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第一章 幼少期編
第七十四話 モフ恋のシナリオ1
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「えー、それでは、ユミリアによるゲーム説明を行います……って、何で僕が仕切ることになってるの!?」
「みゅ? だって……誰もやりたがらなかったから?」
お父様、お継母様、メリー、セイ、鋼、ローラン、そして、私という面々がそろったちょっとした会議室。そこで、司会進行役を担うのは、セイであったが、その原因としては、ほぼ全員が面倒だと答えたためだった。例外はお父様と鋼で、二人とも、口下手だからというのと、思考が幼いからというそれぞれの理由で却下となったのだが、その結果、案外お人好しなセイが引き受けることとなったのだ。
「はぁ……まぁ、別に良いけど。それじゃあ、ユミリア、話をしてくれるかな?」
「みゅっ。任せてっ」
そして、私は思い出せる限りの話を始める。
物語は、主人公であるミーシャが魔法学園へ入学する時から始まる。12歳から魔力を持つ者は必ず通うことを義務づけられている魔法学園。そこで、ミーシャはまず、第一王子であるアルト王子と出会うのだ。
「ちょっと待て。なぜ、アルト王子殿下にそう易々と出会えている? 魔法学園といえども、護衛が居るはずだし、そうでなかったとしても、殿下ほどの身分があれば周りの令嬢が放ってはおかないだろう?」
一番の滑り出しで、お父様からの質問が来る。そして、確かに言われてみれば、アルト王子とミーシャが出会えていること自体、不思議だと思ってしまう。
「えっと、出会いの場所は、クラス分けの紙が貼り出してある場所で、ミーシャはアルト王子を押し退けて一位の成績を叩き出していたため、目をつけられた、という内容だったと思います」
そう、主人公のミーシャは頭が良いのだ。そのおかげで、アルト王子に一目置かれることになるのだが……やはり、そこには違和感がある。
「……そういえば、耳がモフモフだったような……?」
そうして思い出すのは、前に会った時とは違い、アルト王子が白いモフモフの耳を頭につけていたということだ。
「……そうか。アルト王子殿下は、後発性の獣つきか……だが、しかし……」
「耳の色は、白でした」
獣つきに後発性などというものがあったのだなと思いながらも、少しでも情報を、と思ってそう告げれば、お父様もお継母様も、そして、メリーでさえも、大きく目を見開く。
「伝説の、白の獣つき、ですか……」
呆然と呟くのは、お継母様。そして、その言葉で、そういえば、白の獣つきは特別なのだと思い至る。
(あれ? でも……)
「アルト王子は、避けられてた……?」
私が知っているのは、あくまでもゲームの攻略本の内容のみ。ただ、その内容を思い返せば、アルト王子はほとんどの人から避けられていたように思える。
「白の獣つきは、魔力が膨大だ。だから、魔力の低い者は、白の獣つきには近づけない」
確かに、アルト王子の側に居たのは、将来側近となるはずの騎士団長の息子と魔法省長官の息子、ユミリアとミーシャくらいなものだった気がする。
「えっ、後発性の獣つきって、いつごろ発現するとかあるんですか?」
「そうだな、人によってばらつきはあるが、大抵は五歳くらい……だな」
五歳。それは、今のアルト王子の年齢だ。つまりは、これから、遠くない未来で、アルト王子は白の獣つきとなってしまうということだ。
「そうなると……アルト王子に近づけたそのミーシャという少女は、膨大な魔力を有していることになる、か」
アルト王子のことは心配ではあったが、今はまだ動けない。とにかく、話を進めなければと、私は再び口を開いた。
「みゅ? だって……誰もやりたがらなかったから?」
お父様、お継母様、メリー、セイ、鋼、ローラン、そして、私という面々がそろったちょっとした会議室。そこで、司会進行役を担うのは、セイであったが、その原因としては、ほぼ全員が面倒だと答えたためだった。例外はお父様と鋼で、二人とも、口下手だからというのと、思考が幼いからというそれぞれの理由で却下となったのだが、その結果、案外お人好しなセイが引き受けることとなったのだ。
「はぁ……まぁ、別に良いけど。それじゃあ、ユミリア、話をしてくれるかな?」
「みゅっ。任せてっ」
そして、私は思い出せる限りの話を始める。
物語は、主人公であるミーシャが魔法学園へ入学する時から始まる。12歳から魔力を持つ者は必ず通うことを義務づけられている魔法学園。そこで、ミーシャはまず、第一王子であるアルト王子と出会うのだ。
「ちょっと待て。なぜ、アルト王子殿下にそう易々と出会えている? 魔法学園といえども、護衛が居るはずだし、そうでなかったとしても、殿下ほどの身分があれば周りの令嬢が放ってはおかないだろう?」
一番の滑り出しで、お父様からの質問が来る。そして、確かに言われてみれば、アルト王子とミーシャが出会えていること自体、不思議だと思ってしまう。
「えっと、出会いの場所は、クラス分けの紙が貼り出してある場所で、ミーシャはアルト王子を押し退けて一位の成績を叩き出していたため、目をつけられた、という内容だったと思います」
そう、主人公のミーシャは頭が良いのだ。そのおかげで、アルト王子に一目置かれることになるのだが……やはり、そこには違和感がある。
「……そういえば、耳がモフモフだったような……?」
そうして思い出すのは、前に会った時とは違い、アルト王子が白いモフモフの耳を頭につけていたということだ。
「……そうか。アルト王子殿下は、後発性の獣つきか……だが、しかし……」
「耳の色は、白でした」
獣つきに後発性などというものがあったのだなと思いながらも、少しでも情報を、と思ってそう告げれば、お父様もお継母様も、そして、メリーでさえも、大きく目を見開く。
「伝説の、白の獣つき、ですか……」
呆然と呟くのは、お継母様。そして、その言葉で、そういえば、白の獣つきは特別なのだと思い至る。
(あれ? でも……)
「アルト王子は、避けられてた……?」
私が知っているのは、あくまでもゲームの攻略本の内容のみ。ただ、その内容を思い返せば、アルト王子はほとんどの人から避けられていたように思える。
「白の獣つきは、魔力が膨大だ。だから、魔力の低い者は、白の獣つきには近づけない」
確かに、アルト王子の側に居たのは、将来側近となるはずの騎士団長の息子と魔法省長官の息子、ユミリアとミーシャくらいなものだった気がする。
「えっ、後発性の獣つきって、いつごろ発現するとかあるんですか?」
「そうだな、人によってばらつきはあるが、大抵は五歳くらい……だな」
五歳。それは、今のアルト王子の年齢だ。つまりは、これから、遠くない未来で、アルト王子は白の獣つきとなってしまうということだ。
「そうなると……アルト王子に近づけたそのミーシャという少女は、膨大な魔力を有していることになる、か」
アルト王子のことは心配ではあったが、今はまだ動けない。とにかく、話を進めなければと、私は再び口を開いた。
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