今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

文月

文字の大きさ
12 / 88
担当者さんが途中経過を見て、ダメだししてきました。

10.今世はいっぱい考えるんです。(8回目続き)

しおりを挟む
 あれから、あたしが新しくしたこと。
 両親に
「将来は街で働きたい」
 って宣言した。
 兄たちは反対したけど、両親は
「無理しないって約束するなら頑張ってみなさい」
 って許してくれた。
 それ以降、街で働くために両親(と、兄たち)に読み書きと計算を教わっている。
 新学期が始まって兄たちが学校に帰った後は、一人で教わったことを何度も繰り返しおさらいした。
 次にしていること。
 担当者といっぱい話すこと。
 担当者も「今までももっと話せばよかった」って今では言っているんだ。「俺も、アンタの事ちょっと誤解してたわ。0回目のこと引きずり過ぎてた」って‥ 
 ホントに0回目のあたしは一体何をしたんだろう‥。
 昨日は‥ 
 引き続きあたしの「好み」の話をした。

「どんな人が嫌? 」
 担当者が聞く。そこは‥「どんな人が好き? 」って聞くもんなんじゃ? って思わないでもないが‥
 まあ‥今まで「好みが無かった」あたしのことだ、「どんな人が好き」より「こういう人以外が好み」って導きだす方が正しいのかも。
 あたしは首を傾げて
「嫌なのは~」
 話し始める。

 嫌なのは、
 獣人のこと差別してる人間とかはまず、問題外。人間として終わってる。
 あと‥人間性で言ったら‥
 ガキっぽい人。
 あたしのことブスだのなんだの言って来るしょーもない男は嫌い。
 あと、不平不満ばっかり言ってるだけで努力したり工夫したり改善しようとしない奴。
 愚痴言うのはいいんだよ「ホント腹立つよな! 」って言ったその後は必ず「いつか必ず見返してやるぞ! 」とか、「こんな腹立つ奴の元で働くことは無理、別の職場探すぜ! 」って解決策考える人がいい。明るくって前向きな人がいい。
 顔は‥二の次かな。

 これがあたしの今までの転生人生で感じて来た「好み」の総集編。
 担当者が
「成程」
 って小さく頷いて、
「あのハヅキがそんなこと言う日が来るとはねえ。
 すっかり成長したなあ。(しみじみ)」
 って笑った。
 ホント、コイツの中であたしのイメージどんなんなんだろ。いつか変わってくれたりするんだろうか。「コイツはこんな奴」で固定されたままなの? ‥それって、担当者としてどうなんだ? 
 あたしは苦笑いだ。担当者は小さく頷くと、
「でも、顔だって‥あるんやろ? 好み」
 ってそこは、揶揄うみたいに「ニマニマした」笑顔。
 ‥なんか、こいつに全部見透かされてるみたいでいやだな。
「‥‥」
 あたしはちょっと逡巡する振りしてから(素直に言うのがなんか癪だったんだ!! )小さくため息をついて‥目の前でニヤニヤしている「あたしの総てを見透かしてそうな」担当に「好みの男の顔」を語り始めた。
「まず顔は、丸型より卵型がいい。でも‥顔の形は実はそんなに優先度高くない」
「優先度高いのは? 」
 コイツ結構ぐいぐい来るなあ‥
 苦笑いしてあたしはソイツの「誘導尋問」に答えていく。
「鼻筋。すっと通ってるのが好き」
 なるほどなるほど、と小鼻を膨らませる担当者。多分完璧コイツの好奇心で聞いてるだけなんだろうな~。
 質問は続く。
「髪はふわふわ猫毛? それともちょっと硬い派? 」
「‥そんな細かいことまで考えたことないけど、どっちかというと硬い派‥かな? 」
「社交的なタイプと実直なタイプだったらどっち? 」
「断然実直派」
 そんな感じで色々話し‥
 最後に担当者は‥(やっと満足したんだろう)穏やかな目であたしを見て、今までよりちょっと穏やかな口調で
「じゃあ‥最後に。ハヅキは目やったら、つぶらな仔犬ちゃんと精悍なウルフどっち派? 」
 って聞いた。
 ん? これは特別な質問なのかな? ただ単に「最後の質問だから丁寧に聞こうって思っただけ? 」あたしはちょっと首を傾げた。
 でも、担当者が時間を気にしながら‥でも、あたしの答えも聞きたがってるみたいだから‥
「ウルフ」
 って答えた。
 小さく頷く担当者、あたしの言葉をまだ待ってるっぽい。 
 ‥詳しくってこと? 
「目元が涼し気な人が好き‥かな。優し気な目元よりキリっとした目元に魅力感じる」
 担当者はまだあたしを見てる。
「あと‥目がキラキラしてる人。目に力がある人。目が死んでる人は‥良くないよね。あと‥目線が‥何を見てるんだ? って人は‥ちょっと不安になる。何毎も真剣に取り組んでる人が好き」
 言ってあたしははっとした。
 人形みたいな人が好きだって思ってたけど‥
 否、人形みたいな美人になりたいって思ってたけど‥
 人形みたいな人って‥周りから見てもそんな感じじゃない?? 
 お飾りの人形でいいですって自分で言ってた‥ってこと? 
 綺麗なだけで‥
 何も考えてない人間。
 あたしは「見掛けだけの人間」に憧れていた‥。
「‥そっか。
 あたし‥」
 そう言うと、担当者はもう一度頷いた。
 分かったか? って言いたげ。
 腹立つ‥でも‥ 
 分かった。
 分かったけど‥けどけど! 

「でも‥
 そういう顔は、好き。そういう顔が理想。それは変わらん! 
 人形っぽいクールビューティーが実はこころの中はハートフル。
 このギャップ、たまらんくない? 」
「皆には見せないそのハートフルなところ、好きな人にだけは見せちゃう。究極のヤンデレ‥よくない!?? 」

「なんだそりゃ(笑)」 
 最後に担当者の大笑いが聞こえ‥目の前が明るくなる。

 今日も新しい朝が始める。
 

 そんなことを繰り返し、あたしは18歳になった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

十八歳で必ず死ぬ令嬢ですが、今日もまた目を覚ましました【完結】

藤原遊
恋愛
十八歳で、私はいつも死ぬ。 そしてなぜか、また目を覚ましてしまう。 記憶を抱えたまま、幼い頃に――。 どれほど愛されても、どれほど誰かを愛しても、 結末は変わらない。 何度生きても、十八歳のその日が、私の最後になる。 それでも私は今日も微笑む。 過去を知るのは、私だけ。 もう一度、大切な人たちと過ごすために。 もう一度、恋をするために。 「どうせ死ぬのなら、あなたにまた、恋をしたいの」 十一度目の人生。 これは、記憶を繰り返す令嬢が紡ぐ、優しくて、少しだけ残酷な物語。

セーブポイントに設定された幸薄令嬢は、英雄騎士様にいつの間にか執着されています。

待鳥園子
恋愛
オブライエン侯爵令嬢レティシアは城中にある洋服箪笥の中で、悲しみに暮れて隠れるように泣いていた。 箪笥の扉をいきなり開けたのは、冒険者のパーティの三人。彼らはレティシアが自分たちの『セーブポイント』に設定されているため、自分たちがSSランクへ昇級するまでは夜に一度会いに行きたいと頼む。 落ち込むしかない状況の気晴らしにと、戸惑いながらも彼らの要望を受け入れることにしたレティシアは、やがて三人の中の一人で心優しい聖騎士イーサンに惹かれるようになる。 侯爵家の血を繋ぐためには冒険者の彼とは結婚出来ないために遠ざけて諦めようとすると、イーサンはレティシアへの執着心を剥き出しにするようになって!? 幼い頃から幸が薄い人生を歩んできた貴族令嬢が、スパダリ過ぎる聖騎士に溺愛されて幸せになる話。 ※完結まで毎日投稿です。

没落令嬢の子育て記。12世紀ドイツに似た異世界で、拾った子犬がイケメン精霊犬になりまして

ねこまんまる
恋愛
私が転生してしまったのは、ユリウス歴1150年。 赤髭王フリードリヒ1世が在位する、12世紀中世ドイツに酷似した異世界だった。 この世界の中欧は、神聖ローマ帝国の皇帝権とローマ教皇の宗教的権威が激しくぶつかり合う、戦乱のただなかにある。   ボヘミア王国(※現在のチェコあたり)の辺境で、小領主に仕える下級騎士の娘として静かに生きていた16歳の私だったが―― 父は皇帝派と教皇派の争いに巻き込まれ、帰らぬ人となった。   こうして私は、領地も保護者も失った「居場所のない没落令嬢」へと転落する。 行き場をなくした私は、帝国の北東の果て、 森と丘陵が連なる寒冷地帯――シレジア地方へ向かい、ボヘミア系とドイツ系移民が入り混じる貧しい開拓村で、新しい生活をはじめることになった。   ところが、村へ到着したその日。 道ばたに置かれた木箱の中で震えていた、四匹の子犬と出会う。 「……かわいいけど、どうしよう。 私だって、明日をどう生きるかも分からないのに……」 没落令嬢の私には、金も身分もない。 けれど放ってはおけず、子犬たちを抱き上げた。 飢えた体を温め、必死に育てているうちに―― ある朝、彼らは犬耳の生えた少年たちに変わっていた。 どうやら彼らは、この異世界に古くから伝わる “森の精霊犬”の子どもだったらしい。 無邪気で、人懐っこくて、やたらと私に甘えてくる。 それなのに――。 反抗期がまったく来ない。 命がけで守った“子犬たち”は、すくすく育ち、戦闘能力が高い、耳もふわふわなイケメンに成長した。 そして、ますます慕い方が激しくなるばかり。 ……いや、育ての親としてはうれしいけど、そろそろ距離感というものを覚えてください。 (※年代、国、地名、物などは史実どうりですが、登場人物は実在してません。 魔法やモンスターなど、史実にはないものもあります)

【完結】ここって天国?いいえBLの世界に転生しました

三園 七詩
恋愛
麻衣子はBL大好きの腐りかけのオタク、ある日道路を渡っていた綺麗な猫が車に引かれそうになっているのを助けるために命を落とした。 助けたその猫はなんと神様で麻衣子を望む異世界へと転生してくれると言う…チートでも溺愛でも悪役令嬢でも望むままに…しかし麻衣子にはどれもピンと来ない…どうせならBLの世界でじっくりと生でそれを拝みたい… 神様はそんな麻衣子の願いを叶えてBLの世界へと転生させてくれた! しかもその世界は生前、麻衣子が買ったばかりのゲームの世界にそっくりだった! 攻略対象の兄と弟を持ち、王子の婚約者のマリーとして生まれ変わった。 ゲームの世界なら王子と兄、弟やヒロイン(男)がイチャイチャするはずなのになんかおかしい… 知らず知らずのうちに攻略対象達を虜にしていくマリーだがこの世界はBLと疑わないマリーはそんな思いは露知らず… 注)BLとありますが、BL展開はほぼありません。

せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません

嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。 人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。 転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。 せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。 少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。

異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい

千晶もーこ
恋愛
あの世に行ったら、番人とうずくまる少女に出会った。少女は辛い人生を歩んできて、魂が疲弊していた。それを知った番人は私に言った。 「あの子が繰り返している人生を、あなたの人生に変えてください。」 「………はぁああああ?辛そうな人生と分かってて生きろと?それも、繰り返すかもしれないのに?」 でも、お願いされたら断れない性分の私…。 異世界で自分が悪役令嬢だと知らずに過ごす私と、それによって変わっていく周りの人達の物語。そして、その物語の後の話。 ※この話は、小説家になろう様へも掲載しています

悪役令嬢だけど、私としては推しが見れたら十分なんですが?

榎夜
恋愛
私は『花の王子様』という乙女ゲームに転生した しかも、悪役令嬢に。 いや、私の推しってさ、隠しキャラなのよね。 だから勝手にイチャついてて欲しいんだけど...... ※題名変えました。なんか話と合ってないよねってずっと思ってて

【完結】恋につける薬は、なし

ちよのまつこ
恋愛
異世界の田舎の村に転移して五年、十八歳のエマは王都へ行くことに。 着いた王都は春の大祭前、庶民も参加できる城の催しでの出来事がきっかけで出会った青年貴族にエマはいきなり嫌悪を向けられ…

処理中です...