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今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです!
獣人と人間
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「獣人は力が強く怪我の治りも速いから、まああんまり治療師にかかることはないね」
オズワルドの休日に合わせて休暇を取ったハヅキは今、隣町の「お洒落なカフェ」でデート中だ。あれから、オズワルドの怪我が完治して「いつまでもここにいるわけにもいかない」って退院することになったんだ。入院患者の怪我が治って退院する。それは喜ばしいことだし、そもそも当たり前のことなんだけどハヅキは寂しくって仕方がなかった。
だって、入院中は毎日あえていたのに! 毎日出勤時と退勤時にオズワルドさんの顔を見るのが凄い楽しみだったのに!!
久し振り(といっても、前回会った時から一週間ちょっとしか経っていない)のオズワルドにハヅキの興奮はMAXだ。
早速「怪我とか無いですか!? 」ってオズワルドの腕を掴んだハヅキに苦笑いしたオズワルドの台詞が冒頭のあれ、だ。
「そうなんですか? 」
残念とか思うわけない。勿論怪我してたら全部治す気満々(さらに、ついでに身体中触りまくりたい勢い)だったけど、怪我をしてない方がいいに決まっている。それに怪我をしないってことは、自分(ハヅキ)以外の治療師にかかることがないってことだ。‥それはいいことだ。
「怪我しないのが一番ですよね」
ハヅキはにこっと笑って甘いアイスティーを飲んだ。
ハヅキは今日もローブ姿だ。なんか、外すのが恥ずかしくなってきたし、そもそももうごく一部の親しい人にだけ知っててもらったらいいんじゃない? って思っている。
わざわざ見せるようなもんでもない。
「そうだよね」
オズワルドもハヅキにつられてにこっと笑って、近くにいた客が具合悪そうに顔を背ける。
‥ったく、失礼な奴らだぜ。
ハヅキはさっき顔を背けた奴ら全員を睨みつけたい衝動を何とか堪えて、またアイスティーを飲んだ。
「それは紅茶? 紅茶を冷たくするなんて初めて考えた人は凄いよね」
通常紅茶はホットで飲むものだし、この世界はそもそもお茶を冷たくして飲むって感覚が無かった。前世持ちとか‥そういう「普通とは違う魂」の人間が広めたのか? って思ったけど、どうやらそういうわけでもなさそうだ。たまたま試してみたら美味しかったから、そんな程度のものだろう。
‥だってさ、アイスティーだけを考案する前世持ちとか‥居なくない? 他にも売れそうなもんありそうだろうて。あたし? あたしはそういうのしないよ。だって、あたしだけは「そういうこと」しちゃダメでしょ。
神様の試作品が神様の世界を変えちゃうって、そりゃダメでしょ。
時々、
自分はこの世界の純粋なる住人じゃなく、ただの居候って気持ちになる‥。
今回は‥多分最後だからかな、余計に。
この世界には獣人がいる。何かいかの転生でも獣人がいたこともあったし、一度は自分も獣人だった。
が、ハヅキはその時のことをあんまり覚えていない。
‥今回の転生では何度か「前世のこと」を思い出したけど、そういうことは思い出させないな。
システム側の話だから‥とかかな?
獣人と人間の違い。
獣人の方が人間より身体が丈夫で、大きい人が多い。
筋肉質の人が多い。(肉食獣の獣人は特に筋肉質)
力も強くて、怪我に強い。
だけど病気の治りは人間よりずっと遅いし、人間の薬の多くは効かないらしい。
そういうとこはちょっとマイナスだけど‥それ以外はそう短所はない。
目がいいのも長所だよね。
反射神経もいいし。
見た目は耳としっぽが出てる以外は人間とあんまり変わんないんだけど、ネコ科の獣人の目が光る‥等「獣の特徴」を受け継いでいる者が多い。
逆にイヌ科の獣人でも玉ねぎが大丈夫だったり、特徴を受け継いでいない部分もある。
そもそも、知能も高いし、人語が話せるしね。
‥あたし的に、獣人の方が人間より見た目も能力も優れてると思うよ。
まあ‥でも、知能的には? 低くはないけど、「凄く高い」って人の話は聞かないかな。脳筋が多いし、人を疑わない素直な人(稀に単純な人も)も多いよね。草食系の獣人は臆病な人が多いし。
‥そういうとこもあたしなんかは可愛いって思うけど、貴族社会では生きづらいかな~。
‥オズワルドさんは平民なのかな? そういう話まだしてないな~。
‥結婚を前提にお付き合いしているつもりなんだけど、お互いのことをあまりにも知らなすぎるし、そもそも会う機会すら少ない。仕事も違うからいっそのこともう結婚しちゃう? って思う。だけど、何もかも未解決なままで結婚ってのは違う気がする。‥そういう「行き当たりばったり」なのヨクナイ。
ハヅキの昇級のこととか、新治療法発表のこととか、お互いの両親に紹介すること‥とか「やらなきゃいけない」なのに「できてない」ことがいっぱいいあるからな~。‥ってか、主にハヅキの問題の方が多いんだ。
今日だってホントは調べ事をした方がいいんだろうけど‥「しなきゃいけないこと」ばっかりじゃ頭もパンクしちゃう。頭のリフレッシュとこころの洗濯大事だよね! あ~男前癒される~!!
