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第二章 少女期 瘴気編
第二百五十話 鬼畜に囲まれし哀れなドラゴン(ミーシャ視点)
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スペースドラゴンが(強制的に)目覚めて、ビックゥウッと跳び跳ねるのを眺めながら、私は、どうにか落ち着いてもらえるように少しだけ待ってみる。
『う、う? ……い、痛く、ない?』
「あの、とりあえず、話し合いがしたいんです。大丈夫、ですか?」
小さく、自分の体を確認して声をもらすスペースドラゴンに、そっと問いかければ、ビクビクしながらもうなずいてくれる。
「良かった! あの、心臓の核って、どうにか同じものを作れたりしませんか?」
『……いや、無理。オイラ、自分の力で心臓を再生させてるわけじゃないから』
当たり前といえば当たり前な答え。ただし、自分の力ではないという部分が、どうにも気になる。
「あの、その再生能力は、自前のもの、ではないのですか?」
私の問いかけに、お姉様達の視線が集中する。私達は、今まで、スペースドラゴンのこの再生能力が自前のものなのだと、何の根拠もなく信じていたのだ。しかし、それか違うかもしれないとなれば、気になるのは当然のことだった。
『オイラは、魔女に呪われてから、ずっと死ねない体なんだ』
「魔女の呪い……」
『魔女は、オイラの体のことを良く知ってる。だから、再生なんて呪いをかけることもできたんだっ』
一つ訂正することがあるとすれば、このスペースドラゴンは、私達がここを訪れるまで、その呪いを祝福として捉えていた。どんなに倒そうとしても討伐できないドラゴン。世界の脅威。そんな風に見られることを快感だとすら思っていた。それなのに……何度も何度も、簡単に殺されて、何度も何度も、心臓を抉られ、何度も何度も、名声を得ようという気が欠片もない様子で、作業のように殺され続ける経験を得た結果……この体の再生能力は、呪いであると結論付けたのだ。
「その魔女は、今、どちらに?」
『……多分、ソーリア星で寝てる』
その解答を受け取るや否や、私はお姉様達の方へと振り向く。
「お姉様、このスペースドラゴンに再生能力を与えた存在が、ソーリア星というところに居るらしいです」
「ソーリア星……なるほどっ、エターナルドラゴンが眠る星だねっ! そっかそっか、そっちが本命だったかっ」
「そこに居る者が、再生能力を授けたのだとしたら……こいつの体に、大量の心臓を生やすこともできるのかな?」
『ひっ』
「あぁ、それは良いですね。採取の手間が省けます」
『や、やめっ』
「普段なら、何度挑戦しても良いけど、今は、時間がないから、それができたら良いよねっ」
『あ、あぅう』
お姉様達には、怯えきって歯をガタガタさせているスペースドラゴンの姿が目に入らないのだろうかと一瞬疑うものの、恐らくは、目に入っても気にしていないのだと結論付ける。楽しく楽しく、鬼畜発言を繰り返すお姉様達に、私は、必死に思考を巡らせる。
(ど、どうにかしなきゃっ)
このままでは、スペースドラゴンの精神が崩壊するのも時間の問題だ。それをどうにかできるのは、今のところ、私一人のみ。
(プ、プレッシャーが……いや、でも、このまま放置するわけにはいかないし……)
それに……やはり、お姉様の様子は少しおかしいように思える。お姉様は確かに素材集めに関しては見境がなくなる傾向があったものの……ここまでの非道をさらりとやってのけたかというと……。
(あ、あれ? ちょっと自信なくなってきた。やっぱり、いつも通り?)
ま、まぁ、何はともあれ、スペースドラゴンが可哀想な状態にあるのは間違いないので、力を尽くすしかない。
「スペースドラゴンさん、お姉様達にまた殺されないために、色々な情報提供をお願いできませんか?」
『話すっ、何でも話すからっ、助けてぇぇえっ!!』
あまりにも悲痛な叫びに、頬を引きつらせそうになりながらも、『善処するから、よろしくお願いします』と告げて質問を続けた。
『う、う? ……い、痛く、ない?』
「あの、とりあえず、話し合いがしたいんです。大丈夫、ですか?」
小さく、自分の体を確認して声をもらすスペースドラゴンに、そっと問いかければ、ビクビクしながらもうなずいてくれる。
「良かった! あの、心臓の核って、どうにか同じものを作れたりしませんか?」
『……いや、無理。オイラ、自分の力で心臓を再生させてるわけじゃないから』
当たり前といえば当たり前な答え。ただし、自分の力ではないという部分が、どうにも気になる。
「あの、その再生能力は、自前のもの、ではないのですか?」
私の問いかけに、お姉様達の視線が集中する。私達は、今まで、スペースドラゴンのこの再生能力が自前のものなのだと、何の根拠もなく信じていたのだ。しかし、それか違うかもしれないとなれば、気になるのは当然のことだった。
『オイラは、魔女に呪われてから、ずっと死ねない体なんだ』
「魔女の呪い……」
『魔女は、オイラの体のことを良く知ってる。だから、再生なんて呪いをかけることもできたんだっ』
一つ訂正することがあるとすれば、このスペースドラゴンは、私達がここを訪れるまで、その呪いを祝福として捉えていた。どんなに倒そうとしても討伐できないドラゴン。世界の脅威。そんな風に見られることを快感だとすら思っていた。それなのに……何度も何度も、簡単に殺されて、何度も何度も、心臓を抉られ、何度も何度も、名声を得ようという気が欠片もない様子で、作業のように殺され続ける経験を得た結果……この体の再生能力は、呪いであると結論付けたのだ。
「その魔女は、今、どちらに?」
『……多分、ソーリア星で寝てる』
その解答を受け取るや否や、私はお姉様達の方へと振り向く。
「お姉様、このスペースドラゴンに再生能力を与えた存在が、ソーリア星というところに居るらしいです」
「ソーリア星……なるほどっ、エターナルドラゴンが眠る星だねっ! そっかそっか、そっちが本命だったかっ」
「そこに居る者が、再生能力を授けたのだとしたら……こいつの体に、大量の心臓を生やすこともできるのかな?」
『ひっ』
「あぁ、それは良いですね。採取の手間が省けます」
『や、やめっ』
「普段なら、何度挑戦しても良いけど、今は、時間がないから、それができたら良いよねっ」
『あ、あぅう』
お姉様達には、怯えきって歯をガタガタさせているスペースドラゴンの姿が目に入らないのだろうかと一瞬疑うものの、恐らくは、目に入っても気にしていないのだと結論付ける。楽しく楽しく、鬼畜発言を繰り返すお姉様達に、私は、必死に思考を巡らせる。
(ど、どうにかしなきゃっ)
このままでは、スペースドラゴンの精神が崩壊するのも時間の問題だ。それをどうにかできるのは、今のところ、私一人のみ。
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それに……やはり、お姉様の様子は少しおかしいように思える。お姉様は確かに素材集めに関しては見境がなくなる傾向があったものの……ここまでの非道をさらりとやってのけたかというと……。
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ま、まぁ、何はともあれ、スペースドラゴンが可哀想な状態にあるのは間違いないので、力を尽くすしかない。
「スペースドラゴンさん、お姉様達にまた殺されないために、色々な情報提供をお願いできませんか?」
『話すっ、何でも話すからっ、助けてぇぇえっ!!』
あまりにも悲痛な叫びに、頬を引きつらせそうになりながらも、『善処するから、よろしくお願いします』と告げて質問を続けた。
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