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第二章 異質な神界
第七十七話 願い
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調査のために、必要以上にこの神界の神と仲良くなるつもりはありませんでした。レレアに冷たく接するのも、他のクラスメイトと関わろうとしないのも、それが原因です。もちろん、ラルフに色目を使う者に関してはきっちり制裁しますが、それ以外は、本当に関わるつもりなんてなかったんです。だから……。
「悪役令嬢! 今日こそ、あんたを成敗してやるわっ!! 見てなさいよ!」
現在、食堂にて、全く意味不明の言いがかりをつけられて、私は大変迷惑しています。
「悪役令嬢って、お母様じゃあるまいし……」
「フィー、大丈夫?」
「えぇ、何とか、ね」
私におかしな言いがかりをつけてくるのは、ピンクのふんわりとした髪に、同じくピンクの瞳を持つ女神。魅了を司る神です。そして、そんな彼女に魅了されたいくらかの神々は、彼女に同調して、私を責め立てようとしてくるのですが、とりあえず、面倒でまともに取り合ってはいません。
宣言するだけしておいて、食事を摂りに行く彼女達を眺めながらため息をついていると、隣で様子を見ていたラルフが声をかけてきます。
「彼女が言う悪役令嬢について、調査を頼んでみる?」
「いいえ、今、彼らの手を煩わせるわけにはいきません。実害もありませんし、放置でいきましょう」
「……フィーがそれで良いなら」
ピンク頭(名前は忘れました)は、私のことをしきりに悪役令嬢だとのたまいますし、彼女自身はヒロインなのだと豪語しております。こっそりと、彼女は魅了を司る神ではなく、(頭が)お花畑な神ではないかと思っておりましたが、どうやらそれはない様子。いえ、十分にその資質は備えていると見ていますけどね?
「ラルフが心配してくれるなんて、嬉しいです」
「僕は、フィーのことはちゃんと大切に思ってるんだよ? 大切な幼馴染だし、何より、フィーだし」
「……ありがとうございます。ラルフ」
嬉しい、けれど、どうにも寂しいと思えてしまうのは、きっと、ラルフが言わなかった言葉の裏を読み取れてしまうからです。
「ラルフ、やはり、戻りましょうか?」
「? いや、そのままで、お願い。僕も、克服しなきゃいけないし」
具体的な内容を示さずに告げれば、ラルフは一瞬、何のことかと首をかしげて、すぐに、その意味を理解して首を横に振ります。
「あ……ごめん。ツラいのは、フィーの方、だよね?」
「いえ、大丈夫です。ラルフのためでしたら、何の問題もありません」
ラルフのためであれば、私は、どんな苦難にでも立ち向かえます。ですから、そんな、悲しそうな顔はしないでほしいです。
「とりあえず、必要のない食事、しかも、美味しいわけでもないものを食べるという神経は理解できませんが、これも歪みと見て良いのでしょうか?」
「……うん、多分ね」
話を私達の役割に関係するものに戻せば、ラルフはとりあえず、それに乗ってくれます。
(今はまだ、ゆっくりで良いです……)
ラルフには、何の気兼ねもなく、現状に甘んじてほしい。それが、今の私の願いでした。
「悪役令嬢! 今日こそ、あんたを成敗してやるわっ!! 見てなさいよ!」
現在、食堂にて、全く意味不明の言いがかりをつけられて、私は大変迷惑しています。
「悪役令嬢って、お母様じゃあるまいし……」
「フィー、大丈夫?」
「えぇ、何とか、ね」
私におかしな言いがかりをつけてくるのは、ピンクのふんわりとした髪に、同じくピンクの瞳を持つ女神。魅了を司る神です。そして、そんな彼女に魅了されたいくらかの神々は、彼女に同調して、私を責め立てようとしてくるのですが、とりあえず、面倒でまともに取り合ってはいません。
宣言するだけしておいて、食事を摂りに行く彼女達を眺めながらため息をついていると、隣で様子を見ていたラルフが声をかけてきます。
「彼女が言う悪役令嬢について、調査を頼んでみる?」
「いいえ、今、彼らの手を煩わせるわけにはいきません。実害もありませんし、放置でいきましょう」
「……フィーがそれで良いなら」
ピンク頭(名前は忘れました)は、私のことをしきりに悪役令嬢だとのたまいますし、彼女自身はヒロインなのだと豪語しております。こっそりと、彼女は魅了を司る神ではなく、(頭が)お花畑な神ではないかと思っておりましたが、どうやらそれはない様子。いえ、十分にその資質は備えていると見ていますけどね?
「ラルフが心配してくれるなんて、嬉しいです」
「僕は、フィーのことはちゃんと大切に思ってるんだよ? 大切な幼馴染だし、何より、フィーだし」
「……ありがとうございます。ラルフ」
嬉しい、けれど、どうにも寂しいと思えてしまうのは、きっと、ラルフが言わなかった言葉の裏を読み取れてしまうからです。
「ラルフ、やはり、戻りましょうか?」
「? いや、そのままで、お願い。僕も、克服しなきゃいけないし」
具体的な内容を示さずに告げれば、ラルフは一瞬、何のことかと首をかしげて、すぐに、その意味を理解して首を横に振ります。
「あ……ごめん。ツラいのは、フィーの方、だよね?」
「いえ、大丈夫です。ラルフのためでしたら、何の問題もありません」
ラルフのためであれば、私は、どんな苦難にでも立ち向かえます。ですから、そんな、悲しそうな顔はしないでほしいです。
「とりあえず、必要のない食事、しかも、美味しいわけでもないものを食べるという神経は理解できませんが、これも歪みと見て良いのでしょうか?」
「……うん、多分ね」
話を私達の役割に関係するものに戻せば、ラルフはとりあえず、それに乗ってくれます。
(今はまだ、ゆっくりで良いです……)
ラルフには、何の気兼ねもなく、現状に甘んじてほしい。それが、今の私の願いでした。
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