それに、「何のために人生頑張るか」ってオズワルドさんとの結婚の為じゃない??
で、並行して恋も頑張る。
まずは‥お互いのことを知ることから始めようって思う。
急いでも仕方がないからね。
「兄弟はおられますか? 」
オズワルドにハヅキが聞くと、オズワルドが
「二人いるよ。一人は頭が良くって、もう一人は魔法の天才なんだ。母さんが人間で二人は普通の人間なんだ」
そうなんだ。獣人と人間が結婚すると、何故か「人間」か「獣人」が生まれるんだ。「目だけとかちょっと見た目が獣人っぽい人間」とか「能力が獣人な人間」とかは生まれないってわけ。
何でかは知らんが。
「親父が獣人で騎士なんだ。兄弟の中では親父の血を色濃く受け継いでるのは俺だけなんだ」
「へ~」
‥きっとカッコイイんだろうな、オズワルドさんのお父さんも‥
ハヅキは想像してふふって笑った。
「ハヅキさんは? 」
「兄が一人います。家族は両親と兄とあたしの四人家族です」
ハヅキが言うと、オズワルドも
「うちは兄二人と両親と俺で5人家族ですね」
って言って、その後はお互い家族のことを教え合った。
お互いの知った情報。(カッコ内は知らない情報)
オズワルド
ナルリアス子爵家の三男。長男はマルクス(文官)、次男はシュナイエス(魔塔の魔術士)。
父親(マーフィン)は平民の騎士で獣人なのだが、子爵令嬢であった母(ナガツキ)が一目惚れし猛アタックの末結婚。母親は子爵家の一人娘であったため、父親が婿養子に入った。現在も母親が子爵家当主として当主の仕事をしており、父親は現在も騎士を続けている。
オズワルドも父親の影響で騎士になる。現在は国境騎士団所属。
初等科を卒業後騎士科のある学校に入学、卒業(四年制)16歳で騎士団試験を受け、見習いとして4年間訓練し、その後国境騎士団に入団。現在21歳。
ハヅキ
レオンバートル伯爵家の長女。上に兄が一人いる。
(レオンバートル家は大層な資産家)
家族は両親と兄とハヅキの四人家族。
父親は城で働く文官(実はマルクスの上司)
ハヅキは魔力持ちで光属性の魔法が使える。幼少期自分に「人の怪我を治す力がある」と気付き治療師を目指す。その時は治療師と聖女の違いが分かっていなかったが「聖女より治療師の方がカッコイイ」と治療師をめざした。
初等科を卒業後、高等教育学校に入学、卒業(三年制)15歳で現在の教会に就職。現在(つい最近誕生日を迎えた)16歳。
「ハヅキさんは学校を卒業したばかりなのにもう中級治療師なんですね。‥優秀なんですね」
関心するオズワルド、
へへって嬉しそうに笑うハヅキ。
「昔から治療師になるのが夢だったから‥じっとしてられなかったんです。それで、学生しながら教会をお手伝いしたりしてたんです。でも、それは‥オズワルドさんも同じじゃないですか? 」
オズワルドも初等科卒業後すぐに騎士科のある学校に行っている。4年制ってことは、厳しいと有名な騎士学校だろう。(ハヅキは勿論名前も知らないが、存在だけは聞いたことがある。トーマスから聞いたんだが、トーマスはその学校を受験したが、実技で落ちたらしい)高等科の騎士科卒業生は騎士の事務方のエリート、騎士学校の卒業生は上級騎士になれる‥らしい。実技の実力は騎士学校の方が上って奴だな。
つまり‥騎士学校に入ろうと思ったら、それまでにもかなり訓練やなんかが必要だっただろうし、入ってからも随分自主練しなくちゃいけなかっただろう。
「もう16歳だから、いつでも結婚できますよ! 」
ハヅキがニコニコ笑いながら言うと、ごほ! とオズワルドが飲んでいたコーヒーを喉に詰まらせた。
「結婚‥」
真っ赤になるオズワルドさん、カッコ可愛い‥
見惚れるハヅキだった。
(傍目から見ると、むせる超絶不細工(しかも獣人)とローブの女という、超興味を引かない二人)
オズワルドの休日に合わせて休暇を取ったハヅキは今、隣町の「お洒落なカフェ」でデート中だ。あれから、オズワルドの怪我が完治して「いつまでもここにいるわけにもいかない」って退院することになったんだ。入院患者の怪我が治って退院する。それは喜ばしいことだし、そもそも当たり前のことなんだけどハヅキは寂しくって仕方がなかった。
だって、入院中は毎日あえていたのに! 毎日出勤時と退勤時にオズワルドさんの顔を見るのが凄い楽しみだったのに!!
久し振り(といっても、前回会った時から一週間ちょっとしか経っていない)のオズワルドにハヅキの興奮はMAXだ。
早速「怪我とか無いですか!? 」ってオズワルドの腕を掴んだハヅキに苦笑いしたオズワルドの台詞が冒頭のあれ、だ。
「そうなんですか? 」
残念とか思うわけない。勿論怪我してたら全部治す気満々(さらに、ついでに身体中触りまくりたい勢い)だったけど、怪我をしてない方がいいに決まっている。それに怪我をしないってことは、自分(ハヅキ)以外の治療師にかかることがないってことだ。‥それはいいことだ。
「怪我しないのが一番ですよね」
ハヅキはにこっと笑って甘いアイスティーを飲んだ。
ハヅキは今日もローブ姿だ。なんか、外すのが恥ずかしくなってきたし、そもそももうごく一部の親しい人にだけ知っててもらったらいいんじゃない? って思っている。
わざわざ見せるようなもんでもない。
「そうだよね」
オズワルドもハヅキにつられてにこっと笑って、近くにいた客が具合悪そうに顔を背ける。
‥ったく、失礼な奴らだぜ。
ハヅキはさっき顔を背けた奴ら全員を睨みつけたい衝動を何とか堪えて、またアイスティーを飲んだ。
「それは紅茶? 紅茶を冷たくするなんて初めて考えた人は凄いよね」
通常紅茶はホットで飲むものだし、この世界はそもそもお茶を冷たくして飲むって感覚が無かった。前世持ちとか‥そういう「普通とは違う魂」の人間が広めたのか? って思ったけど、どうやらそういうわけでもなさそうだ。たまたま試してみたら美味しかったから、そんな程度のものだろう。
‥だってさ、アイスティーだけを考案する前世持ちとか‥居なくない? 他にも売れそうなもんありそうだろうて。あたし? あたしはそういうのしないよ。だって、あたしだけは「そういうこと」しちゃダメでしょ。
神様の試作品が神様の世界を変えちゃうって、そりゃダメでしょ。
時々、
自分はこの世界の純粋なる住人じゃなく、ただの居候って気持ちになる‥。
今回は‥多分最後だからかな、余計に。
この世界には獣人がいる。何かいかの転生でも獣人がいたこともあったし、一度は自分も獣人だった。
が、ハヅキはその時のことをあんまり覚えていない。
‥今回の転生では何度か「前世のこと」を思い出したけど、そういうことは思い出させないな。
システム側の話だから‥とかかな?
獣人と人間の違い。
獣人の方が人間より身体が丈夫で、大きい人が多い。
筋肉質の人が多い。(肉食獣の獣人は特に筋肉質)
力も強くて、怪我に強い。
だけど病気の治りは人間よりずっと遅いし、人間の薬の多くは効かないらしい。
そういうとこはちょっとマイナスだけど‥それ以外はそう短所はない。
目がいいのも長所だよね。
反射神経もいいし。
見た目は耳としっぽが出てる以外は人間とあんまり変わんないんだけど、ネコ科の獣人の目が光る‥等「獣の特徴」を受け継いでいる者が多い。
逆にイヌ科の獣人でも玉ねぎが大丈夫だったり、特徴を受け継いでいない部分もある。
そもそも、知能も高いし、人語が話せるしね。
‥あたし的に、獣人の方が人間より見た目も能力も優れてると思うよ。
まあ‥でも、知能的には? 低くはないけど、「凄く高い」って人の話は聞かないかな。脳筋が多いし、人を疑わない素直な人(稀に単純な人も)も多いよね。草食系の獣人は臆病な人が多いし。
‥そういうとこもあたしなんかは可愛いって思うけど、貴族社会では生きづらいかな~。
‥オズワルドさんは平民なのかな? そういう話まだしてないな~。
‥結婚を前提にお付き合いしているつもりなんだけど、お互いのことをあまりにも知らなすぎるし、そもそも会う機会すら少ない。仕事も違うからいっそのこともう結婚しちゃう? って思う。だけど、何もかも未解決なままで結婚ってのは違う気がする。‥そういう「行き当たりばったり」なのヨクナイ。
ハヅキの昇級のこととか、新治療法発表のこととか、お互いの両親に紹介すること‥とか「やらなきゃいけない」なのに「できてない」ことがいっぱいいあるからな~。‥ってか、主にハヅキの問題の方が多いんだ。
今日だってホントは調べ事をした方がいいんだろうけど‥「しなきゃいけないこと」ばっかりじゃ頭もパンクしちゃう。頭のリフレッシュとこころの洗濯大事だよね! あ~男前癒される~!!
それに、「何のために人生頑張るか」ってオズワルドさんとの結婚の為じゃない??
で、並行して恋も頑張る。
まずは‥お互いのことを知ることから始めようって思う。
急いでも仕方がないからね。
「兄弟はおられますか? 」
オズワルドにハヅキが聞くと、オズワルドが
「二人いるよ。一人は頭が良くって、もう一人は魔法の天才なんだ。母さんが人間で二人は普通の人間なんだ」
そうなんだ。獣人と人間が結婚すると、何故か「人間」か「獣人」が生まれるんだ。「目だけとかちょっと見た目が獣人っぽい人間」とか「能力が獣人な人間」とかは生まれないってわけ。
何でかは知らんが。
「親父が獣人で騎士なんだ。兄弟の中では親父の血を色濃く受け継いでるのは俺だけなんだ」
「へ~」
‥きっとカッコイイんだろうな、オズワルドさんのお父さんも‥
ハヅキは想像してふふって笑った。
「ハヅキさんは? 」
「兄が一人います。家族は両親と兄とあたしの四人家族です」
ハヅキが言うと、オズワルドも
「うちは兄二人と両親と俺で5人家族ですね」
って言って、その後はお互い家族のことを教え合った。
お互いの知った情報。(カッコ内は知らない情報)
オズワルド
ナルリアス子爵家の三男。長男はマルクス(文官)、次男はシュナイエス(魔塔の魔術士)。
父親(マーフィン)は平民の騎士で獣人なのだが、子爵令嬢であった母(ナガツキ)が一目惚れし猛アタックの末結婚。母親は子爵家の一人娘であったため、父親が婿養子に入った。現在も母親が子爵家当主として当主の仕事をしており、父親は現在も騎士を続けている。
オズワルドも父親の影響で騎士になる。現在は国境騎士団所属。
初等科を卒業後騎士科のある学校に入学、卒業(四年制)16歳で騎士団試験を受け、見習いとして4年間訓練し、その後国境騎士団に入団。現在21歳。
ハヅキ
レオンバートル伯爵家の長女。上に兄が一人いる。
(レオンバートル家は大層な資産家)
家族は両親と兄とハヅキの四人家族。
父親は城で働く文官(実はマルクスの上司)
ハヅキは魔力持ちで光属性の魔法が使える。幼少期自分に「人の怪我を治す力がある」と気付き治療師を目指す。その時は治療師と聖女の違いが分かっていなかったが「聖女より治療師の方がカッコイイ」と治療師をめざした。
初等科を卒業後、高等教育学校に入学、卒業(三年制)15歳で現在の教会に就職。現在(つい最近誕生日を迎えた)16歳。
「ハヅキさんは学校を卒業したばかりなのにもう中級治療師なんですね。‥優秀なんですね」
関心するオズワルド、
へへって嬉しそうに笑うハヅキ。
「昔から治療師になるのが夢だったから‥じっとしてられなかったんです。それで、学生しながら教会をお手伝いしたりしてたんです。でも、それは‥オズワルドさんも同じじゃないですか? 」
オズワルドも初等科卒業後すぐに騎士科のある学校に行っている。4年制ってことは、厳しいと有名な騎士学校だろう。(ハヅキは勿論名前も知らないが、存在だけは聞いたことがある。トーマスから聞いたんだが、トーマスはその学校を受験したが、実技で落ちたらしい)高等科の騎士科卒業生は騎士の事務方のエリート、騎士学校の卒業生は上級騎士になれる‥らしい。実技の実力は騎士学校の方が上って奴だな。
つまり‥騎士学校に入ろうと思ったら、それまでにもかなり訓練やなんかが必要だっただろうし、入ってからも随分自主練しなくちゃいけなかっただろう。
「もう16歳だから、いつでも結婚できますよ! 」
ハヅキがニコニコ笑いながら言うと、ごほ! とオズワルドが飲んでいたコーヒーを喉に詰まらせた。
「結婚‥」
真っ赤になるオズワルドさん、カッコ可愛い‥
見惚れるハヅキだった。
(傍目から見ると、むせる超絶不細工(しかも獣人)とローブの女という、超興味を引かない二人)
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