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第二章 少女期 瘴気編
第二百二十八話 信者なんて聞いてない
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「そこから先は、私から説明しましょう」
一人、混乱の只中にあった私は、そんなティトの言葉に、先ほどの言葉が聞き違いであったという希望を胸に、顔を上げてティトを見る。
「ユミリア様がおられない間、我々は懸命に同志を増やす活動を続けて参りました。手段を選ばず、順調に洗の……教育を施した後、ユミリア様に従順な下ぼ……配下が誕生したというわけです」
ところどころ、『洗脳』やら『下僕』やらと言いたげだった部分を除いたとしても、不穏な内容であるソレに、頭を抱えた私は悪くないと思う。
「何を、どうしたら、そうなるのっ!?」
変に目立ちたくないため、小さく叫ぶに、ティトは順番に、私が居なくなった後のことを教えてくれる。
初めは私の失踪に関しての情報を知らされないまま、療養で実家に帰ったお継母様のところに私が向かったのだという情報しかなかったこと。その間に、瘴気に呑まれかけたイルト様やセイ達をアルト様とミーシャが浄化するという作業があり、王国滅亡の危機が回避されていたこと。私の失踪を知らされた後、アルト様を筆頭としたティト達は、私のために裏工作や情報操作を、イルト様達は、私の失踪を魔王と関連づけて、ミーシャの記憶を頼りにクリスタルロードの攻略を行ったこと。
「あ、えっと……ご迷惑を、おかけしました」
さすがに、その内容を事細かに説明されては、私もそれ以外に言うべき言葉が見つからない。……いや、様々な裏工作のために、多くの貴族が洗脳されたという事実から目を逸らしたかっただけかもしれないが……。
「いいえ、このような些事を気に病むことはありません。事後承諾ではありますが、ユミリア様には、救国の女神になっていただきました。これで、黒の差別も一部、解消されましたよ?」
かつて、たまたま大量生産して余らせていた薬草をティトにねだられるがままに渡していたおかげで、私は、その質の悪い病を癒す薬草を無償提供した女神として崇められているらしい。実際のところ、その病は急速に広まっていたこともあり、貴族社会に不安を植えつけるべく、ディランを休ませたりなどの小細工を繰り返せば、ガッツリと恐怖を蔓延させることに成功したそうだ。
最初は小さな街を救うことから始め、エルドン侯爵を釣り上げて協力(もはや脅迫とか洗脳ではないかと思うが)を仰ぎ、多くの領土に薬を流通させたのだとか。薬草を入れた瓶には、黒猫のマークが刻まれ、貴族だけではなく、平民にも、黒の獣つきである私が救い主であるという噂を流した。薬の出所は匿名としながらも、その中心に私と仲の良い面々が居ると知れば、誰もが勝手に私が薬を提供しているのだと誤解していく。そうして、着々と布教を進めた結果…………現在、信者が溢れているらしい。
この話を聞いて、私が遠い目になって、現実逃避をしたのは、言うまでもないだろう。
「ユミリア。大丈夫だよ。不躾な視線を送る奴らは、殲滅するから」
「ダメです。イルト様。私は、気にしていませんので」
私を崇拝しているらしい視線に対して、イルト様の闇が漏れ出すのを抑える私は、とりあえず、正確な現状把握は後回しにして、イルト様とパーティーを楽しむことにしたのだった。
一人、混乱の只中にあった私は、そんなティトの言葉に、先ほどの言葉が聞き違いであったという希望を胸に、顔を上げてティトを見る。
「ユミリア様がおられない間、我々は懸命に同志を増やす活動を続けて参りました。手段を選ばず、順調に洗の……教育を施した後、ユミリア様に従順な下ぼ……配下が誕生したというわけです」
ところどころ、『洗脳』やら『下僕』やらと言いたげだった部分を除いたとしても、不穏な内容であるソレに、頭を抱えた私は悪くないと思う。
「何を、どうしたら、そうなるのっ!?」
変に目立ちたくないため、小さく叫ぶに、ティトは順番に、私が居なくなった後のことを教えてくれる。
初めは私の失踪に関しての情報を知らされないまま、療養で実家に帰ったお継母様のところに私が向かったのだという情報しかなかったこと。その間に、瘴気に呑まれかけたイルト様やセイ達をアルト様とミーシャが浄化するという作業があり、王国滅亡の危機が回避されていたこと。私の失踪を知らされた後、アルト様を筆頭としたティト達は、私のために裏工作や情報操作を、イルト様達は、私の失踪を魔王と関連づけて、ミーシャの記憶を頼りにクリスタルロードの攻略を行ったこと。
「あ、えっと……ご迷惑を、おかけしました」
さすがに、その内容を事細かに説明されては、私もそれ以外に言うべき言葉が見つからない。……いや、様々な裏工作のために、多くの貴族が洗脳されたという事実から目を逸らしたかっただけかもしれないが……。
「いいえ、このような些事を気に病むことはありません。事後承諾ではありますが、ユミリア様には、救国の女神になっていただきました。これで、黒の差別も一部、解消されましたよ?」
かつて、たまたま大量生産して余らせていた薬草をティトにねだられるがままに渡していたおかげで、私は、その質の悪い病を癒す薬草を無償提供した女神として崇められているらしい。実際のところ、その病は急速に広まっていたこともあり、貴族社会に不安を植えつけるべく、ディランを休ませたりなどの小細工を繰り返せば、ガッツリと恐怖を蔓延させることに成功したそうだ。
最初は小さな街を救うことから始め、エルドン侯爵を釣り上げて協力(もはや脅迫とか洗脳ではないかと思うが)を仰ぎ、多くの領土に薬を流通させたのだとか。薬草を入れた瓶には、黒猫のマークが刻まれ、貴族だけではなく、平民にも、黒の獣つきである私が救い主であるという噂を流した。薬の出所は匿名としながらも、その中心に私と仲の良い面々が居ると知れば、誰もが勝手に私が薬を提供しているのだと誤解していく。そうして、着々と布教を進めた結果…………現在、信者が溢れているらしい。
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「ダメです。イルト様。私は、気にしていませんので」
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