259 / 281
第一章 外れスキル
259.目覚めないケント ※ラルフ視点
しおりを挟む
その後パーティーはすぐに中止し、ケントについて話し合うことになった。参加者は王族やケントに関わる者、そして貴族の爵位が高い権力者達だ。
ちなみに孤児院の子ども達は先に帰って行った。
「魔物を呼び寄せるか危害を加える者なら、すぐに殺してしまえ!」
「今回の功労者にそんなことを申すのか!」
「ならまた魔物が近づいてくるのを民を巻き込んで解決法を探せというのか」
「まだ魔物が来るとは決まってないではないか」
「でもこの首輪がそれを象徴しているではないか」
さっきから貴族達は自分達の言いたいことばかり言っており、誰一人ケントを心配する人はいなかった。
そもそもこの事件はアスクリス公爵家が起こしたことなのに、貴族達は自分の意見押し付けるばかりだ。
「それでクレイウェン国王はどうするつもりだ?」
ハワードは王様に意見を求めた。貴族が言ったところで、全ては王様の一言で決まってしまう。
「今はまだ答えは出せない」
「父上! ケントはこの国を救ってくれた英雄に等しい人物ですよ! ケントがいなければ今頃私もいないですし、マルヴェイン兄さんもセヴィオン兄さんもあそこで命が尽きていました」
たしかにケントがガレインのスキルを発現させたことで、次期国王である二人を助けることができた。
助けられたオラも同様だ。ただ、オラにはどうすることもできないのだ。
「腰抜けな国王だな」
「貴様! 他国の民の分際で――」
「やめたまえ!」
鎧を着た男は今にもハワードに掴みかかりそうになっていた。
「国王一人が功労者……いや、子ども一人守ることができない国なら衰退するだけだな」
「クレイウェン王国を侮辱しやがって!」
ハワードは立ち上がりケントの元へ向かって抱きかかえた。
「何が"民を守り抜く切り裂く剣と鉄壁の盾"だ! お前らが腑抜けなら俺はこいつをベズギット魔法国で保護する」
後からガレインに聞いたがクレイウェン王国は騎士家系が多いため、子どもの時から教えられている国訓らしい。
「ケントは冒険者ギルドで預かるのじゃ。お主の友として、そして国王として伝える。どうか自分を攻めず正しい選択をしてくれ!」
カタリーナもハワードと共に冒険者ギルドに戻っていた。
「オラ達もかえ……あっ、これをガレインに渡しておくよ」
オラは画像投影のスキルを発動させて、今さっき見たステータスを渡した。
「これは……?」
「今までのこの騒ぎの原因とオラの家族を殺したやつだよ」
「まさか……」
「オラからしたら犯人も同じ貴族なのに威張っている理由がわからないよ。魔力を欲していたからガレインも気をつけてね」
オラはカタリーナ達を追うように走った。
ちなみに孤児院の子ども達は先に帰って行った。
「魔物を呼び寄せるか危害を加える者なら、すぐに殺してしまえ!」
「今回の功労者にそんなことを申すのか!」
「ならまた魔物が近づいてくるのを民を巻き込んで解決法を探せというのか」
「まだ魔物が来るとは決まってないではないか」
「でもこの首輪がそれを象徴しているではないか」
さっきから貴族達は自分達の言いたいことばかり言っており、誰一人ケントを心配する人はいなかった。
そもそもこの事件はアスクリス公爵家が起こしたことなのに、貴族達は自分の意見押し付けるばかりだ。
「それでクレイウェン国王はどうするつもりだ?」
ハワードは王様に意見を求めた。貴族が言ったところで、全ては王様の一言で決まってしまう。
「今はまだ答えは出せない」
「父上! ケントはこの国を救ってくれた英雄に等しい人物ですよ! ケントがいなければ今頃私もいないですし、マルヴェイン兄さんもセヴィオン兄さんもあそこで命が尽きていました」
たしかにケントがガレインのスキルを発現させたことで、次期国王である二人を助けることができた。
助けられたオラも同様だ。ただ、オラにはどうすることもできないのだ。
「腰抜けな国王だな」
「貴様! 他国の民の分際で――」
「やめたまえ!」
鎧を着た男は今にもハワードに掴みかかりそうになっていた。
「国王一人が功労者……いや、子ども一人守ることができない国なら衰退するだけだな」
「クレイウェン王国を侮辱しやがって!」
ハワードは立ち上がりケントの元へ向かって抱きかかえた。
「何が"民を守り抜く切り裂く剣と鉄壁の盾"だ! お前らが腑抜けなら俺はこいつをベズギット魔法国で保護する」
後からガレインに聞いたがクレイウェン王国は騎士家系が多いため、子どもの時から教えられている国訓らしい。
「ケントは冒険者ギルドで預かるのじゃ。お主の友として、そして国王として伝える。どうか自分を攻めず正しい選択をしてくれ!」
カタリーナもハワードと共に冒険者ギルドに戻っていた。
「オラ達もかえ……あっ、これをガレインに渡しておくよ」
オラは画像投影のスキルを発動させて、今さっき見たステータスを渡した。
「これは……?」
「今までのこの騒ぎの原因とオラの家族を殺したやつだよ」
「まさか……」
「オラからしたら犯人も同じ貴族なのに威張っている理由がわからないよ。魔力を欲していたからガレインも気をつけてね」
オラはカタリーナ達を追うように走った。
11
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!
幸之丞
ファンタジー
2023/11/22~11/23 女性向けホットランキング1位
2023/11/24 10:00 ファンタジーランキング1位 ありがとうございます。
「うわ~ 私を捨てないでー!」
声を出して私を捨てようとする父さんに叫ぼうとしました・・・
でも私は意識がはっきりしているけれど、体はまだ、生れて1週間くらいしか経っていないので
「ばぶ ばぶうう ばぶ だああ」
くらいにしか聞こえていないのね?
と思っていたけど ササッと 捨てられてしまいました~
誰か拾って~
私は、陽菜。数ヶ月前まで、日本で女子高生をしていました。
将来の為に良い大学に入学しようと塾にいっています。
塾の帰り道、車の事故に巻き込まれて、気づいてみたら何故か新しいお母さんのお腹の中。隣には姉妹もいる。そう双子なの。
私達が生まれたその後、私は魔力が少ないから、伯爵の娘として恥ずかしいとかで、捨てられた・・・
↑ここ冒頭
けれども、公爵家に拾われた。ああ 良かった・・・
そしてこれから私は捨てられないように、前世の記憶を使って知識チートで家族のため、公爵領にする人のために領地を豊かにします。
「この子ちょっとおかしいこと言ってるぞ」 と言われても、必殺 「女神様のお告げです。昨夜夢にでてきました」で大丈夫。
だって私には、愛と豊穣の女神様に愛されている証、聖女の紋章があるのです。
この物語は、魔法と剣の世界で主人公のエルーシアは魔法チートと知識チートで領地を豊かにするためにスライムや古竜と仲良くなって、お力をちょっと借りたりもします。
果たして、エルーシアは捨てられた本当の理由を知ることが出来るのか?
さあ! 物語が始まります。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる