82 / 88
今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです!
徐々に‥
しおりを挟む
生きてるって実感。
生きてて楽しい。
ホントに好きな人がいる。
今あたし、あたし史上一番‥生きていたいって思ってる。
人工の魂であるあたしは「自分の意思で死ぬ」という感情が選択できない様になっている。
だから‥
あたしは今までの人生、天寿を全うしてきた。
ただ、「生きなければ仕方がないから」生きていたっていう義務感が殆ど‥だったかも。色んなことを忘れちゃってるから、全部がそうだったかは分からない。あたしが思い出すのはそういう感じなだけで、生きてる時はそれなりに楽しくやってたのかも?
覚えてないんだ。ホントに。
全部覚えてたら、きっと馬鹿馬鹿しくなっちゃうんだろうね。生きるのが。そうならない様に‥忘れたんだろう。 自分で? とかはわかんないけど。
乾いたスポンジは良く水を吸うけど、濡れたスポンジは吸わない。だから、使い終わったら‥(人生)リセットしたら、ちゃんと絞らないといけない。でも、拭いたって事実は消えてなくって、自分の記憶の奥底に眠ってて「あ、こんなこと前にもあった気がするな」って‥。
今までそういうこと色々考えたことなかったけど、今回の人生はやけにそんなことを考えてる気がする。
最後だから? 最後だから、悔いなくやらないとなって‥無意識に思ってるのかも?
人生一度きり。
時間は有限。
そうか~それが当たり前なんだ。
当たり前のことが「今更」腑に落ちた。
皆もそんな風に限りある時間を一生懸命生きてるのかな。
そう思ったら、「あたし今まで何してきたんだろ」って不安になった。
でもさ、きっと何も知らなければ「ああ、もっとこうしてればよかった」ってすら思わなかっただろう。
若くて身体が動くうちにもっと旅行行っとけばよかった~。
って思ったり、人生の後輩に、
「アンタはまだ若いんだから、今のうちにもっといろんなことしときなよ? 旅行したり、恋したり。若いうちは今だけだからね~」
ってアドバイスして、「楽しかったむかし」のことを思い出して、「また旅に出ようかな」「また恋しようかな」(※ 勿論浮気とかではなく、推し活‥とか??)って「第二の人生」を楽しんだり。
でもさ、そういうことできるのは、「旅行する楽しみ」「恋する楽しみ」を知っているからだよね? 人生を頑張って生きたご褒美なんだよね。
そういうこと、最後の人生になってやっと知った‥のかもしれない。(わかんないけど)
ちゃんと生きる、だけじゃなく‥人生を楽しむってこと。
かりそめの人生。何度か繰り返す中の一つ。
欲しいものが出来たって、手に入らなくても別に生きてけるし、死んだらどうせ手放さなきゃいけないわけじゃない? 手放して「惜しい」「悔しい」とか無いよ? だって、忘れてしまうんだから。‥なら、別に手に入れる為に努力する必要なくない?
そもそも、努力しても得られないこともある。もし手に入らなかったら、その努力は無駄になる。欲しいものが「もの」ならまだしも、「ひと」だったら最悪だよ。自分じゃどうにもできないからね。
恋焦がれて醜態晒して、でも結局振り向かせられない。それどころか恋焦がれた人やその人の運命の人の迷惑になるかもしれない。最悪だよ。‥なら、初めから諦めた方が早くない? って思うの。あたしはね。
でも、それを分かってても(無駄かもしれない)努力をする人をあたしは馬鹿だとは思わない。寧ろさ、可愛いって思うよ。素敵だよね、頑張れって。きっと、その努力が貴女を助けてくれる日が来るよって。
あたしはね、他人事みたいに「頑張る人」をただ見てた。
この記憶は‥
確か二回目の人生? 不器用なクールビューティーが努力して王子様に(めっちゃ控えめに)アピールするのを見た時の記憶。
不器用で臆病な彼女(名前は覚えてない)は果敢に正面からアタックするんじゃなくて、自分の出来る方向‥「しごでき」でアピールしてたっけ。彼女の努力の方向性は、人間として、何より貴族として間違ってなかった。だけど悲しいかな、王子様には届かなかった。で‥結局王子が選んだのは、別の子。要領がよく、周りを味方につけて、かつ素直に正面からぶつかっていった器用で‥勇気のある、恵まれた子。自分の出来ることを知っていて、最大限に利用できる賢い子。
王子妃としては、不服はない。別に悪いことしてるわけじゃないし。でもね、あたしが目を離せないのは、不器用なあの子。
綺麗で、不器用で、真面目で、高潔なあの子。
あたしなら、あの顔だけで100点! 即結婚しよう! だけどな~(※ 貴族としてというか、人間としてアウト)いや、顔だけじゃないよ? プラス「頑張ってる君が好き!! 」だよ。うん。200点。
あ~あの王子ホンマ、腹立つわ~。
でも、人の「好き」は強要出来ないからね~。仕方がない‥。
ふとした折に昔を思い出すことは誰でもあるだろうけど、あたしはこの通り「過去がいっぱい」だ。思い出す過去が「一人の人間の量」じゃない。だけどそれが全く別の人間の記憶というより‥「あたし」の歴史として繋がっている‥そんな感覚がある。それはとてもじゃないけど「普通の状態」じゃないから、誰かに理解してもらおう、共感してもらおうとは思わない。
いっぱいの「あたし」の記憶。ただし、結婚生活とかは除く。思うに‥あたしの生活は神様とか担当さんも全部じゃないけどある程度(全部じゃないと信じたい)共有してるんじゃないかなって思う。その際に、「誰かに知られたら恥ずかしい」プラス別にこれは記録として残さなくていいんじゃない? 流石にプライバシーの侵害じゃない? って部分はカットされてる。それはあたしの記録についてもそう‥ってことじゃないかな? 別人格の自分のラブシーンとか絶対覚えておきたくないよ!! 恥ずかしいもあるけど‥単純に気持ち悪いでしょ!? まあ‥それだけじゃないと思うよ? 「昔の男が忘れられなくて新しい恋愛に踏み出せない」を懸念したものなのかもしれないし、普通に「フレッシュな気持ちで恋愛しろよ☆」って配慮なのかもしれない。全部あたしの予想で真相は分からないんだけど、ホントに「ナイス配慮」って思う。
あたしは、今まで「それどころでなく」過去のことを全然覚えてなかった。でも‥「手に職」的な技術は持ち越されてる。それ同様に、記憶も全部持ち越されてたのかも(大まかにね)。でもそのほとんどが面白い記憶でもなかったから(無意識に)記憶に蓋をして、忘れたと思ってただけなのかも。
それか、日々の暮らしに忙しくって、過去を振り返る余裕もなかったのかも。
今回は最後ってことで‥ちょっとセンチメンタルに過去を思い出したりしてるのかも?
忘れて‥蓋をして‥なかったことにしてた今までの自分も愛おしいって‥今なら単純に思える。
ダメダメだろうと、カッコよくなかろうと、あたしは‥頑張ってた。あたしなりに、頑張ってたんだ。もしかしたら、あたし以外にもあたしのことを見ててくれた人だっていたかもしれない。気付かなかっただけかもしれない。
今も頑張ってる私を可愛い、素敵だって思ってくれる人だっているかもしれない。
それが‥
あたしをよく知ってくれている家族だけじゃなく、‥なによりも‥愛する人・オズワルドさんだったらいいなって思ったり。(きゃー!! 恥ずかしい!! )
ねえ、あたし、変わったんじゃない? ちょっとは人間らしくなった?
こころの中で担当さんに話し掛けても、伝わってる感覚がなくなってきた。
このまま、あたしと担当さんとの関係は薄くなっていき、あたしが死んで生まれ変わったら、今度こそ、あたしは普通の人間になっているのだろう。
楽しみ? ‥そういう感情はない。
普通の人間ならそんなこと考えもしないでしょ? そういう感覚に‥一足先に近づいてるのかなって思ったり。
きっと徐々に‥
あたしは「昔」を忘れていく。
(この世界の)誰に話しても共感してもらえない、「あたし(たち? )」の昔の思い出は、あたし(今)の中からどんどん消えていく‥。
まるで初めからなかったかのように。
それは‥少し怖くって、‥なにより寂しい気がした。
(ーハヅキ、幸せになりなさい。ー
ん? 誰の声? 優しい‥
懐かしい声)
朝目覚める。
さっきまで見てた様な気がした夢は、目が覚めると共に忘れてしまった。
‥なんか、良い夢だった気がする。
なんか、頑張れる気がする!
