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第一章 幼少期編
第百四十八話 たいせつなおとうと(アルト視点)
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『死ぬ』と、確かにそう思った。イルトに拒絶されて、イルトに殺されるなんて、悪夢でしかない。いや、本当にこれは悪い夢であってほしかった。しかし……どうやら私の悪夢は、予想外の方向へと向かったらしい。
「警戒はしてたけど、まさかこうなるとはね」
「あぁ、だが、ユミリア様の懸念は間違っていなかったらしいな」
けたたましい爆発音とともに、私の命は潰えたはず……だったのだが、何やら聞き慣れない声がして、恐る恐る目を開ける。
「……だれ?」
そこには、明らかに人間ではないうっすら金色がかった半透明な羽を持つ青い髪の青年と、黒髪のがたいの良い男が居た。
「だれ? きみたちもぼくのじゃまするの? なら、きえて? きえて? きえてよぉぉおっ!!」
全てが憎いと言わんばかりの形相で、立て続けにあの禍々しい魔力を放つイルト。
「あぶないっ!!」
誰かは知らないが、このままでは、あのイルトの攻撃が直撃する。そう思って叫ぶも、彼らは微動だにせず。
「無駄だよ」
「この程度で、俺らが殺られるわけねぇだろ?」
羽が生えた男は、片手を払って真っ黒な魔力を霧散させ、がたいの良い男は、拳をぶつけて打ち砕く。
「えっ、えぇぇえっ!?」
魔力とは、こんなにも簡単に消せるものだっただろうかと、私はその場で混乱する。
「さて、と……とりあえずは、眠ってもらおうかな?」
「なんでなんでなんでなんでなんでっ!!」
「いや、それは俺がやっておくからよ。そっちの王子への説明頼むわ」
「えー、ローランがすれば良いじゃないか」
「無理だ。めんど……説明は下手なんだ」
「……今、面倒って言おうとしたよね?」
轟音の中、呑気に何事かを会話をする不審者二人組。しかし、その間にもイルトの猛攻は続き、その全てがこの二人組によって払われ、打ち砕かれる。
「っ、イルトは、ふだんはとてもやさしいんだ! だから、イルトをこうげきしないでっ」
目の前に居る二人組の目的は分からない。しかし、もし、イルトに危害を加えようとするのであれば、私はなんとしてでもイルトを守るつもりだった。
「心配いらないよ。僕達は、ユミリアの友達だから。ユミリアの大切な者を傷つけたりはしない」
「俺にとっては、主ってのが強いが、俺もユミリア様の友達だな。ユミリア様にとって、そいつは大切な存在だからな。ちゃんと守るさ」
ちょうど轟音が途切れた時に聞こえたそんな二人の言葉。私は、それを無条件に信じて良いものか少しだけ悩む。しかし、そんな風に悩み出した瞬間、羽を持った青年の姿が消えたかと思えば、先ほどまで叫んでいたイルトが倒れ、そのイルトを青年が抱き止めていた。
「イルト!!」
「ちょーっと待てっ。まだ、ここらには瘴気が立ち込めてる。浄化はできないまでも、場を移さなきゃ体に毒だ」
イルトの元へと駆け寄ろうとすれば、私は、がたいの良い男に首根っこを掴まれる。
「しょーき? どく? なら、イルトは? イルトもいっしょにっ」
「おうっ、もちろんそのつもりだ。セイ、そっちは大丈夫そうか?」
「うん、一応ね。しっかりと眠ってくれたみたいだよ。部屋は……とりあえず、報告がてら王様のところに行く?」
「あー、だよな。これだけ大騒ぎしてんだ。さっさと行かなきゃ不味そうだ」
ユミリア嬢の友人だと言う二人は、そんなことを話し合うと、扉の方へと視線を向けた。
「警戒はしてたけど、まさかこうなるとはね」
「あぁ、だが、ユミリア様の懸念は間違っていなかったらしいな」
けたたましい爆発音とともに、私の命は潰えたはず……だったのだが、何やら聞き慣れない声がして、恐る恐る目を開ける。
「……だれ?」
そこには、明らかに人間ではないうっすら金色がかった半透明な羽を持つ青い髪の青年と、黒髪のがたいの良い男が居た。
「だれ? きみたちもぼくのじゃまするの? なら、きえて? きえて? きえてよぉぉおっ!!」
全てが憎いと言わんばかりの形相で、立て続けにあの禍々しい魔力を放つイルト。
「あぶないっ!!」
誰かは知らないが、このままでは、あのイルトの攻撃が直撃する。そう思って叫ぶも、彼らは微動だにせず。
「無駄だよ」
「この程度で、俺らが殺られるわけねぇだろ?」
羽が生えた男は、片手を払って真っ黒な魔力を霧散させ、がたいの良い男は、拳をぶつけて打ち砕く。
「えっ、えぇぇえっ!?」
魔力とは、こんなにも簡単に消せるものだっただろうかと、私はその場で混乱する。
「さて、と……とりあえずは、眠ってもらおうかな?」
「なんでなんでなんでなんでなんでっ!!」
「いや、それは俺がやっておくからよ。そっちの王子への説明頼むわ」
「えー、ローランがすれば良いじゃないか」
「無理だ。めんど……説明は下手なんだ」
「……今、面倒って言おうとしたよね?」
轟音の中、呑気に何事かを会話をする不審者二人組。しかし、その間にもイルトの猛攻は続き、その全てがこの二人組によって払われ、打ち砕かれる。
「っ、イルトは、ふだんはとてもやさしいんだ! だから、イルトをこうげきしないでっ」
目の前に居る二人組の目的は分からない。しかし、もし、イルトに危害を加えようとするのであれば、私はなんとしてでもイルトを守るつもりだった。
「心配いらないよ。僕達は、ユミリアの友達だから。ユミリアの大切な者を傷つけたりはしない」
「俺にとっては、主ってのが強いが、俺もユミリア様の友達だな。ユミリア様にとって、そいつは大切な存在だからな。ちゃんと守るさ」
ちょうど轟音が途切れた時に聞こえたそんな二人の言葉。私は、それを無条件に信じて良いものか少しだけ悩む。しかし、そんな風に悩み出した瞬間、羽を持った青年の姿が消えたかと思えば、先ほどまで叫んでいたイルトが倒れ、そのイルトを青年が抱き止めていた。
「イルト!!」
「ちょーっと待てっ。まだ、ここらには瘴気が立ち込めてる。浄化はできないまでも、場を移さなきゃ体に毒だ」
イルトの元へと駆け寄ろうとすれば、私は、がたいの良い男に首根っこを掴まれる。
「しょーき? どく? なら、イルトは? イルトもいっしょにっ」
「おうっ、もちろんそのつもりだ。セイ、そっちは大丈夫そうか?」
「うん、一応ね。しっかりと眠ってくれたみたいだよ。部屋は……とりあえず、報告がてら王様のところに行く?」
「あー、だよな。これだけ大騒ぎしてんだ。さっさと行かなきゃ不味そうだ」
ユミリア嬢の友人だと言う二人は、そんなことを話し合うと、扉の方へと視線を向けた。
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