今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

文月

文字の大きさ
16 / 88
転生させる「お試し世界」を‥担当者さんがクリエイトできるようになったらしい。

14.ヒツジ、担当者会議に参加する。(9回目以前)

しおりを挟む
 転生先の「お試し世界」が「イマイチ」って担当者からクレームがいっぱい来るって言うんで、運営会社の方がちょっと修正を加えたらしい。
 どういうこと? って思うよね? (え? どうでもいい? まあ‥聞いてよ)

 ~お試しの魂(神工魂)が「普通の魂」と認められるまでのプロセス~
 ① 神様が(神工)魂を作る。
 ② お試しで人間界(リアルの世界)に送ってみる。(その時の顔は、神様のご加護たっぷりの超美形。だけど、まっさらな神工魂は自分が美形だって自覚はない)
 ③ 経過を観察、その後結果を見て、修正が必要と判断されたら担当者がついて「修正プログラム」を実行する。(← ハヅキ、今ここ)その時の世界は「お試しの世界」って呼ばれて、リアルな世界とはちょっと違う。
 そこで生活している人やなんかが生きているって点は同じなんだけど、その世界そのものは運営会社によってつくられた世界ってわけ。
 だって、リアルな世界は一つだけしかないんだから‥まだ検査結果で合格が出てない「お試しの魂」が壊しちゃったら困るでしょ? 
 ④ 修正プログラムを終了後、担当者が合格って認めて、レポートを提出し、神様がそれをチェックし神様も「イイだろう」ってなったら‥神様がもう一度神工魂を人間界(リアルの世界)に送り最終チェック。
 ⑤ 問題なければ、他の「普通の魂」同様の扱いになる。(この先、担当者を伴わず転生の輪に加わる)

 この、修正プログラムの「お試し世界」がハードモード過ぎんか? って話になったんだ。
 「お試し世界」を作るのは運営会社だけど、それもお試しみたいなもので「結果こんな世界になりました」って感じなんだ。その世界がどんな世界かってのは「実際にサンプルが暮らしている様子を観察して判断するしかない」って感じで、そう「きちんとしたもの」じゃない。
 そんないい加減な‥と思うかもしれないけど、サンプル(神工魂)同様「お試し世界」も生ものだから仕方がない‥って思ってたんだけど、この度技術の進歩によって、ある程度調整できるようになった、調節の自由度が上がった‥というのだ!
 どういう感覚かというと‥大福を例にとって考えてみよう。(← なぜ大福‥)
 技術革新Level① 大量生産の「大福製造ライン」で作っているから「同じ品質のものが作れる」だけど、ホントに同じ品質のものしか作れない。(初めの状態。1から7番目の担当はこれで随分苦労した)
 技術革新Level② 「大福製造ライン」が改良されて「ちょっと餡子多め」とか「餡子の種類を変える」とかが出来るようになった! (1から7番目の担当のクレームで変更された。この状態で8番目以降も参戦)
 技術革新Level③ なんと! 「イチゴ大福」やら「変わり大福」が作れるようになった! (← 今ここ!!)
 いや、どうせそんなにたくさん作らないんだろ? 手作りにしろよって思うかもしれないが、手作りはやっぱり個人差が出ちゃうでしょ。きちんと管理されなきゃいけない大事なもの(人間が生活する世界)だから、そこはね。

「いや~それは助かるよね。「どんな世界か分からん」ってそこから始めるのってどう考えても、無理だよね」
 うんうんと小さく頷いて言ったのは、ホースだ。
 7番目の神工魂の担当者でホントは「ウマ」って名前だったんだけど「そんな名前は絶対嫌だ! 」って我が儘言って‥勝手に「ホース」って名乗ってる。
「‥たしかにまあ、そういうとこありますよね」
 ヒツジが苦笑いする。
 ホースは、7番目の担当者でヒツジにとって直接の先輩だ。担当になったばかりの頃から色々と親切に教えてくれたこのちょっと軽めの男を、ヒツジは兄のように慕っていた。
 ヒツジ曰く
「六番目のヘビ先輩とホースさんは尊敬できる先輩(照れくさいから口には絶対出さないけど)。今の「お試しの世界」は「ヘビ先輩、ホース先輩」がある程度整備してくれた。俺以降は、そこで只働いてるだけだから、先輩も後輩もなく同僚って感じ」
 らしい。
 ‥実際に後輩が馴れ馴れしくして来たら怒るけどね。
「で、どうかわったん(ため口に反応してヒツジがサルを睨む)‥ですか? 」
 9番目の神工魂の担当者・サルが話に入って来る。
 サルは、ヒツジの直接の後輩で、馴れ馴れしく、ホース以上に軽~いカンジの男だ。趣味は二次元。漫画、アニメが大好き‥だけど見た感じは「今どきの若者」でオタクっぽさはない。細い吊り目、ガリガリの身体、高身長、金髪の短髪、ピアス‥の軽薄そうな感じがヒツジ的にはどうも好きになれない(‥らしい)。
 トリ(10番目。おかっぱ頭の「可愛い系男子」おねーさんたちの人気者。それを自覚した上であざと可愛く振るまう「あざと系ショタ(肉食)」だ。ヒツジはサル以上にコイツが苦手だぞ! )が説明書を開く(以下㋣)
㋣「神工魂の見た目を担当者が決められる」
 トリが説明書を読み上げると、サル(以下㋚)が眉を寄せる
㋚「それは元からやろ」
 トリはサルを無視して、説明書を続けて読む。
㋣「これから作る世界については、美醜重要度が調整ができるようになった。また、担当者によって以前に作られた世界についても、この基準で判別される‥らしい」
㋚「美醜重要度? それは住民のってことか? ‥住民にとって美醜が他人を判断する上でどれ程重要かって度合いってこと? 」
 それを聞いて、ホース(以下㋭)とヒツジ(以下㋪)が呆れた様な顔をする。
㋪「美醜って‥」 
 だが、ヒツジは
㋪「でも、そういうのは重要かもな」
 と、ため息をつく。トリが軽くヒツジに相槌を打ち
㋣「あとは‥その世界の美の基準をはっきりと規定しておく‥らしい。そりゃあまあ、そうですよね。美醜重要度高しの世界で「美しい人が特に優遇されますよ」って言っても‥人によって美しさの基準は違いますからね」
 と、続ける。
㋭「それは、俺たちが決められるの? 」
 ホースがちょっと興味を持ったって顔をしてトリに確認すると、トリはまた説明書を確認して、
㋣「だと思います。ああ、既に作られた世界についても「こういうのが美しいって基準」を提出しろ、って書いてあります」
 と言った。
㋭「‥了解。面倒だな」
 苦笑いするホースと、
㋚「なんか「ゲーム」みたいやな」
 ちょっと面白そうって思ってるのが隠せてないサル(二次元が趣味だから)「ちょっとは面白くなった」と独り言ちて、
㋚「どうする? 俺も含めて、今まで結構作ってきた世界あるけど‥新しく作る? まあ‥参考になるかもしれんから、まずは俺らがそれぞれ作った世界の分析してみよか」
 と提案した。他の担当者が頷き、ここにいない担当者も呼びに行く。

㋚「ネズミ(1番目)は今回欠席や。担当の神工魂が消滅して、まだ新しい子作られてへんらしいから。「話せることないんや、ごめんな。でも、分かったことは教えて欲しい」って言われとる。‥無理ないけど、かなり落ち込んでたみたいや」
 サルが言うと、他の担当者も頷いた。
 ウシは「うちも、全く同じ状況やけど、話だけ聞かせてもらうわ。なんかおもしろそやから」ほっほと笑ながら言った。歳も最年長なウシはネズミよりハートが強いんだ。
 ネズミとウシの担当した神工魂について‥神様も一回目、二回目は上手いこといかなかったらしい。
 一回目は、MAX「正しくて」、MAX「優しくて」、MAX「清らかな」な子を作った。その結果、俗世に耐え切れず消滅した。
 二回目は、MAX「正しくて」、MAX「優しくて」、標準値「清らか」な子にした。俗世で暮らすには清らか過ぎるのもダメか? ってそこら辺調整したのだ。だけど結果は、情に流されすぐ他人と関係を持っちゃう「都合のいい子」になっちゃって、神様がNGをだして強制的に連れ戻したってわけ。
 三番目の担当者トラも「僕も参考で聞かせてもらうね」と、苦笑いで同意する。
 三回目の魂は、何とか消滅しなかったものの、現在療養中だ。
 三回目の魂、MAX「正しくて」、標準値「優しさ」、MAX「清らか」(→ 「結婚? 性交? 何のために? はしたない。ってか、キモチワルイ。え? 他人と一緒に生活する? 意味わからん」ってなってしまって、「人間界いや‥」ってなっちゃった)
 四番目の子、MAX「正しくて」、標準値「優しさ」、標準値「清らか」(→ 凄いエコノミストになった。「将来社会的に有益な人間としか結婚する必要は無いですね。後の世の中に意味のある遺伝子しか残す必要はない。優秀な人間のクローンを子供として、最高の教育を施して完璧な育児をしたらいいですね」ってなってしまった。流石にクローンはちょっと‥ってなって、今は要調整ってことで待機してもらってる)
 5番目の子、MAX「正しくて」、標準値「優しさ」、標準値「清らか」、MAX「倫理観」(倫理観を導入させた)(「真面目でイイ子」って感じで問題はなく、結婚についても嫌悪感は無かったが、相手の浮気を絶対に許せず、相手ともども社会的に「こりゃやり過ぎやろ」って程制裁を加えた。今のところこの子も要調整案件)
 6番目の子(以降この感じの子が作られている)、MAX「正しくて」、MAX「優しさ」、標準値「清らか」、標準値「倫理観」、標準値「協調性」(協調性‥で、世界と微調整ここらの微調整を担当がすることになり、担当の仕事の専門性が一気に上がった)
 つまり、10回の試行をしているのは、6番目以降から。6番目は全然参考資料もなく手探りで微調整をしていた為、担当の方がノイローゼ気味になっている。ホースは真面目な6番目の担当者「ヘビ」の資料を熟読して10回の試行をこの間終わらせたところ。ホース曰く「俺とヘビさんの功績があってこの事業は成り立ってる」。

「世界① 」
 創世者:ヘビ
 ヘビはこの世界しか作らず、この世界で6番目の子(ミナヅキ)10回全ての試行をした。
 (ミナヅキの顔(タイプ) 平凡と認識される顔)
 世界①の状態
 美醜重要度 低め。但し「過度の肥満など、不摂生によるものと判断される身体的特徴は忌諱される傾向にある」
 美の基準 目鼻立ちがきっちりして、一般的に整った顔が美人とされる。身長は中背、瘦せ型が好まれる。 
 この世界で最も尊重されること 「勤勉であること」「善良であること」
 備考 魔法なし、人間だけが生活している(獣人がいない世界)、貴族制度あり。文明程度低め。モットーは「努力ってすばらしい」

㋭「この世界は、俺も結構使わせてもらった。一番イージーモードだよな」
 ホースの言葉にヒツジも頷く。
㋪「うちも、四回目までの転生はここ使わせてもらいました」

「世界② 」
 創世者:ホース
 世界①の改造版。
 美醜重要度 高め。(だけど、それが理由であからさまに差別される‥まではいかない)
 美の基準 目鼻立ちがきっちりして、一般的に整った顔が美人とされる。身長は中背、瘦せ型が好まれる。 
 この世界で最も尊重されること 「美に対して誠実であること」、「美に対してルーズな人間は信用できない」、上昇傾向高め「他人を蹴散らしてでも、上に行け」
 備考 魔法なし、人間だけが生活している(獣人がいない世界)、貴族制度なし。文明程度高め。

㋭「現状に満足せず「人の目」を気にする大切さを教える為に作った」
㋪「荒療法しようと、五回目、六回目はここ使った」

「世界③ 」
 創世者:サル
 (オタク傾向アリのサルが「異民族いるの、イケてない? 」っていう軽い気持ちで作った)
 美醜重要度 高い。獣民は顔の造作に関わらず忌諱される傾向にある。
 美の基準 所謂「可愛い系」の顔が好かれ、「かっこいい系」の顔は「キツイ」と忌諱されがち。特徴のない顔は「可もなく不可もない」って感じで人気はない。身長は中肉中背が好まれ、高身長は「怖い」と思われる。 
 この世界で最も尊重されること 「癒し系最高」
 備考 魔法なし、獣人と人間がいる世界、貴族制度あり。文明程度低め。
 
㋪「お試しで七回目、八回目はここ使ったけど‥あんまりよくなかった。ってか、嫌な奴(クリス)にあっちゃったから‥嫌いここ」
㋚「個人的な感想ヤメテください」

 ヒツジはにやりと笑い、
「新しい世界を提案する」
 と(勿体つけて)言った。
「じゃあ、俺も」
 とサル。
 ホースは担当が終わったばっかりだから、ちょっと休憩したいとのことだった。

「世界④ 」
 創世者:ヒツジ
 美醜重要度 高い。
 美の基準 とにかく整った顔が美しいっていう世界。可愛らしい~愛嬌ある~じゃなく、「凛々しい涼し気な目元、鼻筋が通った程よい高さの鼻、薄い唇、顔は卵型。髪はストレートでサラサラ。クールビューティー最高」(← ハヅキの大好きな「人形顔」)
 この世界で最も尊重されること 勧善懲悪。(つまり、MAX「正しさ」)
㋪「第二のクリス許さない。まあ今回、ハヅキが一番美人やから「遊びでも文句言わんでしょ」って馬鹿にした扱いをされることはない。そして、正しい社会だからクリスは「婚約者のいる身で他の子と遊びで恋愛(たとえ肉体関係がなくとも)ダメ」って普通に社会的にバッシングされる。ざまぁ不可避」
㋚「クリスって誰っすか? 」
㋭「個人的な‥仕返し? (あと、ざまぁて何)」
 備考 魔法アリ、貴族制度あり、文明程度高め。
 
㋪「ここは、ハヅキのボーナスステージ。身分的にも周りから舐められない感じにしたい。兎に角、イージーモードでハヅキが「ハヅキの好きな顔(そして、この世界的に超絶美人)」でモテまくる世界にしたい。ハヅキが調子に乗らないかって? 大丈夫、いままでの転生でハヅキは随分成長した」
㋚「ええ‥そんなバカな‥そんな担当の子の為だけのステージ作る?? 
 でも、正しい世界はいいね」

「世界⑤ 」
 創世者:サル
 美醜重要度 高い。
 美の基準 細い目、鼻筋は通っているが低い鼻、薄い唇、顔は丸顔。身長は中肉中背。(← 偶然ハヅキ顔)
 この世界で最も尊重されること 勧善懲悪。(つまり、MAX「正しさ」)
㋚「美しい人が皆的に「素晴らしい」って思ってる度合いが高いんだけど(美醜重要度が高いから)、「正しい世界」において外見で判断するのはダメなことだってわかってるから、表立って差別しない。でも、実際は‥。そういうの、よくない? 」
㋭「(‥マニアック。コイツ、サドだな)」
 備考 魔法アリ、獣人と人間がいる世界、貴族制度あり、文明程度高め。 

㋚「魔法はマストやね! あと、異民族要素も捨てがたい。「正しい」人間も異民族間(獣人)に対しては「その限りではない」ってところが、クズでイイね。貴族制度があるのもいい。貴族の方がやっぱり平民と比べて価値がある‥みたいなのを「正しい」はずの人間が言うの。‥クズさにゾクゾクするね。あと‥美人だけど平民、顔は平凡だけど貴族‥とか大好物。そこに転生させるナガツキは超平凡な顔したギリ貴族の‥男爵令嬢っていうね? ナガツキはまだ修正段階だから、まだまだビシバシ行くで~」
㋭「(お前の趣味満載じゃないか‥)‥ナガツキちゃん大変だな」


 ヒツジとサルは、それぞれハヅキを世界④に、ナガツキを世界⑤に転生させるはずが‥
 
 運営側が間違ったんだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

十八歳で必ず死ぬ令嬢ですが、今日もまた目を覚ましました【完結】

藤原遊
恋愛
十八歳で、私はいつも死ぬ。 そしてなぜか、また目を覚ましてしまう。 記憶を抱えたまま、幼い頃に――。 どれほど愛されても、どれほど誰かを愛しても、 結末は変わらない。 何度生きても、十八歳のその日が、私の最後になる。 それでも私は今日も微笑む。 過去を知るのは、私だけ。 もう一度、大切な人たちと過ごすために。 もう一度、恋をするために。 「どうせ死ぬのなら、あなたにまた、恋をしたいの」 十一度目の人生。 これは、記憶を繰り返す令嬢が紡ぐ、優しくて、少しだけ残酷な物語。

【完結】ここって天国?いいえBLの世界に転生しました

三園 七詩
恋愛
麻衣子はBL大好きの腐りかけのオタク、ある日道路を渡っていた綺麗な猫が車に引かれそうになっているのを助けるために命を落とした。 助けたその猫はなんと神様で麻衣子を望む異世界へと転生してくれると言う…チートでも溺愛でも悪役令嬢でも望むままに…しかし麻衣子にはどれもピンと来ない…どうせならBLの世界でじっくりと生でそれを拝みたい… 神様はそんな麻衣子の願いを叶えてBLの世界へと転生させてくれた! しかもその世界は生前、麻衣子が買ったばかりのゲームの世界にそっくりだった! 攻略対象の兄と弟を持ち、王子の婚約者のマリーとして生まれ変わった。 ゲームの世界なら王子と兄、弟やヒロイン(男)がイチャイチャするはずなのになんかおかしい… 知らず知らずのうちに攻略対象達を虜にしていくマリーだがこの世界はBLと疑わないマリーはそんな思いは露知らず… 注)BLとありますが、BL展開はほぼありません。

没落令嬢の子育て記。12世紀ドイツに似た異世界で、拾った子犬がイケメン精霊犬になりまして

ねこまんまる
恋愛
私が転生してしまったのは、ユリウス歴1150年。 赤髭王フリードリヒ1世が在位する、12世紀中世ドイツに酷似した異世界だった。 この世界の中欧は、神聖ローマ帝国の皇帝権とローマ教皇の宗教的権威が激しくぶつかり合う、戦乱のただなかにある。   ボヘミア王国(※現在のチェコあたり)の辺境で、小領主に仕える下級騎士の娘として静かに生きていた16歳の私だったが―― 父は皇帝派と教皇派の争いに巻き込まれ、帰らぬ人となった。   こうして私は、領地も保護者も失った「居場所のない没落令嬢」へと転落する。 行き場をなくした私は、帝国の北東の果て、 森と丘陵が連なる寒冷地帯――シレジア地方へ向かい、ボヘミア系とドイツ系移民が入り混じる貧しい開拓村で、新しい生活をはじめることになった。   ところが、村へ到着したその日。 道ばたに置かれた木箱の中で震えていた、四匹の子犬と出会う。 「……かわいいけど、どうしよう。 私だって、明日をどう生きるかも分からないのに……」 没落令嬢の私には、金も身分もない。 けれど放ってはおけず、子犬たちを抱き上げた。 飢えた体を温め、必死に育てているうちに―― ある朝、彼らは犬耳の生えた少年たちに変わっていた。 どうやら彼らは、この異世界に古くから伝わる “森の精霊犬”の子どもだったらしい。 無邪気で、人懐っこくて、やたらと私に甘えてくる。 それなのに――。 反抗期がまったく来ない。 命がけで守った“子犬たち”は、すくすく育ち、戦闘能力が高い、耳もふわふわなイケメンに成長した。 そして、ますます慕い方が激しくなるばかり。 ……いや、育ての親としてはうれしいけど、そろそろ距離感というものを覚えてください。 (※年代、国、地名、物などは史実どうりですが、登場人物は実在してません。 魔法やモンスターなど、史実にはないものもあります)

セーブポイントに設定された幸薄令嬢は、英雄騎士様にいつの間にか執着されています。

待鳥園子
恋愛
オブライエン侯爵令嬢レティシアは城中にある洋服箪笥の中で、悲しみに暮れて隠れるように泣いていた。 箪笥の扉をいきなり開けたのは、冒険者のパーティの三人。彼らはレティシアが自分たちの『セーブポイント』に設定されているため、自分たちがSSランクへ昇級するまでは夜に一度会いに行きたいと頼む。 落ち込むしかない状況の気晴らしにと、戸惑いながらも彼らの要望を受け入れることにしたレティシアは、やがて三人の中の一人で心優しい聖騎士イーサンに惹かれるようになる。 侯爵家の血を繋ぐためには冒険者の彼とは結婚出来ないために遠ざけて諦めようとすると、イーサンはレティシアへの執着心を剥き出しにするようになって!? 幼い頃から幸が薄い人生を歩んできた貴族令嬢が、スパダリ過ぎる聖騎士に溺愛されて幸せになる話。 ※完結まで毎日投稿です。

せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません

嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。 人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。 転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。 せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。 少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。

異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい

千晶もーこ
恋愛
あの世に行ったら、番人とうずくまる少女に出会った。少女は辛い人生を歩んできて、魂が疲弊していた。それを知った番人は私に言った。 「あの子が繰り返している人生を、あなたの人生に変えてください。」 「………はぁああああ?辛そうな人生と分かってて生きろと?それも、繰り返すかもしれないのに?」 でも、お願いされたら断れない性分の私…。 異世界で自分が悪役令嬢だと知らずに過ごす私と、それによって変わっていく周りの人達の物語。そして、その物語の後の話。 ※この話は、小説家になろう様へも掲載しています

悪役令嬢だけど、私としては推しが見れたら十分なんですが?

榎夜
恋愛
私は『花の王子様』という乙女ゲームに転生した しかも、悪役令嬢に。 いや、私の推しってさ、隠しキャラなのよね。 だから勝手にイチャついてて欲しいんだけど...... ※題名変えました。なんか話と合ってないよねってずっと思ってて

【完結】恋につける薬は、なし

ちよのまつこ
恋愛
異世界の田舎の村に転移して五年、十八歳のエマは王都へ行くことに。 着いた王都は春の大祭前、庶民も参加できる城の催しでの出来事がきっかけで出会った青年貴族にエマはいきなり嫌悪を向けられ…

処理中です...