「今日も‥頑張るぞ! 」
大きく伸びをしてベッドから飛び降りる。
「今日は昇級試験か~。大丈夫! あたしならやれる!! 」
自分に気合を入れて部屋から飛び出すと、苦笑いする母様と目が合う。
「ハヅキ。少しは落ち着きなさい。朝食の用意が出来てるわよ。忘れ物はない? 」
母様ってば、落ち着きなさいって言いながら母様も落ち着いてないじゃない。朝食の用意が出来てるなんて、母様がつくったみたいに言っちゃってる(笑)しかも、まだ朝食も食べてないのに、忘れ物はない? なんて(笑)
「大丈夫~。さて、朝食を食べましょう? 」
末っ子に甘いウチの家族はニコニコ顔であたしと母様を食堂で待っているだろう。
大好きな家族。
だけど、もうすぐあたしは大好きな恋人・オズワルドさんと結婚してこの家を出る。
「大丈夫。近くに家を建ててあげるからね! 」
っていう父様の言葉はスルーだ。
そんなことしたら、絶対毎日来るでしょ!!
「さ、ハヅキ様。今日はハヅキ様の好きなリンゴのジャムのスコーンをご用意しましたよ! 」
コック長があたしの皿のスコーンにリンゴのジャムを載せてくれた。
「ありがと! これ食べたら頑張れそう! 」
向かいの席でお兄様が苦笑いして
「ゆっくりしてたら遅刻するぞ」
って言って来る。
まったく、イジワルなんだから。
何も‥
何も変わらないただ穏やかな毎日。何の変哲もない日常がホントに幸せだって思った。
生きてて楽しい。
ホントに好きな人がいる。
今あたし、あたし史上一番‥生きていたいって思ってる。
人工の魂であるあたしは「自分の意思で死ぬ」という感情が選択できない様になっている。
だから‥
あたしは今までの人生、天寿を全うしてきた。
ただ、「生きなければ仕方がないから」生きていたっていう義務感が殆ど‥だったかも。色んなことを忘れちゃってるから、全部がそうだったかは分からない。あたしが思い出すのはそういう感じなだけで、生きてる時はそれなりに楽しくやってたのかも?
覚えてないんだ。ホントに。
全部覚えてたら、きっと馬鹿馬鹿しくなっちゃうんだろうね。生きるのが。そうならない様に‥忘れたんだろう。 自分で? とかはわかんないけど。
乾いたスポンジは良く水を吸うけど、濡れたスポンジは吸わない。だから、使い終わったら‥(人生)リセットしたら、ちゃんと絞らないといけない。でも、拭いたって事実は消えてなくって、自分の記憶の奥底に眠ってて「あ、こんなこと前にもあった気がするな」って‥。
今までそういうこと色々考えたことなかったけど、今回の人生はやけにそんなことを考えてる気がする。
最後だから? 最後だから、悔いなくやらないとなって‥無意識に思ってるのかも?
人生一度きり。
時間は有限。
そうか~それが当たり前なんだ。
当たり前のことが「今更」腑に落ちた。
皆もそんな風に限りある時間を一生懸命生きてるのかな。
そう思ったら、「あたし今まで何してきたんだろ」って不安になった。
でもさ、きっと何も知らなければ「ああ、もっとこうしてればよかった」ってすら思わなかっただろう。
若くて身体が動くうちにもっと旅行行っとけばよかった~。
って思ったり、人生の後輩に、
「アンタはまだ若いんだから、今のうちにもっといろんなことしときなよ? 旅行したり、恋したり。若いうちは今だけだからね~」
ってアドバイスして、「楽しかったむかし」のことを思い出して、「また旅に出ようかな」「また恋しようかな」(※ 勿論浮気とかではなく、推し活‥とか??)って「第二の人生」を楽しんだり。
でもさ、そういうことできるのは、「旅行する楽しみ」「恋する楽しみ」を知っているからだよね? 人生を頑張って生きたご褒美なんだよね。
そういうこと、最後の人生になってやっと知った‥のかもしれない。(わかんないけど)
ちゃんと生きる、だけじゃなく‥人生を楽しむってこと。
かりそめの人生。何度か繰り返す中の一つ。
欲しいものが出来たって、手に入らなくても別に生きてけるし、死んだらどうせ手放さなきゃいけないわけじゃない? 手放して「惜しい」「悔しい」とか無いよ? だって、忘れてしまうんだから。‥なら、別に手に入れる為に努力する必要なくない?
