量の血が流れていた。
そんなルーカスを彼は必死に助けようとしていた。
魔法を使っても血が止まらないのかずっと魔法を使っていた。
そんな彼を誰も責めることはできないし、むしろ騎士達を助けてもらい感謝しかない。
それなのに彼はルーカスを助けられないことに涙を流していた。
その姿に私の心は完全に奪われてしまったようだ。
こんな年が近い少年が必死に命を助けようとしている。
私が今にでも投げ出したい命を……。
気づくと私は馬車の扉を開けてその少年の元へ向かっていた。
「殿下そろそろ王都に着きますので準備をお願いします」
私は護衛騎士から声を掛けられ、心の準備をしていた。また戦場に戻るのかと……。
私はこの国の王族の一人だ。王位継承権は三番目だから特に今後継ぐ予定はない。
だからこそ自由に生きようと思ったが、外れスキルのため外に出ることもできず、一人では生きられなかった。
正確に言えば王族として外れスキルなのを広めてはいけないため、外に出ることが出来なかった。
王都に近づくと急然馬車が揺れた。
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小さな窓から覗くと沢山のゴブリンが襲いかかってきたのだ。
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そんな中突然の大声にビクッとしてしまった。
「くそやろー! チビどもかかってこんかー!」
なんとも知能が低そうな声に思わず笑ってしまった。
騎士が戦っている時に私は不謹慎なこと……。
そして驚くことはこれだけではなかった。
なんと怪我をして倒れていた人達が突然、光とともに出血が止まっていた。
騎士達は何か知っているようだったが、近くにいない私には声が聞こえなかった。
怪我をしていた騎士達の表情は良くなり気づけば戦況は変わっていた。
ハンマーを持った男が中心として戦っていたが急に魔物のボスの上に水の塊が現れてたのだ。
きっと誰かが使った魔法だろう。普段見る水属性魔法の水球より大きく、なぜかブクブクと泡が吹いていた。
私には出来ない魔法と初めてみた光景に不謹慎ではあるがどこか惹かれてしまった。
水球が頭の上に落ちると破裂しゴブリンが悶えているといつのまにか戦闘は終わっていた。
一瞬で決着が着き私は何が起きたのかわからなかった。
しかし、もっと理解出来なかったのは私とそんなに年が変わらない少年の行動だった。
急に現れたと思ったら騎士達の方へ向かうと何か魔法を使っていた。
そう、騎士達を癒していたのは彼だったのだ。
私と同じぐらいの年齢で魔物と戦う勇気もあり、人々を治す力を持っていた。
王子である私の外れスキルでは出来ないことを簡単にやっていた彼を見て少し嫉妬とともに尊敬していた。
そんな彼でも治せないものもあった。それは今回の御者を務めていたルーカスだった。
ゴブリンに初めに襲われたのはルーカスだった。
ルーカスの胸元には矢が刺さっており多量の血が流れていた。
そんなルーカスを彼は必死に助けようとしていた。
魔法を使っても血が止まらないのかずっと魔法を使っていた。
そんな彼を誰も責めることはできないし、むしろ騎士達を助けてもらい感謝しかない。
それなのに彼はルーカスを助けられないことに涙を流していた。
その姿に私の心は完全に奪われてしまったようだ。
こんな年が近い少年が必死に命を助けようとしている。
私が今にでも投げ出したい命を……。
気づくと私は馬車の扉を開けてその少年の元へ向かっていた。
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