そもそも、努力しても得られないこともある。もし手に入らなかったら、その努力は無駄になる。欲しいものが「もの」ならまだしも、「ひと」だったら最悪だよ。自分じゃどうにもできないからね。
恋焦がれて醜態晒して、でも結局振り向かせられない。それどころか恋焦がれた人やその人の運命の人の迷惑になるかもしれない。最悪だよ。‥なら、初めから諦めた方が早くない? って思うの。あたしはね。
でも、それを分かってても(無駄かもしれない)努力をする人をあたしは馬鹿だとは思わない。寧ろさ、可愛いって思うよ。素敵だよね、頑張れって。きっと、その努力が貴女を助けてくれる日が来るよって。
あたしはね、他人事みたいに「頑張る人」をただ見てた。
この記憶は‥
確か二回目の人生? 不器用なクールビューティーが努力して王子様に(めっちゃ控えめに)アピールするのを見た時の記憶。
不器用で臆病な彼女(名前は覚えてない)は果敢に正面からアタックするんじゃなくて、自分の出来る方向‥「しごでき」でアピールしてたっけ。彼女の努力の方向性は、人間として、何より貴族として間違ってなかった。だけど悲しいかな、王子様には届かなかった。で‥結局王子が選んだのは、別の子。要領がよく、周りを味方につけて、かつ素直に正面からぶつかっていった器用で‥勇気のある、恵まれた子。自分の出来ることを知っていて、最大限に利用できる賢い子。
王子妃としては、不服はない。別に悪いことしてるわけじゃないし。でもね、あたしが目を離せないのは、不器用なあの子。
綺麗で、不器用で、真面目で、高潔なあの子。
あたしなら、あの顔だけで100点! 即結婚しよう! だけどな~(※ 貴族としてというか、人間としてアウト)いや、顔だけじゃないよ? プラス「頑張ってる君が好き!! 」だよ。うん。200点。
あ~あの王子ホンマ、腹立つわ~。
でも、人の「好き」は強要出来ないからね~。仕方がない‥。
ふとした折に昔を思い出すことは誰でもあるだろうけど、あたしはこの通り「過去がいっぱい」だ。思い出す過去が「一人の人間の量」じゃない。だけどそれが全く別の人間の記憶というより‥「あたし」の歴史として繋がっている‥そんな感覚がある。それはとてもじゃないけど「普通の状態」じゃないから、誰かに理解してもらおう、共感してもらおうとは思わない。
いっぱいの「あたし」の記憶。ただし、結婚生活とかは除く。思うに‥あたしの生活は神様とか担当さんも全部じゃないけどある程度(全部じゃないと信じたい)共有してるんじゃないかなって思う。その際に、「誰かに知られたら恥ずかしい」プラス別にこれは記録として残さなくていいんじゃない? 流石にプライバシーの侵害じゃない? って部分はカットされてる。それはあたしの記録についてもそう‥ってことじゃないかな? 別人格の自分のラブシーンとか絶対覚えておきたくないよ!! 恥ずかしいもあるけど‥単純に気持ち悪いでしょ!? まあ‥それだけじゃないと思うよ? 「昔の男が忘れられなくて新しい恋愛に踏み出せない」を懸念したものなのかもしれないし、普通に「フレッシュな気持ちで恋愛しろよ☆」って配慮なのかもしれない。全部あたしの予想で真相は分からないんだけど、ホントに「ナイス配慮」って思う。
あたしは、今まで「それどころでなく」過去のことを全然覚えてなかった。でも‥「手に職」的な技術は持ち越されてる。それ同様に、記憶も全部持ち越されてたのかも(大まかにね)。でもそのほとんどが面白い記憶でもなかったから(無意識に)記憶に蓋をして、忘れたと思ってただけなのかも。
それか、日々の暮らしに忙しくって、過去を振り返る余裕もなかったのかも。
今回は最後ってことで‥ちょっとセンチメンタルに過去を思い出したりしてるのかも?
忘れて‥蓋をして‥なかったことにしてた今までの自分も愛おしいって‥今なら単純に思える。
ダメダメだろうと、カッコよくなかろうと、あたしは‥頑張ってた。あたしなりに、頑張ってたんだ。もしかしたら、あたし以外にもあたしのことを見ててくれた人だっていたかもしれない。気付かなかっただけかもしれない。
今も頑張ってる私を可愛い、素敵だって思ってくれる人だっているかもしれない。
それが‥
あたしをよく知ってくれている家族だけじゃなく、‥なによりも‥愛する人・オズワルドさんだったらいいなって思ったり。(きゃー!! 恥ずかしい!! )
ねえ、あたし、変わったんじゃない? ちょっとは人間らしくなった?
こころの中で担当さんに話し掛けても、伝わってる感覚がなくなってきた。
このまま、あたしと担当さんとの関係は薄くなっていき、あたしが死んで生まれ変わったら、今度こそ、あたしは普通の人間になっているのだろう。
楽しみ? ‥そういう感情はない。
普通の人間ならそんなこと考えもしないでしょ? そういう感覚に‥一足先に近づいてるのかなって思ったり。
きっと徐々に‥
あたしは「昔」を忘れていく。
(この世界の)誰に話しても共感してもらえない、「あたし(たち? )」の昔の思い出は、あたし(今)の中からどんどん消えていく‥。
まるで初めからなかったかのように。
それは‥少し怖くって、‥なにより寂しい気がした。
(ーハヅキ、幸せになりなさい。ー
ん? 誰の声? 優しい‥
懐かしい声)
朝目覚める。
さっきまで見てた様な気がした夢は、目が覚めると共に忘れてしまった。
‥なんか、良い夢だった気がする。
なんか、頑張れる気がする!
「今日も‥頑張るぞ! 」
大きく伸びをしてベッドから飛び降りる。
「今日は昇級試験か~。大丈夫! あたしならやれる!! 」
自分に気合を入れて部屋から飛び出すと、苦笑いする母様と目が合う。
「ハヅキ。少しは落ち着きなさい。朝食の用意が出来てるわよ。忘れ物はない? 」
母様ってば、落ち着きなさいって言いながら母様も落ち着いてないじゃない。朝食の用意が出来てるなんて、母様がつくったみたいに言っちゃってる(笑)しかも、まだ朝食も食べてないのに、忘れ物はない? なんて(笑)
「大丈夫~。さて、朝食を食べましょう? 」
末っ子に甘いウチの家族はニコニコ顔であたしと母様を食堂で待っているだろう。
大好きな家族。
だけど、もうすぐあたしは大好きな恋人・オズワルドさんと結婚してこの家を出る。
「大丈夫。近くに家を建ててあげるからね! 」
っていう父様の言葉はスルーだ。
そんなことしたら、絶対毎日来るでしょ!!
「さ、ハヅキ様。今日はハヅキ様の好きなリンゴのジャムのスコーンをご用意しましたよ! 」
コック長があたしの皿のスコーンにリンゴのジャムを載せてくれた。
「ありがと! これ食べたら頑張れそう! 」
向かいの席でお兄様が苦笑いして
「ゆっくりしてたら遅刻するぞ」
って言って来る。
まったく、イジワルなんだから。
何も‥
何も変わらないただ穏やかな毎日。何の変哲もない日常がホントに幸せだって思った。
0
あなたにおすすめの小説
十八歳で必ず死ぬ令嬢ですが、今日もまた目を覚ましました【完結】
藤原遊
恋愛
十八歳で、私はいつも死ぬ。
そしてなぜか、また目を覚ましてしまう。
記憶を抱えたまま、幼い頃に――。
どれほど愛されても、どれほど誰かを愛しても、
結末は変わらない。
何度生きても、十八歳のその日が、私の最後になる。
それでも私は今日も微笑む。
過去を知るのは、私だけ。
もう一度、大切な人たちと過ごすために。
もう一度、恋をするために。
「どうせ死ぬのなら、あなたにまた、恋をしたいの」
十一度目の人生。
これは、記憶を繰り返す令嬢が紡ぐ、優しくて、少しだけ残酷な物語。
セーブポイントに設定された幸薄令嬢は、英雄騎士様にいつの間にか執着されています。
待鳥園子
恋愛
オブライエン侯爵令嬢レティシアは城中にある洋服箪笥の中で、悲しみに暮れて隠れるように泣いていた。
箪笥の扉をいきなり開けたのは、冒険者のパーティの三人。彼らはレティシアが自分たちの『セーブポイント』に設定されているため、自分たちがSSランクへ昇級するまでは夜に一度会いに行きたいと頼む。
落ち込むしかない状況の気晴らしにと、戸惑いながらも彼らの要望を受け入れることにしたレティシアは、やがて三人の中の一人で心優しい聖騎士イーサンに惹かれるようになる。
侯爵家の血を繋ぐためには冒険者の彼とは結婚出来ないために遠ざけて諦めようとすると、イーサンはレティシアへの執着心を剥き出しにするようになって!?
幼い頃から幸が薄い人生を歩んできた貴族令嬢が、スパダリ過ぎる聖騎士に溺愛されて幸せになる話。
※完結まで毎日投稿です。
没落令嬢の子育て記。12世紀ドイツに似た異世界で、拾った子犬がイケメン精霊犬になりまして
ねこまんまる
恋愛
私が転生してしまったのは、ユリウス歴1150年。
赤髭王フリードリヒ1世が在位する、12世紀中世ドイツに酷似した異世界だった。
この世界の中欧は、神聖ローマ帝国の皇帝権とローマ教皇の宗教的権威が激しくぶつかり合う、戦乱のただなかにある。
ボヘミア王国(※現在のチェコあたり)の辺境で、小領主に仕える下級騎士の娘として静かに生きていた16歳の私だったが――
父は皇帝派と教皇派の争いに巻き込まれ、帰らぬ人となった。
こうして私は、領地も保護者も失った「居場所のない没落令嬢」へと転落する。
行き場をなくした私は、帝国の北東の果て、
森と丘陵が連なる寒冷地帯――シレジア地方へ向かい、ボヘミア系とドイツ系移民が入り混じる貧しい開拓村で、新しい生活をはじめることになった。
ところが、村へ到着したその日。
道ばたに置かれた木箱の中で震えていた、四匹の子犬と出会う。
「……かわいいけど、どうしよう。
私だって、明日をどう生きるかも分からないのに……」
没落令嬢の私には、金も身分もない。
けれど放ってはおけず、子犬たちを抱き上げた。
飢えた体を温め、必死に育てているうちに――
ある朝、彼らは犬耳の生えた少年たちに変わっていた。
どうやら彼らは、この異世界に古くから伝わる
“森の精霊犬”の子どもだったらしい。
無邪気で、人懐っこくて、やたらと私に甘えてくる。
それなのに――。
反抗期がまったく来ない。
命がけで守った“子犬たち”は、すくすく育ち、戦闘能力が高い、耳もふわふわなイケメンに成長した。
そして、ますます慕い方が激しくなるばかり。
……いや、育ての親としてはうれしいけど、そろそろ距離感というものを覚えてください。
(※年代、国、地名、物などは史実どうりですが、登場人物は実在してません。
魔法やモンスターなど、史実にはないものもあります)
【完結】ここって天国?いいえBLの世界に転生しました
三園 七詩
恋愛
麻衣子はBL大好きの腐りかけのオタク、ある日道路を渡っていた綺麗な猫が車に引かれそうになっているのを助けるために命を落とした。
助けたその猫はなんと神様で麻衣子を望む異世界へと転生してくれると言う…チートでも溺愛でも悪役令嬢でも望むままに…しかし麻衣子にはどれもピンと来ない…どうせならBLの世界でじっくりと生でそれを拝みたい…
神様はそんな麻衣子の願いを叶えてBLの世界へと転生させてくれた!
しかもその世界は生前、麻衣子が買ったばかりのゲームの世界にそっくりだった!
攻略対象の兄と弟を持ち、王子の婚約者のマリーとして生まれ変わった。
ゲームの世界なら王子と兄、弟やヒロイン(男)がイチャイチャするはずなのになんかおかしい…
知らず知らずのうちに攻略対象達を虜にしていくマリーだがこの世界はBLと疑わないマリーはそんな思いは露知らず…
注)BLとありますが、BL展開はほぼありません。
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい
千晶もーこ
恋愛
あの世に行ったら、番人とうずくまる少女に出会った。少女は辛い人生を歩んできて、魂が疲弊していた。それを知った番人は私に言った。
「あの子が繰り返している人生を、あなたの人生に変えてください。」
「………はぁああああ?辛そうな人生と分かってて生きろと?それも、繰り返すかもしれないのに?」
でも、お願いされたら断れない性分の私…。
異世界で自分が悪役令嬢だと知らずに過ごす私と、それによって変わっていく周りの人達の物語。そして、その物語の後の話。
※この話は、小説家になろう様へも掲載しています
悪役令嬢だけど、私としては推しが見れたら十分なんですが?
榎夜
恋愛
私は『花の王子様』という乙女ゲームに転生した
しかも、悪役令嬢に。
いや、私の推しってさ、隠しキャラなのよね。
だから勝手にイチャついてて欲しいんだけど......
※題名変えました。なんか話と合ってないよねってずっと思ってて
【完結】恋につける薬は、なし
ちよのまつこ
恋愛
異世界の田舎の村に転移して五年、十八歳のエマは王都へ行くことに。
着いた王都は春の大祭前、庶民も参加できる城の催しでの出来事がきっかけで出会った青年貴族にエマはいきなり嫌悪を向けられ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる